▼閑話

おれァ、お節介やきのスピードワゴン。ジョースター家はなんて奴らの集まりだ!ミヅキさんは眠ってしまった。どうにもこうにも起きようとはしねェ。そこでまたディオとジョースターさんの喧嘩が始まっちまった。ディオは出て行く上で姉さんと共にすると決めたと言う。しかしジョースターさんは渡さないと譲らない。吸血鬼とゾンビどもがディオの知らぬ間に襲う可能性があるからだ。

そこで交渉は決裂。ミヅキさんの言うとおりにはならなかったぜ。喧嘩はするなと言ったのに。ディオは暴れて、終いにはミヅキさんを連れ去った。あのディオを抑え込めるのはミヅキさんしかいないのだろう。そうではないとこの二人はどうにも戦う運命にあるとしか思えないぜ…!

早くこの戦いを終わらせてくれよ、ミヅキさんよォ。二人があんたの為に戦ってるつうのに。運命は皮肉なものだ。結果はジョナサンが波紋を習得し、勝利した。その間エリナは熱心に支えたおかげで、恋人の仲になった。ミヅキさんはまだ起きない。ディオも死んで、エリナとジョナサンが結婚したというのに、まだ起きない。

棺桶の中にいる、ミヅキさんは綺麗に眠る。ジョースター家にある棺桶で。起きた時、絶望するのだろうか。不思議な力で不老不死になったのだから、ディオがいなくても生きていけるのだろうか。体は生きても精神がやられるかもしれない。

このスピードワゴンが起きるまで世話をするぜ…!ジョースターさんにはこの因縁を忘れて幸せになってほしいからな!


…そんな思いも無駄になったのだが。
ディオはまだ生きていて、ジョースターさんとエリナの新婚旅行に行く際の船で心中してしまった。エリナは妊娠して、船にいた赤ん坊と二人を育てると言いのけた。悲しみのなか、なんて方なんだろう…!姉さんの容態も気になるようだ。

未だ変わらないミヅキさん。ジョースター卿は歳をとり、長寿を全うされた。偉大な人たちが亡くなって行く。その際、ミヅキさんを預かり、世話をすることになった。

そしてこのスピードワゴンも歳をとってきた。未だ独身を貫いている。


おれの一生が終わる前に、ミヅキさんに話してェことがいっぱいあるのに。ジョナサンの孫も産まれた。わんぱく小僧で、顔はジョースターさんそっくりなのに、悪餓鬼だ。父であるジョージさんはディオの部下によって亡くなったが。

もう説明することがたくさんあるぜ…


「おはよう、愛しのスピードワゴン。歳をとったな、君は。さて今はどうなっている?腹が減って仕方がないよ」


夢なのか、これは。


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スピードワゴンはいい奴、説明上手。




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