09









(裏要素があります、苦手な方はご遠慮ください)
























臨也の言葉の意味が分からず、それを問おうとした刹那、視界が勢いよく回った。
後頭部に当たる暖かな手の温もりと自分の目の前の臨也の体勢がさっきと違うな、なんて思って、静雄はやっとそこで臨也に押し倒されたことに気付く。


「なっ・・・何っ・・・!?」


いつの間にか身体ごと乗り上げられていて身動きが取れず、何とかしてその身体を退かそうと腕を伸ばすがその手も頭上で一まとめに拘束されて余計にどうにもならなくなってしまう。
訳が分からず臨也を見上げると、当の本人は口元に笑みを浮かべて、静雄を悠々と見下ろしていた。


「・・・結構余裕なんだねぇ」
「は、はぁっ・・・!?」
「いや、もうちょっと抵抗されるかと思ってたからさぁ、やっぱり慣れてるの?こういうこと」
「ちっ!違いますっ!そんなんじゃ・・・ぅあっ」


臨也の言葉に慌てて言い返そうとするも、眼鏡を奪われたことで最後まで続かなかった。
一瞬にしてぼやけた視界の中で、臨也が妖艶に微笑む。


「そんなに照れなくていいよ。取り敢えず、今の相手よりはいい思いさせてあげるからさ」


そんな台詞の直後、臨也の空いている手が素早く静雄のシャツのボタンを外していく。
ひやりとした手が素肌を滑って、その冷たさに静雄は思わず身を捩った。


「やっ、つめた・・・っ!?」


思わず浮いた腰にすかさず手が回って、更に腰から腹にかけて撫で上げられる。
同時に胸に唇を寄せられて、静雄はびくりと身体を震わせた。
ぬるりとした舌が敏感な尖りを刺激してきて、そこから溢れてくる快感に訳も分からぬまま涙が滲む。


「ひ、あぅっ・・・」
「感度いいね、可愛い」
「やめ、て、下さっ・・・!」
「何で?胸ちょっと弄っただけでここ、こんななのに?」
「やぁっ!」


反論した途端にいつの間にか熱が溜まっていた中心をズボン越しに触れられて、素っ頓狂な声が出る。
それに気を良くしたらしい臨也の手が、そのままズボンの中へ侵入して、直接的に触れてきた。
冷たい手に敏感なそこを弄くられると、信じられない程の快感が静雄の身体を駆け抜ける。


「ひ、ぃっいやぁっ・・・嘘っなんでっ・・・」
「何が?」
「んんんっ!」


何か玩具でも扱っているかのように、少々荒く擦りあげられて息があがる。
自分が何故こんな状況に陥っているのか、何故こんなに気持ちいいのか、何も分からず、思考だけが脳内をぐるぐる回る。
抑えたくても抑えられない声が、どんどん高くなっていくのが静雄には分かった。


「もっ・・・嫌ぁ・・・!ああぁっ」
「嫌じゃないでしょ、我慢しなくていいから一回イっときなよ」
「ひゃぁ!?っもダメやだっダメぇっ!」


静雄の抵抗虚しく、先端を苛められて静雄は呆気なく欲を吐き出してしまった。納まらない息切れに肩を上下させる。まだ達した快感が淡く背筋に残っているような感覚だった。
そして静雄の息を乱れさせた当の本人は、楽しそうに手にべっとりと付着した静雄の欲を舌で舐め取っている。
見せ付けるかのようなその行為に思わず臨也を睨み付けると、喉で笑う声が聞こえた。


「そんな色っぽい目で睨まないでよ。こんなに出しといてさ」
「っ!?や、やめて、くださいっこんなの・・・!」
「・・・何がそんなに嫌なの?ここは嫌じゃないみたいなんだよねぇ」
「ひあ!?」


そんな台詞と共に、臨也の指先が静雄の脚をすり抜けて、自分でも触ったことのないとんでもない所に触れてきた。
慌てて抵抗しようとする前に、その細い指が静雄の欲を纏ってするりと侵入してくる。


「や、う、うそっ、そんなとこっ・・・!?」
「すっごく熱いよ・・・君の中。気持ち良いなぁ」
「あっ、あぅっ!や、めてっ下さ、あぁんっ」


静雄の体内を自在に動く指に、自分の声とは思えない程の高い声が止まらない。
なんとかこの行為を止めさせたくて、いつの間にか自由になっていた手で臨也の腕を掴むが、力が入らず添えるだけになってしまう。


「っんやぁああっ!!」


どこかに道はないか、鈍くなった頭で懸命に考えていると、いつの間にか3本に増えていた臨也の指がある1点を掠めた。
その瞬間、その場所から脳天まで電撃が走って、静雄の身体がびくびくと痙攣を起こす。


「へぇ、ここがいいんだ。気持ちいい?」
「な、何っなにこれぇっ、あっ、はぁんっ!」
「何って、君のイイトコロじゃないの?」


その場所を集中的に擦られて、涙が頬を伝う。
狭いソファーの上で跳ねる身体を止められず、自分の身体が怖くなって、思わず臨也にしがみつくようにして懇願した。


「も、やだ・・・っ、指やだぁっ抜いて、抜いて下さいっ・・・!」


哀願に近い涙混じりの頼み方になってしまって、こんなもの絶対に聞いてくれる訳無いじゃないかと、また涙が溢れそうになった途端、奥で蠢いていた指があっさりと抜けて、その呆気なさに思わず臨也を見上げた。


「もう我慢できないの?」


意地悪く笑う臨也の台詞がどういう意味なのか、熱で浮かされた静雄にはすぐには理解出来なかった。
膝裏から脚を持ち上げられて、臨也が身を屈めた瞬間、指とは比べ物にならない質量をそこに感じた。


「いっ・・・!?ああああぁっ!!」


無理矢理侵入してくるそれの所為で激痛が走り、静雄は悶えた。
思わず引いた腰をしっかり掴まれて、そのままぐいぐいと押し進められて、喉が引き攣れるように痛む。
声が出ない、とにかく痛い。
先程の快感はどこへやら、もう痛みしか感じられなくなって、恐怖しか感じない。


「ひぁあん、あぁっ・・・あ、い、たいっ・・・やぁぁ・・・っ!!」


力を抜けとか言われたような気もしたが、そんなことを聞けるような状態でもなく。
無理矢理身体を揺さ振られながら、喘ぎすぎて渇き切った唇に、濡れた何かが触れたのを感じた瞬間。


静雄の意識はそこでぶつりと途切れた。










「ぅ・・・」


遠くの方で水の流れる音を聞いた。
ふ、と目を開けると見慣れない天井が静雄の視界に広がる。
背中に感じるふかふかのベッドに埋もれていた時、徐々にはっきり聞こえてくる水音が、静雄の記憶を呼び覚ました。


「っ・・・いっ・・・!?」


慌てて飛び起きた身体に走る鈍痛、知らない部屋、遠くで聞こえる、これはシャワーの音。
それが何を意味するのかはっきりと理解した時、静雄は脱ぎ捨ててあった服を身につけ、鞄を掴んで外に飛び出していた。













(酷い、酷すぎる、何で何でなんで・・・!?)







・・・・・・・・・・
初裏・・・!!
頑張ってみたのですが・・・難しいです。
静雄が誰!?っていうぐらい弱々しいのですが、もうPuzzleの静雄はこんなんなんだってことで穏やかな目で読んであげてください・・・←


にしても臨也酷い;;
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