相も変わらず高校一年生×二年生(ぐらい)のパラレルです。
幼馴染の設定で、ショタのぬるいR18シーンあります。
相変わらず溺愛攻めと包容力受け


【1】が3P〜5P 現代(高校生)のシーン
【2】が9P〜12P 回想でショタのぬるいR18シーン

本編では現代でのエッチシーンもあります。


【1】

 こいつは完全に確信犯である。
 食事をしている最中、ジェノスはあからさまな顔つきでちらちらと俺のことを見ていた。偶然というべきか当然と言うべきか、俺はそれに気づいた。そして俺が気付いたことをジェノスも分かっている。視線で止めろ、と何度か訴えたが、ジェノスはそこには気づかぬ振りをして、尚もあの目で俺を見詰めてくるのだ。
「…」
 たまりかねて早々に食事を終わらせ自室に帰る事にした。ごちそうさんと言いながら食器を片づけて、空になった皿をシンクに持っていくと、ジェノスも当然のように同じ行動をし、後からついてきた。
 自室がある2階への階段を上がりながら、振り向いて胡乱な目で睨むが、ジェノスは意に介す事もなくにこっと笑い肩を竦めるものだから、ほとほと呆れてしまう。
 2階まで来ると小声でこそこそと抗議する。
「家族といる時にああいう顔すんな」
 するとジェノスはしゃあしゃあと「何がです?」と肩を竦めた。ああ、もう腹が立つ。
「みんなにバレるだろ」
「俺はバレても良いです」
「俺が嫌なの」
 言うと、ジェノスがぴたりと足を止めるから何事かと振り返ると、唇を尖らせて俺を恨みがましそうに睨んでいた。思わずハアと溜息を吐いてしまう。これはフォローしておかないと後が大変だ。
 俺がやれやれと肩を竦めながらも自室のドアを開けると、足を止めていたジェノスも当然のように自室へと入ってくる。ドアが閉まる音がしたので、ベッドへと座り込みながら、まだ渋い顔をして俺を睨んでいるジェノスに諭すように言った。
「もうここに来られなくなったら嫌だろ?」
 会えなくもなるし、夜ご飯だって一緒に食べられなくなっちまうんだぞ、と言外に含ませればジェノスは未だふてくされながらもしぶしぶ納得してくれたようでこくんと頷く。はぁ、やれやれだ。何度このやり取りを繰り返せば気が済むんだ。
 俺は溜息を吐いた後、疲れ切ったようにうつぶせにベッドへと横たわった。手を伸ばして枕元に置いておいた漫画雑誌を広げると早速読み始める。スプリングを跳ねさせながらすぐ横にジェノスが腰掛けてきたが、気にすることはない。今はお気に入りの漫画を読むことに集中する。
 ジェノスはそれに不満を訴えることはなかったが、俺の首元に触れてきて、屈んで頭皮にキスをしてくるという無言の圧力をかけてくる。
「…俺、そんなに変な顔してましたか?センセイ」
 ジェノスは俺と一歳しか年が変わらないが、なぜか俺のことをセンセイと呼ぶ。それは出会った時から変わらない。
ちゅ、ちゅ、としつこく頭皮にキスをしてくるから、仕方なく顔を上げて振り向いてやる。
「してた」
 分かっててわざとやってたんだろが、このエセ優等生野郎。きっと睨みつけると、俺のことをうっとり見下ろしていたジェノスがにっこりと笑う。
「どんな顔でした?」
 改めて聞かれると、うまく言葉にするのは意外に難しい。というか言うのが恥ずかしい。こいつはわざとそう聞いて俺に言わせたいのだ。
「ん?」
 笑顔で答えを催促してくるあたり、この男、相当やり手なのである。変態!そう心の中でなじる。
 手のひらの上でコロコロ踊らされているような気がして癪だが答えないと永遠にやり取りを繰り返されそうなので、しぶしぶ口にする。
「やりたくてたまんねえって顔!」
 言うと、ジェノスはとぼけ面をして首を傾げる。
「え?何をです?」
 涼しい顔して、え?何をです?じゃねえよ!!!顔面ぶん殴ってやりたくなる。
「この万年発情期野郎!!」
 言いながらふんと鼻息も荒く漫画へと視線を戻すと、後ろからくすくす笑い声が聞こえてきてこめかみが引き攣る。俺が苛々しているのが分かるのだろう、怒りを鎮めるように耳や頭皮にキスをしてきて、更に腹が立った。
「センセイ、怒らないで」
「うるせえ」
「ごめんなさい。センセイの口から恥ずかしい言葉聞きたくて」
「うっせ、」
 なおも言葉攻めのように俺の耳元にささやいてくるから肘鉄を食らわすために振り向こうとすると、寸前で手首をつかまれてしまう。あっと思った瞬間には、ジェノスの顔がものすごく近くにあって、かわす隙もなく、強引にキスをされていた。
「んっ」
 顔を背けようとするが、何せ体勢的に下にいる俺の方が不利なものだから、あっというまに覆いかぶさられていた。
もうここまで来たら抵抗しても無駄である。先ほどあからさまに発情した顔を俺に見せ付けていたし、止められるはずもない。俺は観念し、少しだけ唇を開けた。それが合図なのである。ジェノスはようやく許されたことに気づき、慣れたように舌を滑り込ませてくる。……ああ、もう死ぬほど気持ちがいい。俺も大概発情期野郎なのである。仕方ないだろう。まだ高校2年生なのだから。
 ぐっちゃぐっちゃと派手に舌を絡ませてくるジェノスにどんだけ待ちきれないんだ、と内心あきれつつも俺も小さく舌を絡ませてやる。そうしながらも階下に耳を澄ませた。食事を終え団欒をしているであろう家族の気配を窺う。俺達が食後の休憩すら惜しんで、これからセックスしようとしているなんてまさか想像すらしていないだろう。と、いうかして欲しくない。
階下のテレビから聞こえる小さな笑い声を耳に入れながらも、俺達の漏らす吐息と、濃密な空気が部屋に充満していくのだった。



