悪意しか感じない。




→すみません意味不明です。









『ノーヤちゃぁーん!』
『ンゲッ』

逃げなければ!
そう思った時には既に遅かった。


『やぁん今日もかぁいーい!』
『まふっ』

飛びついてきたそいつは放漫な胸を俺の顔に押しつけながら、甘えた声でそう宣った。



同い年で幼馴染みの名字名前は、幼い頃から俺の事が大好きである。
いつも俺にべたべたで、天然ボケでぽけーっとしてて気付いたら靴片方無くしたりとか、靴下脱げ掛けてたりとか、お茶こぼしたりとか…正直ほっとけない。
高校に入って背は俺より成長したが(今に追い越すから大丈夫だ)、何よりグラビアアイドル並のプロポーションになってしまって変な虫がつかねーか更に心配でほっとけなくなった。
最近は何故かスキンシップが増えて、毎日俺にべったりと抱きついてくるから良いけど。
名前曰く「ノヤちゃん充電中ー」だそうだ。
可愛いとか思ってない。


最早この充電も習慣になりつつ有るんだが、健全な男子高校生である俺は柔らかいそれに顔を挟まれながら、いい匂いだなとか思ってしまって我に返る。
違うだろ、落ち着け俺!


『こら名字、もう部活始まるからな』
『はぁーい澤村先輩ごめんなさぁーい』
『ん゙ん゙ん゙ーっ』


大地さん!そうじゃないでしょ!?
"慣れ"とは怖いもので、初めは戸惑っていた大地さんもこうである。
いい加減腹が立ってきて、突き放そうとするけど俺の後頭部に回る手は力を込めて。


『(オイ!)』
『いいなぁノヤっさん羨ましいっ』
『泣かない泣かない』
『妬かない妬かない』
『(菅さんも大地さんも龍慰めてねーで俺を助けろよっ)』
『はぁーノヤちゃんいーにおーい』
『!』
『ノヤちゃんのワックスの匂いすきぃ…』


すりすり。猫みたいに頬擦りしだした名前。
お、おれの…おれのきもしらねーでっ!!



『だぁぁああああ!!』
『やんっ』
『お、離れた』
『今日は長かったなー』
『大地さんもっスガさんもっ!止めて下さいよっ』
『堪能してたヤツが言う台詞じゃねーぞ、ノヤっさん』
『僻まない僻まない』
『妬まない妬まない』
『くぅうっ!』
『オイ!』

どうやらみんな、俺の話は聞く気無いようで。
名前もだぞ!と今度は名前を振り返る。今日こそはちゃんと説教してやるからな!


『良いか、名前…』
『きよこさぁあん』
『…』
『きょうもーうつくしいですーぅ』
『…』
『無視しないで?泣いちゃう…』
『…』


光の早さで逃げた名前は、あろう事か潔子さんに泣いて縋り、更にぽんぽんと頭を撫でて貰っていた。


『…名前っっっ!』
『やぁーっ』
『潔子さんからっ離れろっ』
『やだぁー!きよこさんすきー』
『俺と潔子さんどっちが好きなんだよ!』
『ノヤちゃんー』
『何でだよ!ノリ的にそこは俺だろ!?…え、あ…?』
『だからノヤちゃんだってばー。きよこさんも好きだけど、お友達だもんねー?』
『そうね』
『はっ!?えっ!?き、きよこさん…?』
『ゴメン西谷、名前に頼まれてつい』
『えぇえー!?!?!?』


まさか潔子さんが…そんな…っ俺を嵌めるだなんてまさか…!
軽くショックを受けていると、名前はふふふと綺麗に笑って言った。



『夕、大好き…』




この女…!!








end




くっそ話の意味わからんけど、取り敢えず満足した。すっとぼけ女はノラガミの小福ちゃんイメージで。
毎日おっぱいにぱふぱふされてるノヤっさん鼻血大丈夫?馴れてるの?大丈夫?とか思いながら書いたんですが、コレどっかで…と考えたらなんかサッカーでやってましたねすみませんてへぺろ。

20140511犬猫

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