私の自然竜の咆哮はどうやら辺り一面の空気や枝、葉っぱなどを吸い込んで竜巻のようなものを発生させているらしい
最近師匠との修行のおかげで咆哮が拾得できたのだがルーシィちゃんがそう分析して教えてくれた
取り敢えず自然のものさえ有れば出来るらしく砂だけで試してみたら砂の竜巻が出来た

とにかく、咆哮を取得出来れば後は早いものでその風や石、枝などを纏いながら両腕で攻撃するのが自然竜の翼撃などなど、師匠は色々な技を教えてくれた


攻撃技が取得出来たおかげで師匠たちのチームに入れて貰えることが出来た
最近は一緒にクエストに行く
私も師匠も乗り物酔いが激しく二人で支えるようにいつも列車の椅子に座っている
今日は闇ギルド六魔導士討伐連合の為に派遣されることになった
青い天馬と呼ばれるギルドの別荘的な所に歩いて向かっている





『んう‥結構山の中にあるんですね‥』

「そうだな、楝、体調は大丈夫か?」

「そうね‥この中だと楝が一番小さいから心配だわ」







みなさんに心配されるのは無理もないが東人は背丈が低い種族だ
それに女は男より背が小さいため皆さんに心配されるのも無理はない、いやほんとに







『大丈夫です、辛くなったら師匠が負んぶしてくれるって言いましたから』

「ああ!?ナツお前どんな約束してんだ!」

「お前には関係ないだろ!!」

「やれやれ、二人とも必死ね、ねぇハッピー」

「あい、さくらはオイラが守るね!」

「ふふ、期待してるわぁ」







皆さんがにぎやかにお話ししているのは凄く楽しい、フェアリーテイルに入れて良かった
浸りながら歩いていると山道が険しくなり師匠とグレイさんが片手ずつ手を握って引いてくれた
‥二人ともにらみ合いながらだったけれど
エルザちゃんとルーシィちゃんはやれやれと言った様子で後ろを歩いていた


山の中に別荘があり、そこに入ってみたけれど誰もいない‥





『‥誰も居ませんね‥』

「そうだな、まだ皆集まって居ないのだろう」


「はい!!到着!!」

「「到着!!」」

「ようこそ!!」
「 「ようこそ!!」」

「フェアリーテイルの皆さーん!!」

「「「おまちしておりましたー!!」」」





複勝形式で歓迎されたと思ったら奥からスポットライトに当たりながら出てきたホストみたいな雰囲気の殿方が…!!
えっあ…え、そういうギルドなんでしょうか…ブルーペガサスって…





「我ら」
「ブルーペガサスより」
「選出されし」
「「「トライメンズ!」」」

「白夜のヒビキ!!」
「聖夜のイブ!!」
「空夜のレン」




ふおあお…なんてすてきなキメポーズ…
と言うかヒビキさんがロキさんに似てる気がするのは私だけでしょうか…
そんなことは無かったようでさくらもヒビキって子ロキに似てるのねって小さく笑いながら言ってくれた、さくら優しい…

トライメンズを見たルーシィちゃんが興奮気味に格好いいよねと同意を求めてきたけれど私は師匠の方が素敵だと思う…なんて…言えませんけど…

服着るのを忘れたと騒いでいるグレイさんやまだ酔いが取れていない師匠を見てこっちは駄目だと溜息を吐くルーシィちゃんに思わず笑みが溢れる



「噂にたがわぬ美しさ…」

「ケーキもあるよ!」





いつの間にかエルザちゃんが取り囲まれどこからか用意されたソファに座らせられている…
早業…





「あれ?彼女は…」

「ああ、新しく入ったフェアリーテイルの滅竜魔道士の楝だ」

「こんなにかわいい子が?」

「可愛すぎるな…」


うあ…腰…ここ腰に手が…!!
ど、どうしよう!
こんな積極的な殿方…母国の殿方は厳格で…勇ましくて…こんな事された事無いから照れちゃいます…




「楝に触んな!!」



師匠がいきなり私の肩を抱いて3人から引き離してくれたと思いきやそのまま抱き締められてしまった…
ふおおお何て拷問!!
心臓がうるさいんですけど!!

…あれ、師匠も心臓速い…



『師匠師匠』

「あん?なんだよ」

『師匠心拍数速いですよ、どうかしたんですか』



私の言葉に不思議そうに首を傾げた師匠は自分の胸に手を当てほんとだと呟いたと思ったら何故か私の胸元に顔を埋めて…、ひ、きゃあああ!!
恥ずかしい!!これはもうお嫁に行けないフラグが乱立してしまいましたけど!!



『、あ…あの、師匠…?』

「 へへっ、お前も心臓ウルセーな」



そりゃあもうお日様のような暖かい顔で笑われるもんだから見惚れてしまうのは仕様が無い
…師匠の笑顔は心臓に悪いです…





俺ら完全に空気



( だなエルザ )

( まあ微笑ましい感じはするがな )

( エルザって楝に甘いのよねー… )








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