サンプルになります!R18
付き合っている二人/相変わらず先生にデレデレのベタ惚れジェノス×主導権を握るためにアレコレ頑張る先生のお話。


〜中盤くらいになります


 俺はポケットからネクタイを取り出した。これは数年前、就活の時に使っていたネクタイで、押し入れの中に入っている事を思い出し、この時のために用意しておいたのだ。
「とりあえず大人しく縛られろ」
「え!?あ、あの…ちょっと待って…!!!」
「大人しくしないと別れるからな」
「そ、そんな!!」
 ちょっと可哀想すぎるかなとも思うが、ここは我慢してもらう他ない。
「…ひどいです先生…。そんな事言われたら…俺…」
 ぐすぐす言い始めて若干心が痛むが、俺は行動を止めない。ジェノスの手首を掴むと、ネクタイで縛り始めた。ぐるぐると手首をひとまとめにして縛り、その先をローテーブルの柱に結び付けてしまう。
 ジェノスは俺がすることに一切抵抗はしなかった。じっと見詰めてくる視線は痛かったが。
「よし」
 大人しくしていたおかげか、すんなりと拘束出来た。とはいえ、さすがに可哀想なので足は自由にしてやった。本気を出せばこんな布、すぐに引きちぎれそうだが、俺には強く出られないはずなので、抵抗なんて出来るはずもないのである。
「やったぜ」
 手首を縛られて悲しそうに、そして悔しさもにじませながらジェノスが見上げてくる。なんかすげえ悪戯したくなる。(性的な意味ではなくて)全身くすぐったり、顔に落書きなんかもしてみたいぜ。
 ジェノスはハアと溜息を吐くと、天を仰ぐ。
「先生の手首を縛り上げてみたいと思ったことはありますが、まさか自分がされる側になるとは思ってもみませんでした」
「ふっはっは」
 今のジェノスはまるでまな板の鯉のようである。俺の顔には邪悪な笑みが浮かんでいる事だろう。いつも好き勝手やってるからだ!これはお仕置きなのだ!!
 しかしこれ以上コトを進めるためには、下準備というものが必要になる。いつもはジェノスが全部やってくれるが、拘束している今、それを全部自分でやらねばならないのだ。つまり端的に言えば、ジェノスの前で穴を解さなければならないと言う事になる。……なんという羞恥プレイ。ジェノスの目を隠す、というのもありだが、それではお仕置きにならない。きっとジェノスは俺に触りたくてたまらなくなるはずだから、そこを我慢させるという仕置きである。
「お前はそこでじっと見てろよ!」
 高らかに宣言し、いつも使ってるローションを取り出そうとした時、ジェノスが問うてくる。
「ねえ、先生」
「何だ?」
「穴を解す時だけでもこのネクタイ外してくれませんか?勿論先生の言う通りにしますし」
「ふん」
 俺は盛大に鼻を鳴らしてやった。
「だーめだ!」
 あわよくばそのままいつもの流れに持って行こうとするに決まってる。そしてお恥ずかしながら俺も流されちまうに決まってるのだ…。だから絶対ダメ。
「お前は黙って見てるの!」
「…分かりました」
 渋々といった風にジェノスが頷いた。ローションを押し入れから取り出すと、服を脱いでジェノスの腹に再び乗っかった。体をまたぎながら、ジェノスに視線を送ると、ジェノスが俺の股間を物欲しそうに見詰めている事に気付く。
「お、お前は何もするなよ。じっとそこで指でも銜えてろよな!」
「……俺の口は先生の可愛いそこをしゃぶりたがってますが」
 何真顔で言ってんだこいつは!!!変態変態変態!!そう詰ってやりたいが、ここはぐっと我慢。何言ったってジェノスにはご褒美みたいなもんだからな。
俺の股間を舐めるように見詰めている瞳はとりあえず無視して、俺はジェノスの服を脱がす事に取り掛かった。自分だけ全裸というのはなんか変態みたいだからな。ジェノスのスラックスのボタンを外し、ずらしていく。
 抵抗をするつもりはないのかジェノスは大人しく俺のされるがままになっていて、しかも腰まで浮かしてくれたりしてちょっと楽しい。俺はいつもされるだけの立場だったからこうしてじっくり何かをしてやるのは初めてだ。
 スラックスを足首から引っこ抜き、ようやく下を脱がす事が出来る。今や上はTシャツ、下はパンツだけ。どうだジェノス!屈辱的だろう!ふんと自信満々にジェノスを見下ろすと、おずおずとジェノスが見上げてくる。
「せんせ、」
「っ、」
 そんな甘ったるい声出したって俺は揺るがないんだからな!だからそんな縋るような目で俺を見るな!!
ジェノスの視線を振り切り、ハアと深く息を吐き出すと意を決す。脇に置いておいたローションの蓋を開けた。こぼさないよう慎重に傾けると、中からドロっとした液体が零れてくる。つうかこれってこんなねにちょねちょしてるもんなんだな。いつもジェノスがやってくれるから…、って何ジェノスの事思い出してるんだよ!俺は振り切るように小さく首を振る。
 両の手のひらに垂らした液体を擦り合わせ、指にからめると、背後へ持っていく。自分でするのは初めてだし、そもそもここを直で触る事なんて、人生で初かもしれない。恐る恐る穴に触れてみる。
「ん、」
 そのままローションを塗り込むようにして穴の周りを撫でて入口付近を人差し指でつついてみると、思ったよりも簡単に指先が入った。ジェノスに散々貪られてるせいか…?そう思うと腹が立ったが、ひとまずその事は忘れて指を埋める事に集中する。中は妙にうねっていて、生暖かい。なんか思っていたよりも感触は良くないんだな。本当にこんなところでジェノス、気持ち良くなってんのか?
「―――せんせ、」
「っ、」
 忘れていたわけではないが夢中になってしまっていた。呼ばれて慌ててジェノスに視線を送る。
「出来れば俺にも何かさせて下さい」
「……いやだ」
 そう言われて素直にお願いしますと言う程、今日の俺は素直じゃないし、流されてやしない。むしろ反発したくなるもので、俺は膝立ちのまま体を反転させた。つまりジェノスの顔の前に、今解している最中の穴を見せている状態である。恥ずかしさで意識が遠のきそうだったが、これが最大のお仕置きになるのだから、と何とか我慢した。
 指を動かしながらも、羞恥心と戦っていると、ふと気付く。ジェノスの股間が下着越しに盛り上がっていたのである。
「ふっ、何も触ってねえのに、もう硬くなってるぜ」
悪戯に振り返りながら言うと、ジェノスが苦しげに息を吐き出し、欲情しきった顔で嘆く。
「ハア、っ、こんな可愛い先生のお姿を見て勃起しないわけないでしょう!?」
 必死に言い募るジェノスの言葉に顔が緩まりそうになるが、見られたくなくてふんと鼻を鳴らして顔を前に戻す。
「…」
 ジェノスの下着の中で主張する大きな塊を再び見下ろして、わずかに尻の中がむずむずとする。じゅわりと、口の中に唾液が溢れた。



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