「孫兵、愛してるよ」
「……!」
あまりにもさらっと言うものだから、僕は顔を赤くした。
「孫兵は今日もかわいいな」
「次屋………」
「ん」
「熱でもあるのか………」
「孫兵は優しいな」
優しく柔らかく笑うものだから、僕の頬はジリジリと熱い。
冗談で言ったつもりだった。だから相手も冗談で返してくれると思った。その視線が僕をまっすぐ射抜くものだから、僕の足が逃げるなと言った。だから僕は顔を逸らした。
「孫兵、照れてる?」
「………う、るさい」
「孫兵、好きだよ」
「──────……うるさい」
顔を真っ赤にした僕を見て、次屋はふっと小さく笑った。穏やかではあるが何か含んだようなその笑みに、僕は二つ上の天才と謳われる先輩を思い出した。

飄々として掴めない。掴みたい。だからいつの間にか、────相手の思惑通り。
(だから僕は、)
だからこそ、冗談であってほしくて。

「…僕、は、次屋を掴みたいんだ……」

「ん」
僕の右手に次屋の左手が重なって、そのまま次屋の左頬に導かれる。

「俺、離されるつもり、ないよ」

その言葉に、時間がぴしりと止まって。それからどこかからじんわりと、温かい物が流れ出す。
「……絶対、離さない、よ」
ああ。これは本当に僕なのだろうか。僕がこんな言葉を紡ぐなんて……!








「あの二人何してるんだろう」
「さあな」
「三之助はよくあんな恥ずかしいこと言えるよねえ」
「………はは、」
「なんか僕お茶飲みたい。もんのすごく苦いお茶!」







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めぐる様から頂きました!!
砂吐くほど甘い次孫…最高です!!
読んでて、本当に砂吐くかと思いました
顔がニヤケすぎて、自分気持ち悪いです
甘ぁぁあい!!甘いよ次屋さんっ!!
数馬と一緒に苦いお茶飲みたくなりました
しかし、そんな次孫が大好きですっ!!

めぐるさん、本当にありがとうございました!!


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