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‖三匹のこぶた
構想でうまくまとまらなかった話。混ぜ過ぎ(笑)
必死だった。
何せボンゴレは信用ならないし、仮初めのリーダーはとても胡散臭い。
スクアーロは、必死になった。しかし髪がどんどんのびて、それは重たくのしかかる。
(動きにくい…なぁ…)
切ってしまおうか、と悪魔の囁きが幾度となく頭をよぎる。一度でも彼に耳をかしてしまうと、自分の矜持や存在すらも失ってしまうだろう。
これは枷であり、約束であり、希望だ。
「待つさ…。アイツ以外、ボスにはさせねぇ」
そのためには寄せ集めのヴァリアーのままではいけない。
藁の家はすでになく、木の家も最早崩壊寸前。
次に作るのは煉瓦にしよう。強固で立派な、ヴァリアーの城を作るのだ。
そうした暁には暖炉に切った髪を投げ入れてやる。
胡座をかくボンゴレは赤々と燃えたぎる暖炉に灼かれるがいい、と笑みを浮かべた。
スクアーロの銀糸の髪が背中を流れる。
そして彼等は狼になった。
遠吠えが、聞こえる。