log | ナノ
‖プレイ×プレイ
R18
XS♀
分割1
“あんっ…あんっ、あっ”
高級ホテルのスペシャルスイートには似つかわしくない、この耳につく甲高い音声は、かれこれ1時間は鳴り響いている。いいかげん、そろそろブチ切れてもいい頃だろう。レヴィなど、もう何度鼻血を噴出しただろうか。
一番奥の部屋に籠もりっきりの王様は、日本に着いてからずっとアレにご執心だ。
「くぉらぁ!クソボス!!せめて音絞れぇっっ耳障りだぁ!」
どんどん聞こえてくる内容がマニアックになっている。さすがに聞いている方も恥ずかしい。
「…跳ね馬が、大音量で見るものだっつってたぞ?」
振り返るザンザスの向こうにある大きな壁一面にプロジェクターから出力される映像には、裸の女が大股開きでしかも肝心な所にはモザイクがかけられ、何がなんだかわからない。
「なんで急にそんなの見る気になったんだぁ?アンタそういうの興味なかっただろぉ」
(もしかして満足してないのかぁ?)
スクアーロはあきれつつも、少し不安になる。
(日本人とヤりたいとか)
しかしどう見てもザンザスは興味がなさそうに流し見ているのだ。スクアーロは床に放り出されたDVDケースを拾って、何気なくパッケージを見た。
【穴の奥まで取り調べ!本人か!そっくりさんか!?古今東西話題のあの人大集合SP】
(…すっげぇタイトル)
「興味あんのか?」
「はぁ゛あ゛っ!?」
叫んだ拍子に思わず、投げ捨てる勢いでDVDケースを落としてしまった。
「カス、こっち来て座れ」
「いや、俺は…」
「座れ」
無駄に威圧感を放ち、スクアーロを呼ぶザンザスに気圧され、小さくため息をついて隣に移動しそこに座ろうとした。
「う゛ぉっ!」
伸びてきた手がスクアーロのウエストを掴んでザンザスの元へと引き寄せる。そのまますっぽりと腕の中へ抱え込まれてしまった。
(なんか、この位置めちゃくちゃ気まずい…!)
グリッ
(わっ!)
スクアーロの小さく柔らかな臀部に、ザンザスの硬く熱い塊が押し付けられて思わず仰け反る。
(た、勃ってる…!)
1時間もこんな映像を見ていたのだから、雄としては当然の反応だろう。
ほんの少しだけ、スクアーロの胸がちくりとした。