赤と黒、どちらが好きかと聞かれたら、私は青だと答える。



自分が死ぬ瞬間を想像して、吐き気がした。吐瀉物が喉の奥に逆流してきて、死ぬかと思った。そして、そのまま、自分が死ぬ瞬間を想像して吐き気がした。そこからの無限ループ開始。死ぬなら首を絞められて死にたい。血が出て死ぬのは嫌だ。でも首を吊るのも嫌だ。首を吊ったら死体が悲惨なことになる。出来るだけ綺麗なまま死にたい。自分で死ぬのは嫌だ。そこまで勇気がある人間じゃないから。誰かに殺されたいわけでもない。事故死はしたくない。自分で自分を殺す勇気は無いけど、死ぬ覚悟だけはして死にたいから。


「血は赤いよ。」
「そうかな。変色したら黒くなるよ?」
「どっちにしても、血は、血だよ。」
「だから、私は、赤も、黒も、嫌いだよ。」
「なのに、死にたがるんだね。」
「死にたいわけじゃない。生きたくないだけ。」
「一緒だよ。」
「一緒じゃない。」
「一緒。」
「違う。」
「殺してあげようか?」
「屋上で殺してよ。」
「屋上?」
「そう、私は、青が、好きだから。」





* * * * *
なんじゃこりゃ。




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