13

「敵船だああああ!」


「リア!」


甲板に飛び出した俺は飛んできた砲弾の起動を屈折させて相手の船に返す。
敵船から聞こえた声に俺は能力の発動ができにくくなった。
だって、確かに言ったのだ。
「どんなに船が壊れてもいちや一族の目さえ手に入れば問題ない!」と。
そうか、トラファルガーの首と一緒に俺の目を取ることが出来れば名も上がり金も手に入るってことなんだ。


「ROOM」


『!』


固まってしまった俺を甲板から能力で下したのはトラファルガーだった。
トラファルガーの目は俺を見ていて言った。


「これが終わったら俺の部屋に来い」


トラファルガーが慣れたように相手をバラして賞金首を少し上げて事は終わった。
俺は命令通り部屋で待っていた。
相変わらずトラファルガーの部屋の隅にある棚の上の俺の心臓はドクンドクンと動いていた。
心臓を奪ったアイツは俺の×××まで奪っていく。

戻って来たトラファルガーは何か道具を持っていて俺の隣にドカリと態度大きく座った。


「言っただろう?お前はもう俺たちの仲間だと」


『…』


「迷惑かけるのが怖いか?」


そう、俺は迷惑を恐れている。
自分の母国で散々迷惑をかけてきたから。
いや、「邪魔」と言われ続けてきたから。


「迷惑をかけてもいいんだ」


トラファルガーは俺のフードに手をかけて外すと目元を隠す黒い布を取った。
そして耳に触れて何を思ったのか舐めあげた。
俺は思わず飛び退くとトラファルガーは笑う。
コイツが笑うと良いことが起きない気がしてならないのはきっと俺だけじゃない。
そしてひんやりとしたものが耳に付けられた。


『な、んだよ?』


「気にするな」


『はあ?』


耳に冷たいものをつけられて気にするな?
コイツ何言ってんだ?
すると暫くして耳からバチンという音が聞こえて何か刺された。
「ほら」と鏡を渡されて左耳を見ると二つの金色のピアスが輝いていた。
無断でピアス開けやがった…!
満足げなたらトラファルガーにあきれるしかない。
いい大人が餓鬼に何してんだ。


『お前…』


「いいじゃねえか、お前は俺の何だから」


『・・・』


まんざらでもない俺がいる。
しかし認めるものか。
でも認めざる負えない、俺はきっともうトラファルガーから離れられないくらい…。
きっと心臓を奪われた、その日から。


『トラファルガー、お願いがあるんだけど』


「あ?」







「!?、リアが不良息子に!」


「どどど、どうした!?確かにキャプテンに憧れるのは分かるが…!」


『違うっての』


何時俺がシャチ先輩の息子になったんだろう。
べポはポテポテやってきて俺を見てぎゅっと抱きしめた。
今では怖くなくなった大きな温もり。


「リアカッコいい!キャプテンみたい!」


『だから違うってば!』


俺たちが騒いでいるとトラファルガ―が船長室から出てきて俺たちを見て笑った。
ああ、ずっとここにいたいな。
ずっとそばにいたいな。
暖かいな、俺の母国にもこの温もりを届けてあげたいな。


「いやあ…しかしリア、ピアス開けて刺青までいれるとはなあ」


「でもハートの海賊団マークだし!」


「俺らの仲間って感じで俺は好きだなあ!」


ピアスと刺青

設定変更↓
左耳にピアス二つ(ローとお揃い)
背中のど真ん中に大きくハートの海賊団のマーク

※刺青に気付いたのはマークを入れてもらったばかりなので半裸だったため



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