列車に乗って(悲?/無糖)
─ガタンゴトン
列車は進む
─ガタンゴトン
どここまでも
***
「姫、別れよっか」
「…え?」
「だから、別れようって言ってるの」
「あはは…臨也ったら、やだなぁ、冗談よして…「飽きちゃった、つまらない、だから別れよう」
彼に告げられた突然のサヨナラ
納得なんていくはずなかった
それでも、
いつかはこうなることを
予測していたから
遠くで納得してるのも確かで
結局、彼の言葉を受け入れた
私は今列車に揺られてる
私以外、人気は、ない
私は列車に乗って
遠くに逃げるの
あなたが他の女と歩いてる
そんな姿なんて見たくないから
あなたが他の女に笑いかけてる
そんな姿なんて見たくないから
だって、
私は彼を愛していたから
他の女と一緒にいる彼の姿なんて
見たくないから
耐えられないから
だから私は列車に乗って
遠くに、遠くに逃げるの
─ガタンゴトン
列車は揺れる
─ガタンゴトン
視界が歪む
─ガタンゴトン
手にあたる水
─ガタンゴトン
雨漏りかしら?
「愛してたのに…」
だから私は
列車に乗って
あなたから逃げるの
少しでも遠くへ
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