【2】

 どうしよう、と焦って隣を確認すると、ジェノスは規則正しい寝息を立てて眠っている。
「…」
 逡巡したものの、俺は我慢出来ずに、そっとパジャマの中に手を突っ込み自分の性器に触れた。熱を帯びたそれを握ると、早く擦って出したい、という考えしか浮かばなくなる。ジェノスが起きてしまうかもしれない、という心配より、早く気持ち良くなりたいという気持ちの方が強くなってしまった。
 それでも気付かれたくなくて俺はジェノスに背を向けて静かに自分のものを扱き始めた。出来るだけ早く出して、早く寝てしまおう、最初はその思いから、息を殺し、扱く音も出さないように、下着の中で必死に擦っていたが、次第に普段とは違う、隣で誰か寝ているという妙な空間がじわじわと俺の興奮を高めていった。後で背徳感であると知ったが、俺は味わったことのない快感を覚えてしまっていたのだ。気付かれたくないのに、気付いて欲しい、なんて正反対な考えが浮かび、普段味わえないこの気持ち良さを長く感じたいと、しまいには焦らすように自分を導いていた。気持ち良くて仕方がない。汗だくになりながらも、後もう少しで射精しそうになった、その時だった。
「センセイ、どうしたんですか?」
 寝ぼけたようなその声に思わずひっと喉がひくついてしまう。背後でばさりとジェノスが身じろぐ気配がした
「っ、」
 俺は驚きのあまり石のように固まっていた。夢中で性器を扱いていた手は止めたが、荒い息遣いと、ばくばくと跳ねる心臓音だけが勝手に続いていた。
 「センセイ……具合、悪いんですか?」
俺が答えないでいると、ジェノスが心配したように聞いてくる。しかも俺を覗き込むために上体を上げた気配がした。
「……ハア、っ……」
「お腹痛いんですか?」
 腹の辺りの布団がこんもりと盛り上がっているから、腹を抱えているのだろうと思ったのだろう。そう問われ俺は思わず、こくんと頷いてしまった。
「えっ?大丈夫ですか?」
 ジェノスが俺の肩をむんずと掴み、体を引き寄せてくる。その刺激すら感じてしまい、俺は下着の中で性器を握りしめたままぐっと歯を食いしばった。
 体はもうほとんど限界に近かった。達する手前で、塞き止められた熱が、どくどくと脈を打っている。それは今にも爆発しそうに熱い。早く出したい、早く気持ち良くなりたい、それしか考えられなかった。
「センセイ?」
 ジェノスが心底心配そうに俺を覗き込んでくる。苦しげに呼吸しながら、俺はジェノスを伏し目がちに見ると、俺のただならぬ様子を見て、ジェノスが息を呑む。
「センセっ!!汗がすごいですっ!」
「っ、」
「い、今、おばさん呼んできます」
 慌てて起き上がろうとしたジェノスに慌てて「待て、大丈夫だから」と小さく叫んだ。俺の声にジェノスががばっと不安そうな顔で振り返ってくる。
「でもっ、」
 そう言ってくしゃっと顔を歪めた。
「でも、でもっ、センセイが死んじゃう!」
「…」
 俺の肩をぎゅっって握りながら半べそをかくジェノスに胸が詰まる。この時は気付いていなかったが、既に恋愛感情として俺はジェノスの事を好きで、俺の事で必死になるジェノスが愛おしくて仕方なかったのだ。でもこの時の俺はただこの熱を早く解放したいとしか考えていなかった。あの風呂場での時みたくジェノスに直接触ってもらったらもっと気持ちが良いのではないか、とあらぬ考えが浮かぶ。
「センセイっ」
