「ばーか、お前のことなんて最初っから好きじゃなかったんだよ。」
「なんで。」
「お前みたいな面倒臭い奴、好きになるわけねーだろ。」
「少し手間かかるくらいがいいのよ。」
「俺は好きじゃない。」
「ちょっとくらい私に合わせてくれてもいいじゃない、もう注文していい?」


「………お前、昨日のこと、怒ってる?」
「な、んでそんなこと言うの……告白してきたのはそっちからじゃない…」
「好きじゃない、って言ってごめん。でも、ほんとなんだ。」
「お願いだから、嘘だって言ってよ…私、ユウちゃんのこと好きだよ…?」
「そうじゃないんだ!」
「……ユウちゃんのばか!!!もう知らない!!!!!!」


「――――――――――」
「当たり前じゃない。」
「――――――――――」
「な、何回も、おんなじこと言わないでよ!私だって傷つくの!」
「――――――――――」
「もういい!帰る!」



昨日の会話を今日する君へ。
面倒臭い能力を持った君を、俺は愛してたよ。



* * * * *
安東みきえさんの「頭のうちどころが悪かった熊の話」の中に出てくる亀のお嬢さんをモチーフに。
一番初めの会話で、女の子は注文してから焼いてくれるピザ店のピザの話をしています。





top


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -