お隣に住む××さん。毎朝、私が学校に行く時間に出勤してる。私の学校の方向と××さんの会社の方向は逆方向だから、必ず顔を合わせる。おはようございます、と挨拶すれば、年を感じさせない(多分40歳そこそこくらい)笑顔でおはようございます、と返してくれる。なんというか、××さんは紳士的だと思う。ちなみに、私が学校から帰ってくる時も頻繁に会う。たまに部活で遅くなったりすると、流石に合わないけど。たまに、果物とかお裾分けしてくれる。とても美味しい蜜柑とか、夏だと西瓜とか。この辺のスーパーじゃ、こんなに美味しいのは食べられないから、お母さんは凄い喜んでる。勿論私も嬉しい。そういえば、この前彼氏と遊園地に行ったとき、××さんと会った。××さんは一人だったけど、カメラを持って楽しそうにしてた。写真を撮るのが趣味だって言ってた。見てみたいです、って言ったら××さんは山道の写真を見せてくれた。どこの山だろう、って思っていたら紅葉で有名なあの山だと教えてくれた。彼氏は、去年2人で行った山だね、って言った。確かにあの山に紅葉を見に行った。まだ少し緑色の葉がちらほらしてる時期だったけど。××さんとはその後別れて、彼氏と観覧車に乗った。ゴンドラが頂上にきたとき、観覧車の下に××さんがいるのが見えた。家に帰ったら、××さんが玄関の前で待ってた。遅いから心配したよ、って。すいません、彼氏と晩ご飯食べてきたんです、って言ったら、最近物騒だから気をつけるんだよ、って言われた。



物騒なのは××さんだ。




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保坂さんネタ提供ありがとうございました。
しかし、こんなのでいいのだろうか。




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