目が覚めるとそこは、いつもと変わらない景色
あぁ、いつの間にかうたた寝をしていたらしい
うんと背伸びをすれば向こう側から声がする
玄関からぱたぱたと、聞きなれた足音とともに
いつもと変わらない、変わらないのだ
それが幸せだと気付けた今日は、きっと素敵な日
そろそろ行かなくては、私もそこへ
あなたがいる、大切な人がいるその場所へ
立ち上がって声をかける、いつものように
そうすると嬉しそうに笑って返事をくれる
いつの間にかこんなにも愛おしくなっていたんだね

窓から吹き込んだ風はなにを運ぶのだろう
充実している今だけは、私の心も寛大だ
だから祈ることにしよう、今だけは
笑顔するあなたも、涙するあなたも、恋するあなたも
世界よ、どうか今だけはしあわせで包まれますように

うん、今行くよ
それじゃあいつか、また逢う日まで
夢の世界よ、それまでさようなら

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