episode:04
血は繋がってないけどね。
『吉良名前です。よろしくおねがいします』
転校してきた彼女は、まさかの同じクラスだった。
『神童君、霧野君、よろしく』 『よろしくな、』 『つーかお前名字…』 『家族会議で「吉良」に決まったんだ』
ケタケタ笑う名前に俺たちが首を傾げると、彼女は自分の生い立ちを軽く話した。 どうやら彼女は、お日様園と言う児童養護施設で育ったらしい。 戸惑う俺たちに名前はそんなに暗くならないで、と微笑む。
『そうだ、二人とも暇な時で良いからさ、校舎案内してもらえないかな?』 『ああ、いいぜ』 『なら、昼休みが良いな』
ありがとう、と彼女はまた可愛らしく笑った。 チラチラとクラスのみんなが彼女を見ている。 真っ直ぐにこちらへ来たから話しかけづらく、気になるんだろう。
直ぐに1限目が始まったから話はそれで途切れたが、案の定、彼女は2限目からクラスメイトに質問攻めにされていた。
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『浜野君ー倉間君ー速水君ー』 『あ、名前じゃん!』 『どうも…』 『お前神童達と同じクラスだったんだな』
隣のクラスに行けば、三人は出てきて彼女に口々に挨拶をした。 彼女が現れた瞬間、教室がざわついたのは言うまでもない。
『しっかしお前…昨日も思ったけど、白っ』 『倉間君が黒いんだよ』 『んだとコラ』 『見てみて!俺と倉間と並んだら際立つ白さ!』 『浜野…』
彼女を自分と倉間との間に挟み顔を並べたらそれは一際目立って。 霧野が呆れて浜野を見た。
『女の子に対して失礼じゃないか』 『霧野紳士〜』 『昨日初めて男に見られて嬉しかったんだよなー霧野』 『なっお前等なぁ!』
からかわれて怒る霧野を後目に、浜野は何で分かったのと名前に聞く。 名前は苦笑いして前科があるからねと言った。
『お兄ちゃんの一人にすごく可愛い人が居てね…霧野君くらいの髪の長さでポニーテールにしてたんだ』 『へー』 『その時の私は小さかったから…ずっと、お姉ちゃんって呼んでたの』
なんとも、可哀想なお兄さんだ。 因みに、と彼女は序でにしては大きすぎる爆弾発言をした。
『風丸君の事も、初めはお姉ちゃんって呼んでたなぁ…』 『か、風丸って』 『霧野君知ってるでしょ?この間風丸君に会った時"DFでいい子見つけた"って言ってたよ』 『マジか!?』 『うん、』 『つーかお前…風丸さんと知り合いなのか!?』 『知り合いって言うか…あれ?皆円堂君から聞いてない??』 『何を、』 『私のお義兄ちゃん、基山ヒロトなんだよ』 『基山ヒロトって…元イナズマジャパンの!?』 『うん』 『そうだ!誰かに似てると思ったら!基山ヒロトさんか!』 『まぁ、うん血は繋がってないけどね』 『あり?』
一瞬、彼女が陰を落としたけれど、直ぐに元に戻った。何やら深い事情が有りそうだ。
察した様に、予鈴が鳴った。
『早いなぁもうお昼終わりかぁ、』 『先に校舎回ったからな』 『いーじゃん、部活一緒なんだし』 『だな。また部活でな』
倉間達は口々にそう言い教室へ入った。 少なからず、皆彼女に興味が湧いた様だ。 今度は部活で質問攻めにあうんだろうなと、俺は一人複雑な気持ちで。
『戻るか』 『おう』
霧野が相づちを打つと、名前もうん、と頷いた。
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です。 ウルビダがオトコマエで格好いいからぶっちゃけ吹雪とか見たら、ん?女の子?ってなりましたな過去が有ったとか無かったとか。
エイリアは元より、イナズマジャパン、ネオジャパンのメンバーとは基本仲良しさんです。
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