抱きしめたい





【彼氏の後ろからのギュー】



かんな×浩輝


「かんな」
「きゃっ、びっくりした。もう浩兄驚いたよ」
「俺が入って来たのも気づかない位、集中してたのか。何してたんだ?」
「今月の原稿の最終確認してたのよ」
「そうか」
「…浩兄?」
「なんだ?」
「えーと、後ろから抱きしめてくれてるのは嬉しいんだけど…。ちょっと読みづらいかな?」
「嬉しいならいいじゃないか」
「でも…、ドキドキしちゃって読めないから」
「(まったく可愛らしい事を言うもんだ)なら、ドキドキついでにもっとドキドキする事しようか?」
「ここ部室だ…よ」
「構わない。このままずっとかんなを離さないからな」





志乃×椎名


「え?あっ、椎名先生」
「…何…してたの…?」
「花壇のお花を見てました」
「…そう…」
「先生?」
「…何…?」
「ここ、中庭ですよ?アタシを抱きしめてるの他の誰かに見られたら大変です」
「…朝早いから…平気…」
「でも…」
「大丈夫…白衣で見えない…。志乃をすっぽり隠せてる…」
「それはちょっと無理がありませんか?」
「…無理があるの…?」
「あるかと思います」
「…あったかい…」
「椎名先生、聞いてます?」
「志乃の体温…心地いい…」
「アタシも先生の体温を感じて落ち着きます」
「…うん…じゃあ暫く…このままで…いよ…」
「はい」
「…幸せな…朝だね…」





紫×大海


「なんだ?北条」
「ビックリしないんですか?」
「ああ、気配で北条だと分かった」
「嬉しいです、紫サン。見えなくても僕だって分かるなんて。愛の力ですね」
「違う」
「相変わらずクールなんですから」
「悪かったな、可愛く驚きもしない女子で」
「いいえ。紫サンはとても可愛らしい女の子ですよ」
「は?」
「だってちょっとこんな事するだけで…」
「きゃあ」
「耳まで真っ赤じゃないですか」
「いきなり耳にキスされたら誰だってビックリするだろうが」
「でも紫サンの可愛らしい声、聞けました」
「忘れろ」
「ねえ、紫サン?僕以外にはそんな可愛らしい声、聞かせないでくださいね。と言うか、誰にも聞かせませんけど」
「北条…」
「ちょっとした事でもすぐに真っ赤になる可愛い女の子だって事は、僕だけが永遠に知っていればいい事ですから」





なの×聖


「また矢を持つ肘が下がってるぞ」
「えー?おかしいなぁ?」
「ちゃんと練習しに部活に来ないからだ」
「えへへ」
「笑って誤魔化すな」
「もう一回構えるから見てくれる?」
「ああ」
「ちょっと、え?ひーくん?ど、ど、ど、どうしたの?」
「吉野、吃り過ぎ」
「だってひーくんが抱きしめてくれるとかありえなくない?」
「嫌なのか?」
「ううん!全然嫌じゃない!むしろもっとキツく抱きしめて」
「…」
「う゛っ。ひーくん、痛い」
「キツくって言うからだ」
「もう、素直に甘えたいって言えばいいじゃん」
「違うし、死んでも言うかっ!お前は隙があり過ぎる」
「えー?ないよー」
「あるから俺に抱きしめられてるんだろーが。俺以外に隙はみせるなよ。分かったな?」





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