カミサマ、この恋を



*テリーとアクメア
テリバ前提


「あんたら仲良いな」


テリーがポツリとそうこぼすとさっきまで言い争い(メーアが一方的に)をしていたアクトとメーアが振り向いた。


「え、そ、そうかしら普通よ!お、幼馴染みだし!ね、アクト?」
「あぁ、そうだな」


アクトがそう答えるとメーアが不満げに項垂れた。そんな二人の様子をテリーは少し羨ましそうに見ていた。


「もしかして、テリーにもそういう人がいたの?」
「幼馴染みはいなかったな」
「じゃあ、好きな人は?」


メーアのその質問にテリーが眉をしかめた。
その様子に聞きすぎたかとメーアは不安に思ったがテリーは少しすると口を開いた。


「…いた」
「意外だな」


さっきまで二人のやりとりを見守っていたアクトが口を開き、そう言った。


「だけど、それも昔の話だ」


苦しげにそう呟いたテリーはどう見ても昔の話には見えなかったがアクトとメーアは何も言わなかった。


テリーが外の空気を吸いに行ってくると言って甲板に出て行くとアクトとメーアは顔を見合わせた。


「ねえ、テリーが最強の剣を探してるのって…」
「あぁ、きっとそれも理由に入ってるだろうな。」
「気になるけどそれはテリーの問題だし…」
「そっとしておくのがベストだろう。」
「そうね」


いつかテリーが自分から話してくれる日が来るかもしれない。その日を待とう。


「そういえばさっきのお前の口ぶりからするとお前も好きな奴がいるのか?」
「へ!?い、いないわよ!」
「?」
「本当に鈍感なんだから!」


アクトがメーアの気持ちに気付くのはもう少し先かもしれない。

title*確かに恋だった
(20150328)




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