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数え切れないくらい、行為を重ねた。
別に何の問題も無い。
そう、お互い欲求を満たしている"だけ"なのだから問題なんかねぇ。
『べ、べくた…』
泣きそうな表情でなまえが俺を見つめる。
俺に跨り俺自身の先っぽを下の口で咥えるなまえ。
ビクビク震えながらもう無理だとクソみたいな甘い声を吐いた。
『はぁー?何が無理だよいつも突っ込んでんだろーがァ…』
『っだが…っ』
苦しそうに腰を緩く揺するなまえは、いつもより一段とイヤらしく見える。
ちょっと趣向を変えておまえ上に乗れよと言ったのが良い方へ転んだようだ。
顔を苦痛に歪ませながらも、快感を求める姿は見ている分には眼福だ。
一生懸命ななまえに「はしたないその穴でちったぁ楽しませろ」なんて、汚く罵ってやれば、悔しいのか腰をゆっくりと下ろし。
息を詰めるなまえの穴はきゅう、と俺を確認するように辿り、奥へ奥へと誘(いざな)っていく。
キツくもなく、かと言って緩くもなく。
すべてを納めたなまえは、息を吐いて俺の胸へと顔を埋めた。
すげぇナカ、確認するみてぇにヒクヒクしてやがる。
今すぐにでも突き上げてヨガらせてやりてぇけど…もう少し、この余韻を楽しもうじゃねーの。
『なぁなまえ』
『ん…』
『イーコト教えてやるよォ…』
『な、に…?』
腰を掴んで自分と密着させる。
ああ、深ぇな…。
『人間の女の体ってのは、繋がった雄のソレのカタチになるらしーぜ?』
『…?』
『つーまァーりぃー』
『っ、ふゎ…!?』
意味が理解できねーのか。
まぁ何にせよ、いいや。
首を傾げるなまえの膝裏を掴んで左右に開き結合部位が見れるようにしてやる。
本当のカラダに戻ったら存在しない棒と穴で…確かに今、繋がっていた。
『今のお前は、このベクター様専用の身体になってるって訳だ』
『ベ、クター…せんよ…?』
『そーだよ…お前のカラダは今咥えてる俺のナニのカタチになってんだよ』
鍵とその鍵穴みたいに、ぴったりとな。
緩く腰を揺する。
上下に揺れるなまえは出入りする俺の肉棒を離しまいと吸い着いてきて。
『あれー?コーフンしちゃったー?』
『ん、は…っ』
『すっげぇ吸い着いて来てるぜなまえちゃんよォー!』
『う、るさっ』
じゅぽじゅぽじゅぽ。
かなりコーフンしてるらしい。なまえの穴からは体液が溢れ、ぬめってよく滑る滑る。
俺もまぁ、気持ちいいし?
人間の雌みたいにヨガるなまえを見てるのも悪くねぇ。
『オラ、欲しがれよ』
『んぁっべ、くた…っ』
『ナカに欲しいだろォー?』
可笑しくて笑いが抑えきれなくて、笑いながら問えばなまえは不快に思ったのか顔を歪めた。
だが、悲しきかな。
今の俺たちは人間の様に欲が勝るようで。
『ナカに、欲しい…』
『っく、ははっ』
可笑しくて腹痛いわ…!
なまえが可愛いなんて俺も可笑しい!
『いーぜ…好きなだけくれてやるよォ!』
『あ、ひっ!』
『ナカに出してやるからよぉー!』
『あんっべくたぁ…っ』
『お前他の野郎のなんか咥えんじゃねーぞ!』
『ん゙っ』
『返事ィ!』
『わか、っわかった…っべくたぁのしか咥えな…い…っ』
だから、もっと…。
続く言葉は口で塞いで飲み込んだ。
最近分かった事だが、下が繋がってるときに口を付けて更に舌を突っ込んで引っかき回したらなまえは喜ぶ。
顔はこの上なく不快な表情を浮かべるんだがな…下の口は正直できゅうきゅう絞め付けてくる。
どっちも俺たちには存在しないものだ。
故に知らなかったこの快感を否定する事を…拒絶する事を知らない。
とりあえず気持ちよければいいのだ。
人間の様にこれで繁殖する訳でもないしな。
『べ、くたぁ…っ』
『あ゙ぁ…?』
『べくたぁっべくたぁあっ』
『は、何、』
絶頂が近いのか、なまえは俺の名前を呼びながらしがみついてきた。
人間の身体は柔らかい。
なまえは女で俺より肉付きが良いから余計に。
胸の肉が俺に密着して、すげーいい感じだ。
興奮…とは違うかもしれねぇが。
生憎乳房に興奮する人間の気持ちは理解出来ないからな。(気持ちが良いとは思う…柔ぇから)
『べくたぁ…っ』
『だーから、何だようるせぇな』
涙と涎でぐちゃぐちゃな顔。
きったねーなぁ!まぁそうしたのは俺だけど?
そう可笑しくて笑えば、なまえは眉をハの字にして懇願した。
『いき、たい…』
『あ゙?』
『早く…イかせてくれ…もう、身体が限界だ』
『はぁー?なーに言ってんだ!こないだヤりまくった時はこんなもんじゃ無かっただろーが』
『わからない…けど、』
『あー?』
『いま、いきたい…』
『…』
何だこいつ、どうした?
不信に思いながら演技かとも疑ったが…今のなまえにそんな余裕はなさそうだ。
『分かったよ…』
『…すまな、い…』
なーんちゃって!
俺が素直に分かったなんて言うと思うか??ばーか!バァアカ!
なぁに一人で興奮してんだよなまえちゃーんー?はしたねー奴だなお前は!ほんっと!
ほんっとーに、何なんだよお前。
嘲笑ってやろうと思ったのに、そのすべての言葉は飲み込まれた。
キスと言う方法で。
舌と舌が絡み合う。
なまえは俺を味わうように、舌をなぞっていく。
やばい、舌が痺れてきやがった。
『お前好きだなー…コレ』
『ん…、』
『下もすげー絞めて、く、っ』
『べくたー、』
もっと、して。
首に回った手が後頭部を掴み、引き寄せられる。
なまえは何度も何度もキスを繰り返して、舌をねじ込み俺を誘って。
…気づいたら俺がなまえの口ん中メチャクチャに犯してた。
やっぱきもちーわ。
バリアンに口がねーのが惜しいなんて。
…口が裂けてもいわねーけどな。
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おい、何でギャグで終わったよ!
おい、何でギャグで終わったよ!
おい、何でギャグで終わったよォォォ!
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