ショートJOJO | ナノ


▼ 俺のTシャツしかないんすよ

「うへぇ〜。ビチャビチャになっちゃいましたね〜。名前さん、大丈夫っすか…?」

「うん…。ごめんね仗助君。せっかく久しぶりのお出かけだったのに…。」

「なーんで名前さんが謝るんすか!俺は一緒に過ごせるってだけで嬉しいんすから。
今日はおふくろもいないし、久しぶりのおうちデートにしましょ。」

今日は前々から予定していた遊園地に行く予定だった。
名前さんは俺と違って社会人だし仕事も忙しい。そのため久々のデートの予定でお互い楽しみにしていたのだが、残念なことに雨に降られてしまい泣く泣く家に帰ってきた所だ。
俺の家の方が近いという理由から彼女を招いたのだが、実はちょっぴりだけ下心もあったりすることは彼女には内緒だ。

彼女の透けたワンピースから覗く下着の色に注目してしまうのは、お年頃ということで大目に見てほしい。
ワンピースはもはやその機能を果たしておらず、ピッタリと彼女の柔肌に張り付いている。
はっきり言って裸の状態よりもエロい。

(やべぇ。少し勃った。)

彼女を家に招いたときからそういうことを考えていなかった訳ではないが、さすがに帰ってきて早々にがっつくというのは仗助君のプライドが許さない。
何よりこのまま濡れたままでいたら大切な彼女が風を引いてしまうかもしれない。

「…名前さん。とりあえず風呂使ってください。風邪ひいちまうから。」

「え…。でも、仗助君は?」

「お、俺は後でいいんす!さぁさあ!入ってください!」

半ば無理やり脱衣所に彼女を押し込む。
ふと一緒に入るという選択肢も思い浮かんだが、この状態で彼女と一緒の風呂に入るなど危険すぎる。
間違いなく彼女に襲い掛かる自信がある。
とりあえず仗助は己の熱を鎮めるために、濡れた服を脱いで簡単にタオルで身体を拭き始めた。


◇◇◇

___シャァアアというシャワーを浴びる音が部屋の中に響く。

その音にドキマギしながらも気持ちを落ち着けようと、先ほどタオルで軽くふいたせいで少し乱れてしまった自慢の髪の毛を整えてみる。
だかそれでも心はここにあらずな状態で、意識は脱衣所の方へ向いてしまう。

(どうすっかな〜。やっぱりせっかく二人きりなんだから…。)

「仗助く〜ん。そこにいる?」

邪な妄想をしているとき突然風呂場から声が響き、大げさなくらい身体を跳ねさせてしまう。

(ダ…ダセェ…。名前さんが見てなくてよかった…。)

「ど、どうしたんすか?なにかありました?」
慌てて脱衣所の前まで駆け寄る。

「なにか着替えとかないかなぁ…?流石に濡れた服を着る気にならなくて…。」

「あ、あぁ…。す、すんませんっ。気ィ利かなくって!ちこっと待っててくださいね!」
ドタドタと自分の部屋まで行き彼女でも着られそうな服を持ってくる。

「名前さん…。俺の服、デカイと思うけど…。持ってきたッす。」

「あ、ごめんね!ありがとう。」
脱衣所の扉の隙間から伸びてきた少し濡れた白い手にドキッとしてしまう。
その手は服を受け取ったかと思うとすぐに引っこんでしまった。
ちょっと残念。



___待つこと数分。

ガチャッと聞きなれた音と共に彼女が出てきた。
その衝撃的な姿に俺は思わず驚きの声を上げてしまう。

「ちょっ……!名前さん、それっ!し、下は…!?」

「あ〜。ズボンはどうしてもサイズが合わなくてさ、歩いているうちにずり落ちてきちゃうから。もう一層のこと履いてなくても一緒かなって。」

少しも一緒ではない。彼女は一体俺をどうしたいのか。
彼女の今の格好は俺のTシャツ一枚だけを身にまとった状態だった。いわゆる『彼シャツ』状態。
ガタイの良い自分のシャツは彼女が着ると太ももを覆ってしまい、まさにワンピースのような状態だった。
だがワンピースと言っても限度がある。所詮はTシャツなのだ。彼女が歩くたびにチラチラと見え隠れする太ももに妄想が掻きたてられる。
男として憧れる部分はあったがまさか実現してしまう日が来ようとは。




