煙草吸ってください




私の彼氏は随分なヘビースモーカー
私の父は煙草が嫌いで私もそれが影響して煙草の煙は大嫌い
それに気を遣ってか彼は何時も私の居ないところで煙草を吸う



『‥はぁ』

「あれ、どうしたの?夏目さん」





溜め息を吐いた私に心配した表情で近付いてくれる相馬さん、でも何故か心配そうな顔の裏にはとても楽しそうな表情が見えるのは私だけだろうか
そう言えばこの前山田ちゃんが「たのし相馬さん」って言ってたな
きっとこのことだったんだろう




『私の前で佐藤さんったら煙草吸ってくれないんです』

「え?でも夏目さんって煙草嫌いじゃなかったっけ」



良く知ってらっしゃる‥潤さんがあまり関わるなと仰ったのが良く解ったわ
それに私が潤さんの煙草を吸っている姿が見たいと言うのは安直な訳がある
だってかっこいいんだもの
凄く素敵で女の私よりも色気があって大人びててもう本当に惚れ直す位大好きなんです



『ううん、佐藤さんの煙草姿は大好きなんです』

「ふぅーん‥あ、そうだ 何で2人っきりのときは潤さんって呼ぶのに誰かが居れば佐藤さんになるの?照れてるの?」


にやにやとどこが意地が悪い笑みを浮かべる相馬さんにぎくりと肩を震わせて後退りをする
‥この人!怖い!!!
勢い良く後ずさればどこ行くのー?なんて止められたけど私は何も答えませんよ!!だって怖いんですもの!!
つい勢いで誰かがいる休憩室に走り込む
挨拶も出来なかったけど取りあえず私に息を整えさせる時間を下さい



「‥葉那?」

『っ、は‥あ げほっ じゅ、潤さん‥』

「‥また何か相馬に苛められたか」

潤さん‥疑問系じゃなく言い切ってますね
でも其の通りです
しかも今日の潤さんは私が来ると思って無かったのか煙草を咥えていた
‥かっこいい!!素敵!!やだ惚れちゃう!!いやもう惚れてます!!
潤さんもそれに気が付いたのか、やべって表情をして煙草を消そうとしてた



『っ、だめ!』

「え、いや御前煙草嫌いだろ?」

『いいの!潤さんの煙草姿は大好きなんですもの』



不意打ちに腰に抱きついた事か私がいきなり告白してしまったのを聞いてか真っ赤になって頭を優しく撫でてくれた




煙草吸ってください


(でもお前の前では控える)

(‥いいのに)

(お前に体壊されても困る)

(!!!‥はい)