毎度おなじみサラリーマンパラレル。
弟子と先生は同じ会社だけど、お互いほとんど面識がないという設定です。
ジェノス似のアナルセックスの神様からジェノスとアナルセックスをしなければ死ぬと言われ、ジェノスに俺とアナルセックスしてください、って頼むお話です。

書ききれなかったので、今回は前編にしました。次のイベントで後半を出したいです。

25P〜34Pのサンプルになります。



「あの、変な話だと思うけど、決してふざけてるわけじゃなくて、あの、信じてもらえないかもしれないけど」
 しどろもどろになりながらも、ちらっとジェノスを見ると、どうしたんだろう?というような心配そうな顔で見つめ返された。そんな純粋無垢な顔をするな。益々言いにくくなるだろう。
「あの、嫌わないで欲しいんだけど、いや無理かもしれないけどさ」
 前置きが長くなってしまうが、仕方がないだろう。本題がアナルセックスの事なのである。言いにくくて当たり前だろう。
「ゆ、夢の中に神様が出てきて」
「……はぁ」
 顔を上げると、ジェノスが怪訝そうに眉根に皺を寄せて気の無い返事をするから、思わず両手を前に掲げてぶんぶんと振る。
「あ、精神的におかしくなってるとかじゃないからな」
 いや、ある意味おかしくはなっていると思うが。
「はい…」
 ジェノスはよく分からないなりにも一応頷いてくれた。
「で、夢の中の神様がどうしたんですか?」
 未だ半信半疑の顔をしながらも、ジェノスが先を促す。
「その神様が……今日、日付が変わる前にある事をしないと、俺が死ぬって言うんだ」
「死ぬ?」
「う、うん」
 話しながらもつい目が泳いでしまう。
「何をしないといけないんですか?」
 信じてくれたのか、信じていないのかは分からないが、真剣な表情で聞いてくれているので嬉しくなったが…。言うのか?今、俺の口からこのオシャレな店内で。
「お前に協力してもらいたいんだ…!ジェノスにしか頼めない事…だから」
 そこまで言って、喉が詰まる。ジェノスは何事かと深刻な表情で固まっちまった。ああ、言いたくない。
 しかし今言わないでいつ言うんだ。ここを出たらきっと言うタイミングを逃してしまうだろう。そうしたら、あっというまに日付が変ってしまう。だったら今言うしかない。言ってしまえばいいのだ。
「あの、さ……、ア…セッ、」
 死ぬ程恥ずかしい。耳まで赤くなっているのが自分でも分かった。
「お、俺とアナル、セックスしてくんない?」
 そう言った瞬間、一瞬で空気が、音が、時間さえも止まったのが分かった。ジェノスがこれ以上ないくらいに目をひん剥いて呆然としちまっている。
「は、はい?」
 たっぷり20秒は経っていただろうか、ジェノスは石のように固まっていたが、ようやくパチパチと瞬きをして、声を発した。
「い、意味分からないと思うんだけど、これマジの話でさ」
「…」
 ジェノスは戸惑うような表情で俺をただ凝視していた。
「神様が、あの…ア、っア、ナルセックスしないと、俺が死ぬって、相手はジェノスしかいないって言うから…」
 店内は金曜日の夜だからかそこそこ賑わっていて、BGMもムードのある音楽が流れていた。俺のか細い声など掻き消してくれてはいたと思うが、それでも恥ずかしくて小声になってしまった。しかしジェノスはしっかりと耳に入れていてくれたらしい。
「それ、本当なんですか?」
「うん、マジ…。俺も信じたくなかったんだけど、本当なんだ。俺、まだ死にたくないし…。いや、こんなハゲのおっさんとセックスするなんて絶対嫌だと思うんだけど…!マジで頼む…!ジェノスしか頼めないんだ!!!」
 テーブルに額が付く勢いで、ガバリと頭を下げた。それから少し経ってからだろう。俺の悲痛な声に心が打たれたのか、はたまたモテないハゲのおっさんの事を気の毒に思ってくれたのか、ジェノスがしばらしくて、優しく声を掛けてくれた。
「…俺しか、頼めないんですか?」
「うん」
 最早涙声である。
「俺で良いんですか?」
 ん?どういう意味だ?咄嗟に顔を上げると、ジェノスが真剣な表情で俺を見詰めていた。
「完全には信じられませんが、でももし貴方が明日死んでしまったら、俺はきっと後悔してもしきれないと思います」
