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バドとコロナの会話集B

『バドとコロナの会話B』

バド「コロナ!」
コロナ「なによ」
バド「流れ星を見に行こうよ!」
コロナ「はぁ?」
バド「数百年ぶりにものすごい流星群が見れるんだって。広すぎる空の中で、たまたまおれたちが生きてるこの空をたまたま通過するんだ!この機会を逃したら、一生こんな流れ星たちはお目にかかれないと思う。って噂らしいよ」
コロナ「べつにそんな騒ぐことじゃないわよ。流れ星くらい晴れた夜空をずーっと眺めていればひとつくらい見れるわ」
バド「夢がないよ、お前には夢がない!どうして双子なのにこうも違うんだぁ」
コロナ「あんたは夢を見すぎなのよ、少しは現実を、未来を見据えなさいよ」
バド「お前は何か勘違いしていないか」
コロナ「……なにがよ」
バド「未来は勝手には開かない。自分で切り開いていかないといけない。それを忘れている者は数えきれないほどの大切なものを見逃して生きていくことになるんだ!だからおれはこのチャンスを逃さない!絶対に流星群を見る!」
コロナ「……勝手にしなさいよ。でも」
バド「でも?」
コロナ「マイホームからは見れないわよ、ノルン山脈のほうからでないと。早く出発しないと、一週間後の流星群に間に合わないよーだ」
バド「……わかってらい!」
コロナ「それに、あんたのさっきの言葉、どうせマスターのうけうりでしょう」
バド「なぜそれを……!」
コロナ「自分が言われたこと、偉そうに他人に言うんじゃないっての」
バド「ぐぅ」
コロナ「ほらほら、早く出発すれば。マスターには言っておいてあげるから」
バド「おい、コロナ」
コロナ「?」
バド「やっぱり一緒にいこうよ」
コロナ「一人で行けないなら、素直にそう言ったらいいのに」



自分を正当化するときって、かつて対立した人からもらった言葉がすごく役立ったりしませんか。それが大体親の言葉だったりして。
思春期&反抗期の子は結局は甘ちゃんで、自分の価値観が定まらなくて、だからひとくってかかるんでないかな!
秋は行楽シーズンですよね、流星群はないとしても、紅葉はタイミングが非常に難しいですよね。やはり見逃しがちなのは自然の芸術……