昨夜、今までに無いくらい、訳も分からず激しくまぐわった。始めは狂ったみたいに求める俺に恐怖してた妹だったが、内心はいつもと変わらないのを悟ってからは大人しく受け入れてくれた。でも、動きも喘ぎ声も、何もかも、激しくて淫靡だった。

世間的に、こんな関係は可笑しいし良くはないんだとは自覚の上だ。

初めに求めたのは俺だった、のかもしれない。妹は成人しても俺と一緒に寝たがった。毎日ではないが。年の差を考えたら「仕方ない」っていう一言で片付けても良いのだろうが、なんとなく、そんな妹に、少し、少しだけ悪戯してみたくなった。それだけだった。ベッドに押し倒してみた。吃驚して、目を見開いて、多少怯えてくれれば良かったんだ。俺が、兄であると共に、それ以前に、男であることを一瞬でも感じてくれれば、それだけで良かったんだ。

なのに、なのに、妹は、少し驚いた表情を見せたあと、女の顔をしたんだ!!!!その上、「………お兄ちゃんが良いなら、良いよ…?」だって!!!あの大人しくて口数の多くない妹が!!!!!!

もう理性なんて何の意味も持たなかった。

服を引き裂いて、胸を揉み砕いて、そうして唇を重ねた。慣れていないだろうに、必死に舌を絡めてきてくれる妹に、身体全体を敏感に震わす妹に、有り得ないくらい欲情した。甘く零れてくる息さえ勿体無くて、また唇を重ねた。下着を剥ぎ取って、指を侵入させた。ぬるぬる、と、快楽の証。征服欲なんかじゃなく、嬉しかった。拒絶も偏見も、何もしないで、その細くて柔らかい身体で、俺を、兄を、受け止めてくれる妹が、ただ単に愛しく思った。

妹の秘部をグルグルとかき混ぜた。脱水症状を引き起こすんじゃないか、ってくらい舐め干した。くぱっ、と開いて空気を捩じ込んだ。

いちいち可愛く悶える妹を見ていたら、限界だった。

カウパー液が溢れて止まらない俺のを、勝手に妹のに突っ込んだ。所謂、生まれたての小鹿みたいに妹がガクガクと震えた。そんなに痛かったか、と思って挿入口を見たら、赤。なんてことだ。初めてを、奪ってしまった。おずおずと視線を上げていくと、同時に首筋に温もり。妹の両腕が巻き付いていた。まだ、ふるふると震えている。でも、痛みに耐えてるのではなさそうな表情が、ちらりと見えた。あぁ、そうか。さっきのは、絶頂を迎えただけだったのだ。思えば、婬楽に満ちた目をしていた気もする。初めてなのに痛がることもなくイった妹を、淫乱だとは思わなかった。唯一、突き上げたい、という欲望だけが沸き上がった。

強く腰をグラインドしてやれば、妹は耳元で高らかに啼いた。それがあまりにも心地よくて、何度も何度も引っ掻き回した。擦りきれるくらい、出して抜いてを繰り返した。そのたびに妹が声帯を上擦らせた。

その胎内で何回果てても、その膣内で何回締め付けられても、止まらなかった。

スプリングが軋んで、妹の声と混じる。それが更に欲を駆り立てた。

回数なんて、4を超えてからは忘れた。相当な回数をしたのは確かだった。きっと両の手では数えきれない筈。気づいたら胸に妹を竦めて朝を迎えてたんだから、もう記憶喪失レベルだと思う。



そんな、始まりだった。



それから、俺に余裕さえあれば身体を重ねた。

ふ、と、俺は彼女とは結婚なんて出来ないことを俺は思いだした。それも最中に。でも、妹は「夫婦なんて所詮は赤の他人で紙の上の関係だよ。それに比べて私達は紛れもなく血が結んでるんだから、そんなのしなくていいし、したくない」と言って、キスをせがんだ。

思いだしただけで、なんとも言えない愛情が込み上げてくる。だから横で眠る妹を両腕で包んだ。肌と肌が触れ合って、この上なく安心に満たされた。

多分、こういうのを幸せと言うんだろうと思う。法もモラルも世間体も、全部全部捨ててでも、俺はこれを幸福と呼べると信じたい。

もし神様とか悪魔とかいう存在がいて、断罪を下す役目を持っているのなら、どうか俺達兄妹を見逃すことのないように、そう祈ったりしてみた、日曜日の早朝。





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