あれって何だったっけ。寝転ぶと気持ち良い長さに草の茂った土手に転がって、西野空はそう呟いた。んー?と眠たそうに返事をする星降さんに、あんな色のお菓子だよおと空を指さして応える。練れば練るほど色が変わるんだあと空を仰いだ西野空につられて見上げれば、淡い葡萄色は俺達の真上で濃い青色と混ざり合っていた。すっかり夜の色へと変わってしまった向こうの空には星がきらきらと瞬いている。んーじゃあ、あれはこんぺいとう。そんなことを言って、星降さんは星を掴むように手を泳がせた。けらけら笑う西野空。なんだかお腹がすいてきちゃったねえ。彼の言葉にこくりと頷けば、握らされたのは小さな包み紙。俺はそれをぴりりと裂いて、小麦とバターで出来た三日月をかじった。



20120904



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