4話




『こーらー夜桜ー』
『頑張れ光良!』
『あけなさーい?』
『もー無理ー!ピューリム消えちゃう!』
『篠山!ガレウスで抑えつけるんだ!』
『あんた達いい加減にしなさいよ?』

何かよく分かんないんだけど、万能坂に来たらピューリムのマジシャンズボックスに閉じこめられて捕獲された。
因みにこれ、私の命の保証は有るんだろうか?









『夜桜、ミツル、研磨…何がしたいの、』
『『ごめんなさい』』
『名前が来たから嬉しかったんだよー!』

分かってよって泣きつく夜桜は、以前会った時より背が伸びているみたいで心なしか目線が近くなっていた。
しかし中身は変わっていないみたいで、何しでかすか分からない部分は昔のままだ。

『だからって化身は無いわよね?』
『ゴメンナサイ』

そうニッコリ笑ったら、夜桜はひぃっと青ざめミツルの後ろに隠れた。
やれやれと苦笑いしつつも、私は3人に自分が来た理由を伝える。
話では万能坂も反フィフスへと回ったから、目を付けられているとのことだ。
まぁ、帝国のあの子達を考えたら万能坂で勉強もサッカーも出来るから、この子達はまだ良い方なんだけど。


『でも、良かった…』

研磨が安心したように笑った。
手を握られて私も握り返したら、真っ赤になって。

『名前さんが元気そうで…よかった』
『あら、私の心配をしてくれたの?』
『…当たり前だろ』

3人とも、コクコク頷いて。
何があったのか、私は実際見てないから分からないけれど…英聖と言い、この子達と言い。
随分丸くなったもんだ。
いや、優しい気持ちがこの子達に戻ってきたのかもしれない。
酷な使命感が無くなった分、余裕が出来たんだろう。
これが本来、彼らの有るべき姿なのだ。


『姉さん、ずっと万能坂に居ることは出来ないの?』
『ごめんねミツル…また来るから』
『えー!名前!!いいじゃん此処にいて!』
『夜桜、ワガママ言わないの』
『名前さん、どうしても無理なんですか』
『そうね、次は帝国に…、』
『奇術魔ピューリム!』
『機械兵ガレウス!』
『こうなったらもっかい閉じ込めて…!』


『何、3人とも?そんなに私にお仕置きされたいの?』


『『『……ごめんなさい』』』



一瞬にして消えた化身は、この子達が素直な証拠だ。








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:::呼び方メモ:::
剣城:姉さん
隼総:姉さん
磯崎:名前さん
光良:名前
篠山:姉さん

まだつぼみ。

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