小出高校の男子高校生の日常1






とある日の5時間目の授業は自習だった

みんな談笑したり好き勝手している中、あいつ…下野は真面目に課題に取り組んでいた



「真面目くんだよね、下野は〜」
「課題が出ているんだ、自習なんだから当たり前だろう」
「でももう終わりそうだね、何する?」
「予習をする」
「ぶっ。本当に真面目なんだから」


カリカリ…
達筆な字でどんどん解かれていく問題

カリカリ…
数学が得意なのがよく分かる

カリカリ…
それを見ているのに少し飽きて、外を見ると体育の授業をしている吉野が見えた


面白くなりそう♪



「ねー、下野ー」
「なんだ?」
「吉野が外で体育してるよー?」

……。
筆の音が一瞬止まった


「だから何だ?」
「べっつにー」


カリカリ…
また筆が進んでいく

「吉野ってああ見えて運動神経悪そうだよね」
「頭も悪いけどな」


…確かに(笑)
相変わらずカリカリと筆が進んでいく



「あっ、転んだ」
「相変わらずドンクサイヤツだ」
「吉野じゃないよ?」
「!!」



筆が止まり僕を睨む下野
面白くなってきた



「問題解かなくていいの?」
「お前が邪魔をするからだ」
「はいはい、ごめんって」


カリカリ…
視線を教科書に戻し、難しそうな問題もいとも簡単に解いていく下野


「あー、男子になんか言い寄られてる」
「吉野じゃないヤツが、だろう?」

警戒しちゃってるよ



「ううん、吉野がだよ?」


バキッ
シャーペンの芯が盛大に折れる音がした


「…俺には関係ない」
「ふーん。吉野に言い寄ったヤツって、手が早いって有名だよ」
「だから俺には関係ない!」


そう?ワナワナと手が震えてるように見えるけどな

早く素直になればいいのに



課題が終わったのか、ノートを片付けようとしている下野に爆弾を投下してみた



「吉野ってさー、胸デカいよねー」

ガンッ−


下野が机に頭を打ちつけた
やっぱり面白い反応するよね



「…北条、お前は何を言うかと思えば」


顔と額を真っ赤にさせて、僕を睨んでるけど迫力ないよ



「ねー、下野は触った事あるの?」


ドンガラガッシャン−

盛大な音を立てて下野が椅子から転げ落ちた


ぶはっ。面白い過ぎでしょ、下野



何事かとクラス中騒ぎ始めた


「ちょっと下野どーした?」
「大丈夫かよ?」

男子が下野を抱き起こす


「やーん、転んだ下野くんも超カッコいい」
「ねー」

女子達がウットリし始めた




あんなに素直に過剰反応する下野が面白く(可愛く)て仕方がない

後で吉野に話してあげよーっと



「ねーねー、ひーくん?」
「何だ?つか、ひーくんて呼ぶな!」
「あたしの体操服姿に見惚れて転んだって本当?」
「はぁ!?」
「もうっ、ひーくんのえっちぃ〜。言ってくれたらいつでも見せ…」

ゴツンッ−


俺は吉野に拳骨を食らわせて黙らせ、その拳を握りしめたまま悪の根源、北条の元へと向かった





fin

日常 かんな 志乃 なの 紫1 
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