もしも彼らが暗躍する盗賊団だったら
※会話オンリー。前半はトランシーバーもとい複数通話アプリでの会話
「こちら総司令官。みんな現在の状況を報告してくれ。どうぞ」
「こちらコードネーム・モスグリーンです。正面玄関、異常ありません。どうぞ」
「…えーこちらコードネーム・ジャッカル。裏門異常なしどうぞ」
「あーあー…テステス………繋がってるの?これ。聞こえますかー?」
「コードネーム・ピンクかい?聞こえてるよどうぞ」
「あ、幸む…じゃなかった、総司令官。コードネーム・ピンク、勝手口前にいます。異常ないですどうぞ」
「了解。あとの三人は?」
「「「……」」」
「コードネーム・ジャッカル。レッドは一緒にいるかい?」
「…こちらコードネーム・ジャッカル。レッドは一緒なんだが……現在食事中、どうぞ」
「…了解。ブルーは?」
「こちらコードネーム・モスグリーンです。ブルーは先程までいたのですが、現在行方不明です。どうぞ」
「探してこいどうぞ」
「…りょ、了解しました。どうぞ」
「コードネーム・ブラックはどうした?ペアはピンクだろ?」
「あ、ピンクはあたしですが緊急事態ですどうぞ」
「どうした?」
「ブラックからメールがきたんですがどうぞ」
「読みあげろどうぞ」
「…えーっと、遅刻するっス、総司令官には俺がいないことは言わないでください、だそうですどうぞ」
「了解」
「…はっ、しまった!今のは聞かなかったことにしてほしいどうぞ!」
「とりあえず、ジャッカル・レッドペアは裏門から縁側に侵入。ピンクは勝手口から中に侵入。モスグリーンはブルーを連れてきたら塀を登って2階に上がって、目標の部屋のベランダに侵入してくれ」
「「了解」」
「ちょ…幸村!」
「ピンク、俺は総司令官だどうぞ」
「あ、総司令官!ピンク一人なんだかリスクが高いですどうぞ…!」
「構わないどうぞ」
「いやいや!勝手口侵入って…!家族に見つか……」
「頑張れどうぞ」
「は、はいどうぞ!」
「こちら総司令官。みんな現在の状況を報告してくれ、どうぞ」
「あーこちらレッド。幸村君、差し入れの肉まんサンキューな!うまかったぜどうぞ!」
「俺は総司令官だレッド。縁側に侵入したのかい?」
「こちらジャッカル。二人とも侵入に成功、どうぞ」
「あ、ジャッカル、その肉まん食わねえんならくれよどうぞ」
「おい!勝手に取るなどうぞ!」
「トランシーバーで私的会話をするなどうぞ」
「「りょ、了解どうぞ」」
「昼間行ったときに右端の窓の鍵を開けておいたから、そこから侵入してくれどうぞ」
「「了解!」」
「モスグリーン、ブルーは見つかったかい?」
「こちらモスグリーンです。ブルーはすでにベランダにいました。どうぞ」
「さすが何手先も読める詐欺師だな、了解。そこも鍵を開けておいたから侵入してくれ、どうぞ」
「ええ!?…こ、ここは真田君の部屋ではないですか?もし入ってこられたら……」
「ちょうど今コードネーム・ホワイトが1階で足止めをしてるよ。さっさと行けどうぞ」
「ホワイト…柳君ですか。…了解しました。どうぞ」
「おう、総司令官。ブルーじゃ」
「なんだい?」
「今ここから勝手口が見えるんじゃが、紅一点ピンクちゃんがまだウロウロしとるよ」
「に、仁王君!遠藤さんに黙っててと言われたのに…」
「……ピンク、こちら総司令官。まだそこにいるのかどうぞ」
「……このブルーの裏切り者どうぞ!」
「さっさと入れよどうぞ」
「なんか中から話声がします、怖くて入れないですどうぞ」
「問題ない。そこにいるのは真田と蓮二だどうぞ」
「え!じゃああたしが真田に見つかってしまうどーぞ!」
