04 Watch Out for Snow Moneky!
『ふぁ〜。』
今日もまた、目が覚める。
よし、まずは、ほうじ茶オーレを用意せねば!
+++
コポコポー
《おはよ。》」
『おはよ、コハク。』
とことことコハクが降りてきた。
眠そうで、なんだか足元が覚束ない。
その姿がなんだか可愛いくて思わず笑みがこぼれた。
『まだ寝てても良かったのに。』
《いや、いぃ。》」
それでも、意地を張って首を振る様は、やっぱりとても可愛らしい。(親バカ)
結局、ダイニングにある椅子で寝てしまったコハクを抱え、カナタとギルドへ向かった。
+++
『今日は仕事行こうかな。』
「あら、#夢主名前#がクエストに行くの珍しいわね。」
『まあね〜』
ミラに言われるくらいに珍しく私はクエストボードの前に立っている。
どれにしようか…。
S級は面倒臭いんだよなぁ。楽しいっちゃ、楽しいんだけど。
依頼書を見ていると、びっくりするくらい簡単過ぎる物を見つけた。
"悪魔の呪いを解いてください"たったこれだけで黄道十二門の鍵と700万Jとかめっちゃ怪しいじゃん…。
簡単過ぎなのとか裏があるんだよ!これ重要!
結局諦めて、普通のを見ることにした。
う〜ん、討伐系が良いかな。
『「あ」』
丁度誰かと手が重なった。
「#夢主名前#もこれにすんのか?」
ナツか。
『うん。
あ、そうだ、ナツも一緒に行く?』
「おぅ!」
《ええー!うざ炎もー?》」
コハク、ナツは聞こえないけど酷いな。;露骨…;
ってかまだ[うざ炎]なのね。;
そう、昔からコハクはナツをうざ炎と呼ぶ。
というか、基本的に名前を呼ばない。(私とかは別だよ!呼ばれなかったら生きてけないよ!←)
コハクなりの思いがあるんだろうから、私はまだ、何も言わない。
まぁ、皆には聞こえないし。
そして私達は三人でバルカン討伐のクエストに行った。
三人とは、コハク、ナツ、私だ。
ハッピーはドSコンビとニヤニヤ、会議をしていた。
よし、後で尋問だ!←
+++
ヒュォォオオォー
山に着いた。
雪が凄い…;
ってか寒!;
『えーい!』
ナツのマフラーに少しだけいれてもらうことにした。
「なっ!?///」
『寒いー!』
ナツはあったかい。
流石火の魔導師だ。
《あ!輝雪草だ!》
コハクは飛び出して行った。
元気いいな;
「ウホーーッ!」
『うわ!』
バルカンのお出ましだ。
「オンナ!オンナ!」
『煌風衣!』
煌めく風を手足に纏い、戦う。
変な鳴き声だなぁ。
「ウホッ!?
コイツ、オンナ チガウ!」
んな!!
そういうことか…!
ってか、この間グレイにも言われたような…。
あれ?バルカンは?;
《#夢主名前#ーーー!》
コハクが拐われた。
…ん?
コハクが拐、われ、たぁぁぁあ!!?
―プチッ!―
『猿!てめぇ!ふざけんなぁ!
今からはっ倒すから逃げんなよ!!
ナツ、行くよ!』
「お、おう!;」
私は一瞬黒くなりそう言った。
後にナツが語るにはエルザよりも、寧ろエルザも固まるであろう鬼のような形相だったらしい。…余計なお世話じゃいっ!!
+++
『コハクーーー!』
私はバルカンを追いながら叫んでいた。
「いや、響くから!
煩いし。」
ナツが珍しくも突っ込んだ。
だが、私にはまだまだ及ばないな!!←
そんなことしている間にバルカンに追いついた。
あの猿には一言言わせてもらわなきゃね(黒笑
『オイ、猿、てめぇ逃げんなっつったよな?
あ"?俺言ったよな?』
((怖っ!!;))
『よし!
ナツ、戦るよ!』
『ライトメイク・剣!』
ザシュ!ー
剣を造った刹那に私はバルカンの背中にまわり、幾つもの斬撃を浴びせた。
そして、ナツもバルカンに火を吹き、倒した。
《#夢主名前#ーー!》
コハクも無傷で私達の元へ帰ってこれた。
気がつけばもう、日が沈みかけていた。
意外にかかったな…。
『ナツ、今日はここに泊まろ?』
「そーすっか!」
コハクは疲れたのだろう、寝袋に入りとすぐに寝息をたてていた。
ナツと私はコハクが起きないように小声で夜遅くまで、他愛もな「なぁ、#夢主名前#、バルカンの肉って美味いと思うか?」『まずそう…。』……い?話をした。
+++
私は朝、いつも通りの修行をしていた。
私の身長より遥かに大きな岩を背にのせ、腕立てし、
『とおりゃぁあ!』
その岩を素手で砕き、剣でそれをさらに細かくした。
『ふぅ、ほうじ茶オー……レは無いんだった。』
修行後にいつも飲んでいるほうじ茶オーレが無いことに若干、不服そうだが、#夢主名前#はのんびりとしていた。
「お、#夢主名前#起きてたのか。」
『うん。修行してたんだ。』
「修行!?
俺もやりてぇ!」
ナツは修行と聞くと身を乗り出して内容の話を促した。
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「はぁ〜〜」
ナツは内容を聞くと感心したように息をもらす。
「(ってか、そんなでけぇ岩、魔法なしの素手で割るとか…ブルッ)」
そして今後#夢主名前#を怒らせないようにしようと誓うのであった。
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「バルカン討伐完了だな!」
ナツがそういうが、いくら何でも、少なすぎやしないか…?
『ナツ、先帰ってて。輝雪草摘んで帰りたいんだ!』
「それくらい待つぞ?」
『いいからー、』
《早く帰ろー!》」
私はそう言ってナツを押す。
「?」
嘘は言ってない。
「…分かった。気をつけろよ?」
こうやってさりげなく心配もしてくれるあたり、ナツは本当に優しいと思う。
さて、ナツは帰った。
残るバルカンは20匹ぐらいだろうか。
《#夢主名前#、早く帰ろーね?》
『もっちろん!』
コハクもこう言っていることだ、今回ははやく終わらせるかな。
『ウイング、トルネーーッド!!』(レジェ〇ズ、シロン風に)
はい、終了ー!
《#夢主名前#、乗っていいよ。お疲れ様!》
さほど疲れている訳ではないがコハクに甘え乗らせて貰うことにした。
ナツも先に帰ったことだし。
いや、コハクはナツがいても乗せてくれそうな気がするが。…私だけ;
金色の柔らかい毛並みを堪能しつつ、山を下った。(コハクが)
*****
「フフフ、あの娘が"光風の姫君"ですか…。
確か風妖孤に育てられたとか。
乗っているのが風妖孤の子ですね。」
誰かが山の頂で#夢主名前#達を観察し言った。
"その者が何者なのか"
この空間に知る者はただ一人としていなかった。
雪の猿に気をつけよ
(天然破壊神の修行)
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