ノンケバーテンダー×ガチホモリーマンのパラレル
セフレ?のような関係から結局はラブラブになるお話です。
エッチシーンは終始無理やりっぽいです。
先生に弟子以外の好きな人がいた描写を含みます。
お話の最後にモブ(バーのマスター)から見た二人がどれだけイチャラブしているかという小話が付いてきます。
モブ視点なので、苦手な方はご注意くださいませ。

R18です/本編にはこの他にもう一個エッチシーンが入っています。(そちらは長めです)




「泣かないで…ください」
 ジェノスが苦しげな声で言う。本当に申し訳ない。でも涙が止まらないんだ。暫く唸りながら泣いていると、震える声で名前を呼ばれた。早く顔を上げなきゃって思ってると、頬の肌を掠るぐらいに何かが触れて、びくんと思わず顔が上がってしまう。見るとジェノスの手だった。驚きながらも視線を移すと、ぎゅうって眉根に皺を寄せ、ジェノスが俺以上に苦しげに顔を歪めていた。
「ジェノス…」
 思わず呟いてしまう。ジェノスはぎゅって悲しげに眉を顰めると、俺の頬に触れていた手を、そのまま俺の濡れた目元に持って行く。涙を拭かれるのかと思ったが、なぜか手のひらが俺の視界を隠した。何事か分からず固まっていると、ソファがきしって音を立てた後、唇に何がが触れて完全に思考が停止した。押し付けられたそれが、唇だと気づいたのは、ジェノスが口をくっつけながら俺の名前を呼んだからである。
「……な、何……?」
 わけが分からずひたすら混乱していると、ジェノスの吐息が唇に触れる。まだ近い位置に顔があるんだろうが、それを拒むことも出来ず、俺は震える手で目隠しをしているジェノスの手に触れる。拒まれなかったので、そのまま恐る恐る引き剥がした。開かれた視界の先に、切なげに目を細めているジェノスが俺を見つめていた。まるで泣き出す寸前みたいで、見ている方が胸が苦しくなる。
「ど、っ」
 どうしたんだと聞こうとした瞬間肩を押されて、うわって声を上げて驚いていると、いつのまにか背中がソファーにぶつかった。どうやら押し倒されたようである。視界いっぱいに天井と、眩しい照明と、苦しげなジェノスの顔が映った。
 何をしようとしているんだ。俺も色々と経験してきた大人である。考えなくても分かるって言うのに、ジェノスがそんなことをするとは思えず間抜けにも「どうした?」と聞いてしまった。
「俺が忘れさせてあげます」
 ジェノスが絞り出すように言う。
「何を?」
「好きだった人のことです」
「は?」
 言っている意味が分からない。俺が渋い顔をすると、ジェノスは悲しげな顔をし、何か心の中で葛藤している様子を見せた後、唐突に俺のネクタイに指をかけた。引き抜くように無理やり外すと、俺の目元にネクタイを巻き付けてきて、視界が真っ暗になる。俺は完全にパニックに陥った。しかしこれから起ころうとしていることだけは分かる。こんなことしたって、どうにもならないってのに。悲しい気持ちが無くなるわけじゃないのに。しかし、俺の体を乱暴にまさぐり始めるジェノスの手を拒むことができなかった。
「……っ、あっ……」
 何も見えない真っ暗な空間でジェノスの手だけが、俺がここに存在していることを証明してくれている。もがくように手を伸ばすと、手が絡んでくる。見えないから、もうどれぐらい脱がされて、何をされているのかも分からない。焦れたように性器を握られ、扱かれてしまえば、脳があっというまにとろけていってしまう。低迷した脳内では、バカの一つ覚えにジェノスのことしか考えられない。
「っ、」
 耳元で声がして、耳たぶを噛まれる。それに驚いて声を漏らすと、今度は唇を塞がれて、舌が割り込んでくる。絶え間なくあちこち刺激を与えられてるせいか、頭の中は痺れ切っていた。
「じぇ、ジェノス…!」
 いつのまにか互いに全裸になっていたらしい。直接ぐいぐいと押し付けられる硬いものにびくんって体が震えた。ぬるぬるとすべるので、ジェノスの先端が濡れているらしいと気づいてどうにかなってしまいそうだった。
「入れても、良いですか……?」 
 切羽詰まったような声がして、俺は困惑してしまう。しかしすぐにおずおずと頷いた。もうここまで来たら止められるはずもない。俺も止めて欲しくなかった。
 足をぐいって左右に広げられ、明るい照明の下で尻の穴がジェノスに晒されてるんだと思うと、恥ずかしさでどうにかなりそうだったが、それすらも興奮に変わっていくのが分かり、早く触って欲しい、とさえ思っていたら、唐突に穴に熱いものがぐっと突き立てられて思わず体が硬直してしまう。
「いっ……!」 
 まだ少しも慣らしてねえのに、入るわけがない。拒むように穴が締まるがその中に無理やり入れようとしてくるから俺は冷や汗が出てくる。めちゃくちゃ痛い。女じゃあるまいし濡れないんだから!しかもそこは排泄器官で突っ込むようにはできてねーんだよ!内心焦りまくりである。きゅぅと進入を拒むそこに捻じ込もうとするジェノスが焦ったような声を漏らす。
「っ、……入らないっ、」
「ちょっとっ、待て、すぐには、無理だっ!」
 俺も良い大人なので、何度か尻の穴でしたことはあるが、さすがに何も慣らさずに挿入出来るはずがない。俺の言葉にジェノスは、泣き出しそうな声を出す。
「じゃあ、どうすればいいですかっ!?」
 男とするのは初めてなのか。ってか、何でそんな必死なんだ。何で怒ってんだよ。怒りたいのは俺の方だって言うのに。俺はハアハアと荒く息をしているジェノスに溜息を吐きつつも、起き上がろうとする。
