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はァい、皆さんミヅキです。ブランドー一家にお世話になることになりました。
でも父親はクズ、息子と母さんは天使と女神。この二人の為に一生懸命働いています。酒屋さんをブランドー夫人が一人で切り盛りしているみたいだ。このクソ親父、働けよ。愛せないなァ、こいつだけは。

うまいこといったものだ。私はミヅキ・ブランドーという名前を貰った。父親のダリオは私の目が気に食わないらしい。うむ、家畜を見る目で見たら気づかれたか。よく殴られるが、念能力を使えるので硬で防いでいる。痛くも痒くもないんだよ、バァカ。


「おね、ちゃんッ!」

「ああ、愛しいディオ。私は大丈夫だからね、安心しなさい。ほら、あっちの部屋行きなさい。あとで遊んであげるからね」


二歳になる可愛い弟。世話は私が主にしている。まだ夜は働いてはいけない五歳児だ、と判断された母さんの意見を尊重した。 となると家にいることになる。あのダリオから暴力を受けるのだ。幸いディオにはいっていない。私はこの家からすると他人だからやりやすいのだろう。

だが、舐められてばかりいると困る。もう少しあとでやり返すか。蹴られ、殴られ。一つも痣は残らない。無駄な行為だ。

「お前のッ!目がッ!おれをバカにしている!クソッ、なんでこんなもん連れてきやがった!?」

「いいから離してくれない?もう殴られ飽きた。時間の無駄」

「うるせェ!」


叩きつけられ、息が荒いダリオ。解消できたのだろうか、鼻を鳴らして出て行った。はァ、三ヶ月たってもまだ続くか?玄関のドアが閉まる音がすると、ディオが怯えながら、こちらへやってきた。よちよち歩きが可愛すぎて死にそうだ。


「おねーちゃん、いたい…?」

「お姉ちゃんは強いの。痛くないよ?ほら、ディオ。本読んであげる」

「うん!おねーちゃッ、だいすきッ!」

「ふふ、私は愛してるよ」

膝の上のディオは天使の笑みを浮かべる。額に唇を落とす。ディオは照れたように笑って、それを見て私はこの子を守ることが使命なのではないかと錯覚した。いつか帰るかもしれないのに、あァ、寂しくなることを考えないようにしよう。母さんも体調よくないみたいだし、早く大きくなりたい。

…馴染むの、早いよなァ。
クロロ心配していないかなァ。





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