 生真面目にもそう返してくれるジェノスはきっとものすごく誠実な男なのだろう。決して遊び人なんかじゃない。
「俺で力になれるのなら…」
 まさか男にアナルセックスしてもいいと言われれ涙を流して歓喜する日が来るとは思わなかった。
「ありがと…!!」
 ぎゅってジェノスの手を握ってただただありがとうと囁き続けたのだった。


 

 まさか本当に了承してもらえるなんて思ってもみなくて、確かに俺はアナルセックスをしなければ死ぬ運命だったわけだが、でもどこか現実のものとして考えられていなかったのが今ようやく分かった。こうしてたった今、ジェノスの家へと向かうタクシーの中で、俺は生きた心地がしていなかった。俺がひたすらありがとうありがとうって泣いていると、では、早く行きましょうって俺の手を引いて、訳の分からないうちに会計を済ませ、そのまま道路に出ると、タクシーを捕まえ、ほぼ無理やり車内に放り込まれた。どこ行くの?って泣いたせいで鼻を詰まらせながらも問うと、俺の家です、と至極真面目な声で答えられた。
 着いたのは、見るからに家賃の高そうな小奇麗なマンションだった。ぐいって手を引っ張られて、止める間もなく鍵を開けた部屋へと引っ張り込まれた。何故にこいつはここまで積極的になっちまったんだ?意味が分からない。
「シャワー浴びてきて下さい」 
 ひたすら混乱していたが反論することも出来ずただ言われた通りシャワーを浴びて、脱衣所に出されていたバスローブ的なものを着て出て行くと、入れ違いでジェノスが風呂場へ向かった。
 ソファに座って、一息。
「意味が分からん」
 シャワーまで浴びておいて何を今更という感じだが、一息ついてようやく、少しだけ冷静になれた。何でこんなトントン拍子に上手くいってんだろう?俺としては願ったり叶ったりだが、本当にジェノスは俺の頼みをちゃんと理解しているのだろうか?俺とアナルセックスしてくれって言ったんだぞ?もしかしてアナルセックスに抵抗がないとか?それとも物凄い正義感の持ち主で、俺がこのハゲを救ってやらねば!とただたた熱い心で俺に向き合ってくれているのだろうか?
「…」
 と、ここまで色々考えてはみたが結局よく分からない。
 一応再度、風呂場でアナルの洗浄とローションで少しばかりの拡張をしてきた、が本当にこのままジェノスとアナルセックスするのだろうか??
「はっ!」
 そこで俺はソファから飛び上がった。この時のために用意しておいたものをジェノスのいないうちにセットしなければ。人んちのものだからよく分からんが、とりあえずセットして、色々なボタンを押したり壊さない程度にごちゃごちゃしていると唐突に背後から物音がしてびくんと大げさなまでに驚いてしまう。
「何してるんです?」
「はっ!」
 まるで幽霊にでも会ったかのような顔をして振り返った瞬間、テレビ画面に用意していたものが再生されたのが音で分かる。ジェノスが俺から、背後のテレビ画面へと視線を動かし、一瞬で怪訝そうに眉根を顰めた。そして驚いたような呆然としたような声で呟いた。
「これ…、」
 所謂AVだった。ジェノスがいくら女性嫌いでも、男の穴を見て勃起してくれるか分からなかったので、念のため用意しておいたのだ。このAVを見て、チンコを立たせて、そしてその勢いのまま俺の穴に挿入。これが一番効率が良いと思ったのだ。
「お、お前は、これをずっと見とけ」
 恥ずかしさから下を向きながらも、すっくと立ち上がり、ジェノスの手を握るとソファまで引っ張っていった。強引に座らせると、俺も横に腰掛けて、着ているバスローブの紐に手を掛ける。するとジェノスが驚いたように声を上げ、俺の手を止めようとするので、慌てて声を出した
「さ、触るな」
 ムードもへったくれもないが、日付が変わるまでそう時間もないのだ。ムード作りからやっていたら、あっというまに死んでしまう。
「あ、あの」
 ジェノスが驚きに声を掛けてきたが、すぐに制する。
「お前は黙ってAVを見てろ」