「な、っ」
「逃げるわけじゃない」
咄嗟に押さえつけようとしてきたから、首を振る。めちゃくちゃ恥ずかしいが、今は視界が隠されている事もあって、大胆になれた。ジェノスの体を一旦上からどかせると、そのまま背中を向けて床に手と膝を付いた。つまり、四つん這いの形である。死にたくなるような体勢だが今更止められるはずもない。
「ここ、入れろ」
「え?」
「ここだ」
俺が指示したのは、四つん這いになって足を閉じた間。そう、つまり素股をしろと言っているのである。
「え?っえ?」
戸惑っているようなジェノスの声に、素股も知らないのか?と俺の方こそ戸惑ったが、じゃあ尚更教えてあげたいという征服欲も湧いてくる。俺は下から手をやって太ももの間から手を出す。
「ここに、お前のを入れろ」
その言葉にごくりとあからさまにジェノスが唾を飲み込んだ。
「ここ、ですか?」
 戸惑うような声を出した後、衣擦れの音がしてジェノスが腰を上げたのが分かる。そのままぬるっとしたものが太ももに付けられて、俺は我慢出来ずに、太ももの間から出していた手で性器の先端を摘まむと、ぐいっと奥まで引き込んだ。
「くっ」
ジェノスが息を呑む。更に性器が硬くなるのを肌で感じて嬉しくなる。そのまま太腿をきつくしめた。ジェノスのが反り返っているから、俺の性器と重なって、ぬるりと滑る。ああ、死ぬほど気持ちが良い。
「動け」
「っ、」
「手、こっち、」
 ジェノスの手を俺の腰へと誘導し、掴ませる。
「このまま動いて。ほら動けって」
 焦れたように言うと、ジェノスが躊躇いながらもようやく腰を動かし始めた。
「あ、あ、う、あ」
 最初は何も分からずただ前後に動いていただけだったが、互いの性器がこすれ合うのと、俺の太ももで挟まれているので、相当気持ちがいいのだろう。だんだんとスピードが速くなっていった。
「きもちいっ、」
 思わずうわ言のように呟いてしまった。目隠ししていて正解だったかもしれない。モロに下から覗いていたら、その卑猥さにすぐにイッてたかもしれん。足の間に僅かに出来た隙間に勃起した性器が何度も往復している様を想像すると…。ああ、もうダメだ。妄想だけでイケそう。そのうちパンパンと音が出るほど腰をぶつけてきて本当にセックスしているような気分になってくる。行為自体久しぶりで、すぐに快感の波が押し寄せてくる。
「あ、イきそっ、」
 シーツに顔を埋めながらも、何とかやり過ごそうとするが、ジェノスの荒っぽい声と動きに完全にやられてしまっていた。ぬるぬるとするジェノスの性器が裏筋を擦った瞬間、射精してしまっていた。ジェノスにも達して欲しくてイキながらぎゅうって搾り取るように太腿を閉じた。
「あ、っく」
 色っぽい声がしたかと思ったら、ぐって腰を押し付けられて、それからすぐに性器が太ももから抜かれた。熱くて硬いものが無くなった喪失感を覚えながらも、びしゃびしゃって尻に生暖かい液体が掛けられたのが分かり、ハアって思わず恍惚と声が出てしまう。こいつ初めての素股で尻にぶっかけるとか、マニアックだな。そうぼんやり思いながらも、この展開は好都合だった。
「じぇ、ジェノス、」 
 イッたばかりだから、荒く息をしながらも言う。
「それ、で、尻、解して」
 目隠しをしているから意味ないのだが、後ろに顔を向けながら言う。すると、察してくれたらしい。今出したばかりの自分の精液を指で掬うと、穴の表面を撫でてきた。
「あっう」
 触られただけで感じちまうってどんだけ欲求不満なんだよ。恥ずかしくなって、シーツに顔を埋めてしまう。
「パクパクしてます…」
 それは独り言のようでもあり、俺に言っているようでもあり、思わず呟いてしまったような響きだった。いずれにしろ、俺の羞恥を煽るのには効果覿面で、かっと全身熱くなるのが分かった。
「っ、は、やく指入れろ!」
「は、はい」
 生真面目にも返事をしたジェノスが濡れた指を挿入してくる。ぐって突き立てられるとあまり抵抗もなく入り込んできた。どれだけ待ち望んでたんだよ俺。精液を塗りこめるように淵をなぞられて濡れた感覚にびくって体が震える
「あ、っ」
 ジェノスの指は入り口を丁寧に濡らすように動き、中を探るように動く。その度ぴくぴくと反応していると、ジェノスは気をよくして、更に指を増やしていく。ゆっくりと皺の一つ一つを伸ばしていくように擦られて俺はひたすら悶絶した。もうはっきり言って、我慢の限界である。馬鹿丁寧に触られるのも良いが、今はその時じゃない。とにかく突っ込んで掻きまわして欲しい。ただそれだけである。
「っっっ〜〜もういい!」
俺が突然叫んだから、当然ジェノスは驚いたらしい。息を呑む音がする。俺の尻に挿入していた指の動きも止まった。
「早く、もう、いいから!早く突っ込めよ」
 焦れたように言いつつも、誘うように尻を突きだす。恥ずかしさで死ねそうだが、今はとにかく早く入れてもらいたくて仕方なかったのである。すると、ジェノスも我慢の限界だったようで、ぐちゅって音を鳴らしながらも指が乱暴に引き抜かれる。そのままぐいって腰を引き寄せられると、穴に滾ったものが押し付けられた。ああ、とうとう入れられるんだって思ったら、その期待に心臓が高鳴る。顔が恍惚と歪むのが分かった。
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