「今日からこちらにお世話になることになりました、ミツキです、夜のお世話もお願いします。サカズキ大将」
「おんどれ…発言をわきまえろ!!」
いきなり怒声が執務室に響いた。周りの海兵、五人も怯えながら仕事を続ける。全く迷惑な人がきたものだ。サカズキの机の前で敬礼を続けるミツキ。噂では相当やりまくってるビッチらしい。でも誘っても乗ってこない、自分が気に入った相手しか夜を共に過ごせないらしい。それが偉い人ばかりであるから、余計に驚きを隠せないのだ。でもそれに見合うほどの容姿と色気は持っているようである。五人ともごくりと生唾を飲み込んだ。
しぶしぶ自分の机に戻り、隣の男に話しかける。こいつは童貞だから刺激が強いんじゃないかと心配した。
「大将ってば冗談通じないのかしら?」
「あ、はい…いやあの方は真面目でいらっしゃいますからね…そんなところが魅力的だと僕は思います」
「ふうん、でも堅すぎるのも嫌だわ。そうだ、あなたが相手してくれる?あなた童貞でしょ」
「いや、僕は、あっ」
「ほら、気持ちいいことしてあげるわよ」
机の下では厭らしいことが行われている。他の四人は羨望な眼差しでその童貞を見つめるがそんな余裕はなかった。童貞は顔が歪んできて、ミツキは笑顔を浮かべている。今は勤務中だぞ!?すると四人は見るのをやめた。その行為の後ろに立っているサカズキを見たからだ。鬼のような形相である。
「なにしちょるんじゃァ、お前は…」
「手コキよ、ほらびんびんになってるのわかる?童貞くん」
「さ、触らないでくださいよっ」
「いやいや言ってもね、体は違うみたいよ?」
「ひあ!」
「ふふ、あ!大将なにすんのよ」
首根っこをもたれ離される。そしてソファーに投げ飛ばされた。痛い、体に傷が残ったらどうしてくれるのよ!平気だけど、言ってみたかっただけ!すると大将は座っているミツキに向かって上から怒鳴る。
「このくそ尻軽女が!お前はわしの前で仕事じゃァ!お前らもこいつを相手にしちゃならん!」
「ええ!相手していただけるの!」
「そんなこと言うちょらん。ああ、クザンめ…こんなもの寄越しよって」
机を移動させられ、ちゃっかりサカズキの前に。横にしなかったのは何されるかわからないからという。触れなくてミツキは悔しかった。どうしてもサカズキとやってみたい…!向かい合って仕事をしながら話しかける。
「大将って今まで女を何人抱いたことあるの?数えきれないくらい?」
「馬鹿な質問をするな」
「気になるもの、」
「そんなもの数えたことない」
「じゃあタイプは?」
「どうでもいいじゃろうが」
「清楚系かビッチ系かでいうと?」
「…清楚系」
「私はタイプじゃないの…嘘でもいいからビッチ系と言ってほしかったわ」
「貴様、尻軽と自覚しちょるんか」
「ええ、快楽は好きだもの。愛はなくてもできるでしょ?」
「…ええから仕事せえ」
「もう終わったわ、私清楚系じゃないけど、できる女子なの」
「はあ。耳が痛いけえ、口を閉じろ」
「サカズキ大将が抱いてくれたら、というより塞いでくれたら」
「……………………………死ね」