夢をみる。いつかの、あの日の、夢を。もう取り戻せないお前がいる夢を。どうしてみるのかなんてわからない。けどまぁ夢だしな。わかっていながらも喜んだ。前がみえなくなるほどに。
喜んで、喜んで、泣いた。



"またね"



それなのに、お前はまたいなくなった。消える瞬間にお前が言った言葉はずっと俺に絡み付いていたもので。また俺は手を伸ばすこともできなかった。そんな自分が情けない。何度も後悔して同じことを繰り返さないと決めたはずなのに。それすらできないなんて。
悔やしくて、悔やしくて、泣いた。



夢だから。でも、夢なら。お前とずっと一緒にいれると思ったんだけどな。
そういえば夢の中でさえあいつの顔はかすんでいた。







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テーマ「推しとの恋」
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