 そう言いながらもそっと紐を引っ張って、前をくつろがせるとジェノスの股間へとさっそく手を忍ばせた。触れた瞬間俺もジェノスもぴくっと飛び上がってしまう。うう……、チンコだ。紛れも無く、これは男のチンコである。チンコでなければ困るのは俺なのだが。実際他人のチンコを触るのは初めてだし、触る事になるなんて思いもしなかったから、戸惑ってしまうし、無駄にドキドキしてしまう。特に嫌悪感が無いのが救いだった。
AVからはさっそくキスをしているだろう水音や、エロい喘ぎ声が聞こえてきた。俺が言えた義理ではないが、そっちも展開が速いな。まあ、好都合だが。早くジェノスには興奮してもらわなければならいないのである。俺はジェノスのチンコを握ると、自分でするみたいに優しく扱き始めた。
 AVの方はどれくらいの進み具合なのかは分からないが、下品な感じの水っぽい音、肉の触れ合う音が聞こえてきて、ある意味順調なのが分かる。そのおかげなのかは分からないが、ジェノスのチンコも順調に育っていってくれた。握りこんで上下に扱いていくとどんどんでかくなっていく。
「は、っ」
 ジェノスの掠れた吐息が聞こえてきて、感じてんだって思ったら嬉しくなる。早くもっと大きくなあれ、とかバカバカしいことを思っていた。だって今日中に挿入しないと俺は死んじゃうのだ。ふにゃチンではちゃんとしたアナルセックスにカウントされるのか分からないからな。
「お、俺はなにもしなくていいんですか?」
 唐突にジェノスが慌てたように声を掛けてくる。俺は扱きながらも、真面目に答える。
「あ、うん。いいよ、そのまま、じっとしてて」
 そう言いながらもふいに顔を上げると、目を見開いたジェノスが俺をじっと見下ろしていて、思わずカアっと顔が熱くなる。視界の端では、男女が絡み合合ってパンパンしてるというのに、ジェノスはまるっきり無視をして俺を凝視していた。いつからだ。いつから見られていたのだ。俺がチンコを扱いている様子をずっと見ていたというのか?そう思うと恥ずかしさで顔から火が出そうだった。
「ちょ、俺の事は見るな!」
 真っ赤になりながらも俯くと、ジェノスが息を荒げながらぼそりと呟いた。
「見ないわけないでしょう、そんな真剣にしてくれているのに」
 やべぇ辛い。俺は別に訳もなく他人のチンコを真剣に扱くような人間ではないが、他人のチンコに興味津々、チンコ大好きですっていう変態に思われたかも知れない。そもそもこんな頼み事をしている時点で変態と思われててもおかしくないのだが。やばい。涙出そう。
「ご、ご、ごめん」
「何で謝るんです?」
「えっ」
 ジェノスが怒ったような声を出したので、慌てて顔を上げると、きつく細めた目で睨まれてつい怯んでしまう。びくんとしたまま固まっていると、ジェノスに両手首を掴まれ、ぐいっと同時にソファから立たされた。そのまま引っ張られ、つんのめりながらも付いていくと行き着いた先は寝室で、あっという間にベッドの上へと押し倒されていた。  
「ちょ、まっ」
 思わず手を突っぱねてしまった。
「俺ばかりしてもらうのもフェアじゃないでしょう?」
「いや、俺はいいから!」
 起き上がろうとする肩を押し止められバスローブを肌蹴られる。
「萎えてるじゃないですか」
 萎えてるよ。そりゃ別に興奮してないもん。何度も言うが俺は男のチンコを扱いて興奮する性癖は持っていない。ってちょっと待て。止める間もなく、ジェノスの手が俺のチンコに触れる。マジで待て!俺は別に触ってほしいわけじゃないんだ。
「準備した!してあるから!だから、触るな!」
「準備って……」
 あわあわしながら見上げると、少しだけ不服そうな声を出したジェノスが俺を何故か怖い顔で睨んでいた。
「あ、あの、後ろ、一応、やったから」
 散々アナルセックスと言ってきたが、いざとなると、後ろ、と濁してしまう辺り、俺も意気地なしだな。
「本当ですか?」
 ジェノスの指がチンコの下へ伸び準備万端なそこへ触れる。おい、いきなり触んなよ!驚くだろ。
「待って、嘘! うそうそ、待てって」
 指が。指が入ってくる。
「嘘って。俺達ここを使って、アナルセックスセックスするんですよね?」
「だって、いや、あの」
 そうだけど、だって、違う、こんなセックスみたいなことするつもりじゃなかったし。もっとサクサクッと終わるはずだったし。こんな恥ずかしいはずじゃなかった。勃起したチンコを入れて、はい終わり!になるはずだろ???
