君と僕。 | ナノ

 お久しぶりです


メールで明日帰るのって祐希に言ったけど急すぎて怒ってたかしら
それにしても久し振りに皆とお話し出来るんだと思うと心が浮き足立つ


穂希高校に初めて入ったけど凄く綺麗でほわほわしてるなぁ



「夏目さん」

『へ? あ!東くんだー、え何してるのこんな所で‥うわあ眼鏡似合ってる』

「転校生って夏目さんだったんだね、今僕ここの教員でね」



きれいな笑顔で教えてくれた東くんにへぇー‥と息を漏らしながら告げればそう言えばと思い出したように向き直る


「迎えに来たんだよ夏目さんを」

『ほんとー?ありがとう東くん‥じゃないや、先生なんだから東先生だね』


ねー?と歩きながら東先生に問い掛ければいつもみたいに安心する笑顔を浮かべながらそうだねって言ってぽんぽんと頭を撫でてくれた





他愛もない世間話をしながらだと割と直ぐに職員室についた
担任の先生にご挨拶して朝礼時に呼ぶから来てくれと言われた
返事をしてどんなクラスか、どんな人がいるのか期待に胸を膨らませている間に先生に教室の前まで連れてこられていた




「夏目ー、入ってきてくれ」

『あっ、は はーい』


がらりと横開きのドアを開けて教壇に立つ


『夏目栞南って言います、小さい頃は穂希に住んでました 仲良くしてくれるとうれしいなぁ』


宜しくお願いしまーす、ぺこりと礼をすれば歓迎してくれているような暖かい声とすごい拍手
何かいいクラスだなぁ…


「じゃあ夏目は浅羽の前ー‥が空いてるな、浅羽の前だ」



浅羽‥祐希か悠太かなぁ
ふと下げていた頭を上げれば祐希と目が合う




『ゆっ‥祐希』



ぽつりと呟けば聞こえたのか解らないけどめったに見せないけど、小さな笑みを浮かべてくれた
久し振りに会う祐希は大人っぽくて凄く恰好良かった



ああ帰ってきたんだ



(祐希祐希祐希っ)

(はいはい何ですか)

(会いたかったー‥)

(‥俺も)








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