そんな自分の邪な思いに気づいているのかいないのか、彼女は特に警戒することなく俺の横へと座り込む。
ソファに座りテレビを見始めてしまった彼女だが、俺としてはそれどころではない。
どうしても柔らかそうな太ももに目がいってしまう。そんな自分の視線に気が付いたのか彼女が横からこちらを覗き込む。


「仗助君…?どうしたの?お風呂入ってこないと風邪ひいちゃうよ?」

首をコテンと傾げてこちらを伺う彼女の動作にズギュンと俺のハートは射抜かれる。


(グレート…っ!)
ちっとも反応しない俺を怪訝に思ったのか彼女は顔を近づけてきてその額と額を合わせる。

「…熱はない、よね?」

その時気がついてしまった。
彼女が前かがみになったことで開いてしまったシャツの隙間。

そこから本来見えるべき下着がないことに。
太ももと同じかそれ以上に柔らかそうな二つの双丘。その先端で色づく桃色までもはっきりとシャツの隙間から見えてしまっていた。


(ノ……ノーブラ…っ!?)

確かにあの濡れ具合だと下着まで濡れてしまっていてもおかしくはなかった。それをつけたくない気持ちも分かる。だが如何せん目の前の彼女は無防備すぎた。
サイズのデカイシャツを着て、こちらに向かって前かがみになるなど「どうぞ見て下さい」と言っているようなものではないか。

無意識のうちにゴクリと生唾を飲み込む。
名前さんは何も反応しない俺にいよいよ具合が悪いと思ったのか、一気に心配そうな顔つきに変わる。

「やっぱり風邪ひいたんじゃないの…?仗助君、体温計どこにある?」

「た、体温計すか…?それならあの引き出しの中に…」

心配そうな彼女の表情も可愛らしいが、今はそれより目の前の絶景に目が奪われてしまう。
必死にそこから目を逸らしながら気のない返事をしてしまう。

トコトコと小さい身体を揺らしながら俺の指さした方へ向かう名前さん。
目の前にあった絶景がなくなったことにホッとしたような、少し寂しいような…。


「っ…!?!?!?」


ソファから少し離れた引き出しの中にある体温計をとるために、自分に背中を向けてかがんだ名前さん。
調度立った状態で前かがみになったような体制。
だが重要なのはそこではない。
普段なら「おっ。パンツ見えた、ラッキー。」で済む態勢。

屈んだことで少し上にずり上がってしまった自分のシャツは彼女の大切な場所を露わにしていた。
そこに現れた肌色はまさしく彼女の肌であり、そしてそれは彼女が下着を履いていないという事実でもあった。


(マ…マズイっ!マズイ!これはぜってぇにマズイ…っ!!)

だが視線はそこに釘付けになってしまう。


彼女と付き合い始めて早半年ほど。
勿論そういうことも何度かしたことはあるが、それは夜暗い部屋でとか、そういう場所でだった。
こんな明るい場所で、しかもそういう雰囲気じゃない空間で見るのとはわけが違う。
たぶん彼女は気がついていない。普段行為をするときも彼女は初めての時のように恥ずかしがるくらいだ。とても計算でこんなことをできる人ではない。


背徳的な雰囲気に、俺は再びゴクリと喉を鳴らす。

屈んだことによってシャツから飛び出てしまったプリンと張りのある尻から、太もも。
体温計を引き出しから探しているためかフリフリと尻を振っておりそれがまるで誘っているようだ。
そしてその間には彼女の大切な秘所がある。
足を閉じているため今はキュッと閉じた割れ目しか見えないが、それでも仗助自身が反応するには十分すぎる刺激だった。
いまや仗助の起立は完全に勃ち上がってしまっていた。


ほとんど本能でゆっくりと彼女の背後へと近寄る。

「あ!あった!仗助君、これで…?」

いつの間にか自分の後ろに移動していた俺に名前さんは驚いたような顔を浮かべるが、再び「どうしたの?」と可愛らしい笑顔を見せてくれる。
その可愛い笑顔と先ほどのエロい光景のギャップに俺はもう我慢の限界だった。
シャツの上から彼女の柔らかい尻を掴んで己の固く立ち上がった起立を押し付ける。


「ぇ…!?じょ、仗助、くん…!?」

突然のことに戸惑い困ったような笑顔を浮かべる名前さん。
そういう表情が男を煽るんだよ。


「…俺もう我慢できねぇっす。」

小さい彼女の身体を抱えて俺は自分の部屋へと向かうのだった。