「落ち着いてください」
「だって」
「止めます?」
 俺が頼んだのに俺が止めたいなんておかしな話だ。ようやく正気を取り戻し、抵抗しないよう力をそっと抜く。
「止めない…」
 涙をこらえつつも必死になって呟くと、ジェノスがにっこり笑いながら俺をじっと見詰めてくる。それからいきなり額にキスをされた。唐突すぎてびくっとしたまま固まっていると、これまたいきなり耳元に顔を近づけてきて掠れた声で囁いてくる。
「リラックスして」
 そんな色っぽい声出されて、リラックスできるはずない。っていうか尻の穴に指が入った状態でリラックスなど出来るはずがない。
「うっ! うう……」
「ちから、抜いてください」
「む、むり、無理っ」
 首をぶんぶん振るが、無遠慮に指がグッと入ってくる。一本くらいなら入るかもしれないが、そんな強引になんて絶対無理だ。
「結構入りますね」 
 理科の実験をしているわけじゃんねんだぞ!そんな淡々と言うな。
「い、一応、慣らしたから」
「ご自分で?」
「そう、だけど……」
 自分でやる以外どうしろと言うんだ。ジェノスは俺の答えに満足したようにくすって耳元で笑うと、指を動かし始める。浅く抜かれるような感じとぐぐって無理やり入ってくるのが交互にきて、ぞわぞわ、むずむず、となんとも言いがたいくすぐったい感覚が襲ってくる。結果的にすごく恥ずかしい事に気づいて、行き場がない気持ちがぐわりとこみ上げてくる。泣かないようにきつく目を閉じた。
「お、俺が泣いても、止めるなよ」
 泣く前提で話す事自体恥ずかしくてたまらないが、優しいジェノスなら、俺の涙に心が折れかねない。
「分かりました」
 そう言いながらも指を差しこんだまま俺のチンコを擦ってきて、一気に快感が体中を駆けめぐる。恥ずかしさと申し訳ない気持ちと、快感がぐちゃっぐちゃに襲ってきて訳が分からない。何かが誤魔化せるような気がして、手で顔を覆った。多分ジェノスは俺を見ている。視線が怖い。みっともなく脚を広げチンコもケツ穴もおっぴろげている状態を見られているのだ。本当無理だ。俺が逆なら、今すぐにでも逃げたい状況だろう。なんでジェノスは平気なんだ。
「ふっ、あ」
 唐突に乳首に濡れた感覚がして背中が仰け反ってしまう。目を開けると、驚くべきことにジェノスが舌で乳首を舐めてた。そこまでしろとは言ってねえだろ!驚きすぎて言葉を失ってしまったが、舌先で乳首をぐりぐり弄ってくるものだから思わず叫んでしまう。
「し、なくて、いい!」
「いやですか?」
「別にいや、じゃないけど」
 変な気分になってしまう。そもそも俺の目的はアナルセックスなのだから、乳首を舐める、という行為は必要ないはずだ。必死になってジェノスの顔をどかせようとするが、手首を掴まれてシーツに押し付けられてしまった。
 そのままわざと音を立てるように乳首を舐められて、太ももの内側を撫でながら先っぽ擦られるともうわけ分かんないくらい気持ちがよくなる。爪先が丸まって太ももが震えた。
「気持ちいいですか?」
「あっ、ごめっ」
「謝らなくていいんですよ」
「あっ! んんっ!」
 二本入ってきた指が拡げるみたいに中でぐるっと動くとびりっと電流が走ったみたいな快感が襲う。先走りが漏れたのが分かる。ぬるついた液体をなじませるように亀頭を刺激されると腰がびくびくと跳ねる。
 もう我慢ならない。早くアナルセックスを終わらせて、いっそこの拷問のような快感から逃れたかった。
「も、いい、中、入れろ」
「まだ、」
「いい、いいよ、も、指、ゆび、やだ、あっ、あっ」
 やだって言ってるのに俺が言葉を発している間も、指を出し入れしてきて、「きっと俺の入れたら痛くなっちゃいますよ」と言いながら、俺が反応した所ばかり突いてする。頭が変になりそうだった。破裂しそうな何かを、ジェノスは的確に壊さないようにじわじわと押してくるから、じれったくなる。
「もうちょっと我慢してください」
「むり、むり、も、分かんない、あ、むりって」
「一度吐き出した方が良いですね」
「あっ! ダメ、だめそれ! あっ!」
 指で中をいじくられながら射精するように扱かれるともうダメだった。ジェノスの手を引き剥がそうとするがそれも間に合わず、俺は背をしならせて手の平の中に精を放っていた。


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