1

「梁太郎ー!」

「おう」

駅で待ち合わせをしていると、探している人は直ぐに見つけられた。
長身で深い緑の髪、わたしの彼氏だ。

今日は付き合ってちょうど一ヶ月!
その祝いを兼ねて久々の休みに映画を見に行くのだ。
いわゆる、デートってやつ

友達とだったらただのお出かけなのにね。梁太郎と一緒ってだけでにやけちゃうや。

「寒いなー」

「ねー。雪も降るらしいし…」

今日のズムサタで言っていた。
それにしても、かみ〇げさんってどこに向かっているのか謎である。


「マジか…足寒くねぇか?女子って大変だな」

「へーきへーき!」

俺は女じゃなくてよかったとか言ってる梁太郎を尻目に、手なんて繋げないかなーとわたしは目論んでいる。
梁太郎が女の子だったらわたしは男の子になろうかな。なんつって。


付き合って一ヶ月。一緒に帰ったりデートしたことはあるけど、実は手つないだことないんだよね。
結構硬派みたいで。それは寧ろ良いことなんだけど、やっぱり手をつないだりしてみたい。
女の子の憧れだよね。


とりあえず電車の中は我慢である!
熊本旅行の広告につっこみを入れながら梁太郎とどうでもいいことを話していた。

[ 1/4 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -