妖精の尻尾 | ナノ

 It is already good.




『んー…!今日も良い天気、ですね』




朝 起き上がって背伸びを一つ

窓に立ち寄って外を見る



和やかな朝だと思ってキッチンに立ちミルクティーの準備を始める
すると慌ただしくチャイムが鳴り響いた





『はいはーい、と…』




がちゃりと扉を開ける

ばっと目に飛び込んだのはいつもびしっとスーツを着こんでいるはずのロキがスーツを崩し、汗だくでそれでも満面の笑みを浮かべていた






『わっ、わわ… ロキ?』

「聞いてよディーナ!君の鍵が見付けられたんだ!」





彼の言葉を初めは嘘だろうと思っていた
けど、彼の顔は何時にもまして真剣で それに凄く嬉しそうだった



『うそ…っ』


「本当さ!君の鍵を僕の仲間が見付けて僕と同じオーナーの手に渡ったんだよ」






嘘…じゃない、嘘じゃない



『ロキっ!』



嬉しくて思わず抱き付いてしまった



「うわっ、え ちょ ディーナ!?」




何故か頬を染めて慌てるロキに構わずぎゅうぎゅうと抱き締める




「え…と、( なにこの生殺し状態!ディーナが抱き付いてくるなんてレアじゃないか…! )」


『ロキっ、ロキっ… 私嬉しいです!本当にありがとう』





そう言った瞬間にゲートが開いて一緒にいたロキまで人間界に




ゲートは一人ずつだから始めに着いたのはロキだった様で



「な、なんであんたが!?」

「やぁルーシィ」

「ロキー!久しぶりだなっ」






粒子が体を包んだと思ったら目を開けた場所は見知らぬ家だった




It was found.
見つけた


(きゃー!なにこの子可愛い!!)

(え?え、 え?)

(この子が僕らのオーナーだよ)








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