 ボロボロ涙を流して縋りついてくるジェノスに、俺は小さく声を掛ける。
「あのさ、ジェノス、さっきみたいに横になって」
 言うと薄闇の中で訳も分からずジェノスがぱちぱちと瞬きする。
「良いから、横になれ」
 言うと、従順にこくんと頷いて、おずおずと再び布団の中に入った。
「そのまま手、こっちに持ってきて」
 振り向きながら布団の中を視線で差す。すると躊躇いがちにゆっくりと手を伸ばしきて、俺の腹の上にジェノスの手が乗る。ごくりと唾を飲み込んだ。
「……さすって」
「え?」
 熱の籠った目で振り向くと、ジェノスは少し沈黙してから、「お腹ですか?」と聞いてくる。俺はふるふると首を振り、左手でジェノスの手を握ると、右手の中にある性器に促した。
「ここ」
 熱く滾った性器に触れさせるとジェノスが驚いたように息を呑んだ。
「っ???センセイ、これ、すごい熱くなってます、だっ、大丈夫ですか?」
 確かめるように指で先端を擦られて、益々性器が硬くなったのが分かった。
「ん……大丈夫」
「痛い、ですか?」
「……うん。だから擦って、ジェノス。そしたら治るから」
「ほ、ほんとですか?」
「うん」
 ジェノスは盲目的だ。俺の言う事なら100%信じる。だからこんな有りえないような嘘も俺が言うのなら間違いないと信じ込んだようだ。おずおずと戸惑いながらも、俺の右手の上から手を重ねて握ってくる。直接触ってもらいたくて自身の指を外すと、途端びびっと全身に快感が走る。拙い手つきで包まれ思わず上擦った声が出てしまう。
「あっ、」
「大丈夫…ですか?センセイ」
「うん……大丈夫…だからもっと強く」
「強くって……?」
「もっと、思いっきり握って。ぎゅって」
 言うと、ジェノスの指に力がこもる。ああ、死ぬほど気持ちが良い。
「センセイ、何だかここ、濡れてます…あっ、もっと濡れて…?」
「うん……だからはやく、こすって」
 すでに汁でべとべとになっている俺の性器はジェノスに握られた事により更に体液を零していた。
「こう、ですか?」
「ん。そのまま、上下にこすって」
 言われるがまま、ジェノスが指を上下し始めた。
「あ、あ……ジェノス、もっと」
「こう?」
「……もっと、つよくっ」
「これくらい?」
「うん、もっと、もっと、はやくっ……あ、ああっ」
 ジェノスの小さな手のひらに扱かれて俺は喘いだ。ジェノスは不安そうにしながらも、それでも俺の言う通りに必死に手を動かしている。
「あ、っ、あ、うっ」
 自分で擦るより数倍気持ちが良い。俺は声を押し殺しながらも、「もっと、もっと、」とうわ言のように呟き、扱くスピードが速くなった途端、目の前が真っ白になった。
「いくっ、あっ…あ、あっ」
 ぎゅううと目を瞑りながら、俺はジェノスの手の中で射精していた。その間もジェノスは従順にも扱き続けるので、俺はびくびくと体を戦慄かせながら、何とかジェノスの手を上から押さえて動きを止めさせた。
「は、あ、はぁ、はぁ……はぁ」
「せ、んせ?」
 ジェノスにとっては布団の中で何故かぬるぬるになった自身の手。何もかもが理解不能だろう。ジェノスは呆気にとられたような顔で俺を見ていた。
「センセ、大丈夫、ですか?」
「う、ん、もう大丈夫、」
「本当?」
「……ありがと。すっきりした」 

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