「折り込み済みだどうぞ」
「ひどい!」
「こちらモスグリーンです。総司令官、無事目標を発見及び回収しました。どうぞ」
「よくやったな。これよりみんな引き上げてくれ、どうぞ」
「…あ、仁王君!何をしているのですか!」
「や、なんか真田のおもろいもんないかと思ってのう。日記とか」
「まったく…!総司令官、ブルーを注意してください!」
「おもしろいじゃないかブルー。探してくれどうぞ」
「ゆ、幸村君!」
「それより、ジャッカル・レッドペアは引き上げていいよどうぞ」
「「……」」
「ジャッカル?レッド?応答せよどうぞ」
「……はぁ…はぁ……こ、こちらレッド!」
「レッド、何かあったのかい?」
「…なんかっ、勝手口のほうで、赤也のやつが佐奈先輩お待たせ!ってでっけえ声だしやがって…はぁ…」
「で?」
「佐奈と赤也が真田に見つかって…はぁ…はぁ」
「で?」
「俺らが縁側の廊下にいるってバラしやがって、とりあえずジャッカル差し出して逃げてきた!」
「マジか」
「みんな逃げたほうがいいぜ!すんげー怒りまくってた、真田!」
「安心してくれ、俺は家にいる、どうぞ」
「家!?幸村君帰ったのかよ!俺ら、幸村君が真田に取り上げられた3DS取り返すために真田んちに忍び込んだんだぜ!?」
「肉まん3つもあげただろ」
「生意気言いましたどうぞ」
「と、いうわけだ、モスグリーン・ブルーペアも引き上げてくれ」
「了解しました。…仁王君、もう行きますよ!」
「あー総司令官。なんか机の引き出しから真田宛てのラブレター発見したぜよ」
「でかした。それも持ってきてくれどうぞ」
「了解」
「遠藤さんたちが心配ですね…」
「明日謝るよ謝ればいいんだろどうぞ」
「……了解しました」
次の日。
「もーひどいよ!幸村!」
「ごめんってば。ほら、お詫びにおいしいケーキ買ってきたよ」
「…それは一応もらうけど。あと仁王!裏切り者!」
「いやー佐奈が目に入るとついな。ウロウロ困っててかわいかったぜよ」
「殴るよ」
「プリ」
「幸村部長!俺ら真田副部長の家族みんないる前でめちゃくちゃ怒られたんスよ!危うくケーサツ沙汰っス!」
「それは赤也が遅刻した上に大声出すからだろ?あ、そういえばみんなご苦労さま」
「俺なんかブン太に突き出されたんだぜ!…おいブン太!聞いてんのか!」
「だから悪かったって。幸村君、このケーキすげーうまいな!昨日は暴言吐いてごめんな!」
「気にしないで。それより仁王。昨日のラブレターは?」
「ああ、これじゃ」
「なんだなんだ?真田宛てのラブレターか!?」
「……あー!これ、2年の浅倉さんからのラブレターじゃないっスか!」
「え!浅倉さんて、前真田になんかクッキー渡した子だろぃ!?めちゃくちゃかわいい子!?」
「そーっスよ!…つーか、こんな部室で勝手に回し読みして、真田副部長が来たらまたすげー怒られるんじゃないっスか?」
「大丈夫。今モスグリーンがA組で足止めしてるから」
「ああ、なるほど」
「ちょっと幸村!まだ話終わってないからね!ケーキじゃ騙されないよ!」
「そうだそうだ!つーかブン太!俺のケーキまで勝手に食うな!」
「総司令官、その3DSやっていいかのうどうぞ」
「いいよどうぞ」
「もう!立海盗賊団ごっこなんて二度とやらないからね!」
立海は今日も平和です。
END
ちなみにピンク→ヒロイン、レッド→ブン太、ブルー→仁王、モスグリーン→柳生、ブラック→赤也、ホワイト→柳、ジャッカル→ジャッカル、総司令官→幸村君です。だいたい好きな色で、赤也は原色好きだけどブラックがなんかかっこいいと思ったからという裏設定