アンケート御礼SS

和西→【お風呂でエチ】








 風呂でするのは声が響くから嫌だ、と西はいつも言っていた。
 その声が聞きたいからわざわざ風呂でやるんだというのが、いまだに判らないらしい。
 湯船の中で挿入すると中にまで湯が入るらしく、それをしきりに気持ち悪いと言って泣いた。
 泣かせるのが面白くて、湯あたりするまで弄ったのも一度や二度ではない。
 風呂のタイルの上で四つん這いにさせて突くのも俺は好んでいた。
 はじめは腕をちゃんと立てている西が、快感が強くなるにつれ力が入らなくなってタイルの床に伏せる。
 震えながら上半身を倒れさせる、その背中が色っぽいと思っていた。
「西……」
 今も、中に直接注ぐとビクビクと身体を震わせて中を締め付けてきた。
 乱暴に引き抜いてその中から白濁が零れてくるのを眺める。
「……入れて欲しくて涎垂らしてるみたいだな?」
 からかう様に言って、指先をその中へ押しこんだ。
 中をぐるりと撫でるように回して外に引き出すと、精液がとぷりと溢れてタイルに滴る。
「い、ず……みッ……ヤ、それッ」
 中を掻き回すのさえ、西は嫌がる。
 敏感な内壁を擦られるとそれだけで感じるらしかった。
「男は普通、前立腺以外にそう反応しないモンらしいけどな?」
「あッ、あ!……ぁんッ」
 囁きながら、さしこんだ指をバラバラに動かす。
 西は首を横に振って善がった。
 膝と腰はガクガクと震えていて、それはまるで腰を振ってねだっているように見える。
「ん? もっと、か?」
「ぅ、違ッ……や、ああぁっ!!」
 指を三本に増やしてピストンすると、西は涙の浮かんだ瞳をこちらに向けてくる。
 それが許しを乞うサインだと知っていながら、指を抜かないでいた。
「これだけでイッちまいそうだな」
 ピンッ、と指先で西のモノを弾いた。
 それはとろとろと先走りの液体を零していて、限界が近い事を知らせている。
 俺は西を抱き上げて湯船に入り、胡坐をかいて座った。
 その上へ西の身体をゆっくりと下ろしていく。
「ひ、ッ……ヤ、和泉ッ……は、入ッ……て、くるッ!!」
 泣きじゃくりながら俺にしがみ付く西は、湯が内壁に浸透する感覚が恐ろしいらしい。
 だからか、いつもこうして子供のように抱きついてきていた。
「た、すけ……ッ」
「大丈夫だ」
 ぎゅ、と華奢なその身体を抱き締める。
 そうすると中がビクビクと締めつけてきて、より快感が深くなる。
「のぼせないうちにベッドに運んでやる」
 それだけ約束して、俺は西の膝を下から掬いあげるように掴み、腰を揺らした。
 浮力のせいかいまいち強く突けず、風呂の横壁に西の背を押し付けて足を抱え上げる。
「……ッ!!」
「ああ、悪い」
 急に足を持ち上げられたからかひっくり返りそうになり、西は危うく湯に沈むところだった。
 俺は一度栓を抜いて湯を減らしてから、西の腰を抱き寄せる。
「……和泉、」
 涙をいっぱいに溜めた瞳で見つめられる。
 そして縋るように名を呼ばれると身体が熱くなった。
 西の身体に溺れ、夢中で突き上げる。
 淡く染まった頬も、噛み締め過ぎてふくらんだ赤い唇も、喘ぐ時に僅かに覗く舌にさえ煽られた。
「あ、っく……う、ぁ、あッ!」
 ビクビクと震えて、西がイッた。
 白濁が湯の中に流れて、散っていく。
 俺も中にそのまま注ぎこみ、何度か揺らしてから引き抜いた。
「どろどろだな、中……」
「ふ、ぁッ!!……ヤ、メッ……」
 指を差し込んで中の液体を掻き出すと、西は声を上げて身体を震わせた。
 行為途中のこいつの身体は敏感だ。
 少し触れるだけでも快感に耐えきれないようで、すぐに泣き出す。
「嫌だっつっても、……出さねーと困るのお前だろ?」
「ッ……」
 いつも最終的には洗ってくれとねだらなくてはならないのを、こいつは知っているはずだった。
 それでも、イッた直後の身体を弄られるのは辛いようで、唇を噛んで涙を零す。
「……止めるか?」
 指の動きを止めてその顔を覗き込むと、西は不安そうに瞳を揺らした。
 言えば本当に止めてしまうと判っているからだろう。
 そして、止められたら困るのは確実に自分だと西も判っている。
 西はまだ、自分で中に指を突っ込んで洗った経験がない。
 俺が散々やっているから方法は判るだろうが、実際に一人でやらせたら、シャワーを前に戸惑っていつまでも洗えないでいる姿が目に浮かぶようだった。
 ……一度それをやらせてみてもいいかも知れないな。
 そう思って指を引きかけると、中が強く締まった。西の手が、俺の腕にかかる。
「……って、」
「ん?」
「洗っ、て……なか、」
「……どうやって」
「ッ、……ゆび、でッ」
 赤面して目を逸らしながら言う西の声は、だんだんと小さくなっていった。
 聞こえない、指でどうするって?、と耳元に囁きながら耳朶に歯を立てる。
 そこにやんわり噛みつくと、ビクッと身体を竦め西は小さく喘いだ。
「ゆび、で……かきまわして」
「こうか?」
「んッ!……ふ、ぁッ……もっと、ぐちゃぐちゃに、ッ」
 挿入した指で中を引っかけるようにして掻き回す。
 二本の指で入口をこじ開けていると湯は一緒に入っていって、白濁を洗い流していった。
「……洗う為じゃねーだろ、それ」
 快感が堪え切れなくなったのか、腰を揺らしながら中をねだる西に、呆れ口調で言い放つ。
 すると泣きそうに表情を歪めて俯いてしまった。
 俺はわざとため息をつき、中を弄っていた指を引き抜く。
「ッ、待っ、……ああぁッ!!」
 抜かれるのを嫌がって締め付けてきた内壁に、再び腰を押し付けた。
 一気に最奥まで突き入れ、そのまま立ち上がる。
「ひ、ヤッ……なんッ、でッ」
「……お前気づいてないと思うけどな、相当湯あたりしてんぞ」
 自らの重みで繋がりが深くなり、西は悲鳴のような声を上げた。
 湯の表面に、僅かに西の片足が触れている。
 もう片方の足は曲げさせて肩に担ぎあげていた。

 予定ではもう少し早く湯から上げてやるつもりでいたのに、失敗した。
 移動するのももどかしく、かといって西をそのまま茹らせては確実に後でぶっ倒れる。
 それでひとまず、こういうことになったが……。
「……ッ、締めすぎなんだよお前……」
「ヤ、あっ、……ンッ、ふあッ」
 苦肉の策にしては西も感じているようだから良いか、と頭の端で思いながら、俺は突き上げの速度を早めた。




 そういや駅弁初めてだったな、と終わってからベッドで呟いたら、西が真っ赤な顔をして殴りかかってきた。
 もう二度と嫌だ、と言うのを聞いて、そのうち宥めすかしてまたやってやろうと考える。
 嫌がると、させられる。その法則がそろそろ判りそうなものだと思うが、いつまでも学習しないこいつは、面白い。
 いくら抱いても飽きないなと思いながら俺は笑った。






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アンケートありがとうございました!


2011/05/29





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