小説 | ナノ




8



下腹部に感じる圧迫感と、ピッタリと合わさった素肌に、滲む汗。
知らないけれど知っている感覚がもどかしかった。





「・・・はぁっ、・・・ぁあっ・・・・・・・・・・!!!」



最初はザンザスにしがみついているだけだったが、徐々にザンザスの動きにあわせて腰を揺らす。
夢中でキスを求めて、もっともっと深くでザンザスを感じたくなった。

深く深く口付けをすると、体温が混ざり合って体の境界線がなくなったかのように蕩ける。



「んっ・・・・ザンザス・・・」
「ごめんなぁ、忘れちまって」


熱くなった目尻からポロリと涙が零れた。



「スクアーロ・・・・」


唇と唇の間に透明な糸を引いて離れると、腰を引いて深く挿れ直した。


「ぅ・・・ん・・・」


激しくなったピストンに、徐々に腹の奥が熱くじんじんとしてくる。


「・・・あぁっ、あっ・・ん・・・」
「何か、ヘン・・・・腹ン中・・・熱いぞぉ・・・・」


「ハッ・・・そろそろ俺もイク」






「ア・・・・・・・・あーーーーーーーっ」

「くっ・・・ぅ」


肌のぶつかる音が激しくなり、絶頂が込み上げて短く痙攣すると二人同時に果てた。





◇◇◇◇



「なんか、ザンザスが優しい夢みてたカンジだぁ」


ホンゴレ本部から装置が届き、スクアーロの記憶が戻ると記憶を失っていた間のことをほとんど忘れ、夢の出来事だと思っていた。
あれほどメソメソするスクアーロに手を焼いたと言うのに本人はまるで覚えていないなんて、いささか腹が立つ。

「ドカスめ。」


「なんだよ?」


「俺のことなんて簡単に忘れるんだな、テメェは。」


「!」


プイッと拗ねた様子でこちらに背を向けてしまった主に、スクアーロは後ろから抱きついた。


「もう、忘れねぇよ」















◇◇◇
30000hitキリ番リクエスト『甘い裏』

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