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‖キスミーラブミー



【注意】いつもより暴力的
現代XS的な愛と恋








「う゛…っん…」


淡いピンク色の薄い唇が、‘う’の形を作った瞬間にザンザスがそれを塞いだ。
その唇の後にきっと続くのは、スクアーロのあの特徴的な文句だからだ。


「あのなぁっ、どこでもチュッチュすんのやめろぉっ!」


「るせえ」

ザンザスがスクアーロの両頬を片手で掴み、顎を捉える。

「む…う゛ぉい!」


「うるせえって言ってるんだ!ドカス!!」


ひゅっとザンザスのもう片方の腕が拳を作り、スクアーロのコメカミに向かう。


ゴッ


鈍い音がして、スクアーロの美しい灰青の瞳を宿した三白眼は天を仰いだ。しかし、スクアーロがこれぐらいでダウンするはずもなく、すぐにジタバタとザンザスの手から逃れようと暴れ出した。


「なっ…んなんだよ!クソっ!!キスしたり殴ったり意味わかんねぇぞぉっ!!」


ジリジリと攻防を続けながらも依然として劣勢のスクアーロが少しずつ後ろへと下がっていき、ついに壁に追い詰められた。
顎を掴んでいたザンザスの手が、次第に首もとへと下りて喉の中心を軽く抑える。


「う゛…ぐ…」


苦しい、と細まった目が言っている。手の力が少し強くなると頬や耳がせき止められた血で真っ赤に染まった。


「苦しいか?」


涼しげな顔でスクアーロのを絞めたまま、ザンザスが聞いた。




スクアーロが本気で抵抗できないわけではないし、ザンザスが本気で絞めようとしているわけではない、本気の戯れ。



頭に血が溜まり、スクアーロはだんだん耳なりがして耳が遠くなる。



「    」



耳元でザンザスが言った言葉も聞こえない。



けれど、スクアーロは少し霞んだ意識の中笑って、唇を「う」の形に尖らしていた。


「ふんっ…」


満足げにザンザスが鼻を鳴らすと、首を絞めていた手が緩まり、スクアーロがひゅっと喉を鳴らして息を吸い込んだ。




―その唇をザンザスが愛の言葉と一緒に覆った。








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