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もうディオは十二歳になるのか。賢くて綺麗な愛しい弟。私は母さんを受け継いだ酒屋で働いていた。おっさん達にセクハラされながらも、どうにか儲けていたが、ダリオの酒代にとられる。あいつと縁を切りたいものの、まだ未成年だから何も宛てはない。

今日も店でディオは私と共にいた。


「姉さん、汚い手で触られすぎです。僕が働きます」

「気にしたら負け。ディオは勉強きちんとしてる?あァ、悲しい顔しないでくれよ。私だってディオといたい」


ディオはこの貧民街で目立った存在。紳士で顔も整っている、性格も悪くない、むしろいい。カリスマ性だろうか、人が集まるのだ。


「姉さんッ、もう家でましょう。僕と一緒にきてください」

「待ちなさい。もうすぐダリオが死ぬ。なんだかんだディオのこと好きだから。見守ってやりなさい。私はしないけど」

「なんで、そんなことをしなくちゃならないんですか…ッ!姉さんと一緒じゃなきゃ嫌だ!」


そう、完璧人間なのに姉離れができていないのです。懐いてくれているのだろう。喜ばしいことだが、ディオに彼女ができないのはそれのせいでは…?シスコン、ブラコンだから、しかし言い寄ってくる人はお互いいた。私はそんなガキと過ごす時間は無駄だと思ったため、全部断った。…ディオは知らない。

ダリオはアルコール中毒によって死んだ。あっけない最期であった。暴力は数知れず、何回か襲われたこともあったが、死は呆気ないものだった。最期にダリオはジョースターの家へと向かえと伝言を残して死んだ。

酒屋、潰すしかないか。貴族だし、楽に生活できるかも。


「ジョースター家にいっても僕と共にいてください」

「いいとも。変わらず君を愛そう」




あァ、愛すべき人がいるのは幸せだ。




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