「…おい、おい!!!名前!!!」
「シリウス!すぐに先生を呼んで来る!」
「名前!!!!!!」
「…を……息を、し…て……」
「…シリウス……?」
久しぶりに呼んでくれた名前だけがぼんやりとした意識の中で、最後に聞こえました。
ああ、私。
眠っているのでしょうか。
暖かい海の中で、ふわりと体が浮いているような、優しい感覚がしています。お腹の中に居たときはこんな感覚だったのでしょうか。
もう少し、ここに居たい。
少しだけ、休みたい。
なぜかそう思ってしまいます。
ちょっとだけ、疲れてしまいました。
シリウス…私の愛おしい、シリウス…。私があなたを守れないのから、手に入れられないのなら、私は……私、は…………。
ゆらゆら
気持ちが良くて、だんだんと考える事もできなくなっていきました。
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