Look at me(狂)


※暴力表現あり 臨也視点





どうして?どうして君は俺を見てくれないの?

「ねぇ。どうして?答えてよ姫ちゃん。」

何もないすっからかんの部屋に俺の声だけが響く。
もう何日間も何回も何回も同じことの繰り返し。

そして何日間も地面に這いつくばってるのは愛しい愛しい俺の姫ちゃん。
その綺麗な黒い髪をつかんで無理矢理顔を上げさせれば、
綺麗な顔は苦痛と屈辱で歪んでいた。


「ほら、早く答えてよ。」

俺が満面の笑顔を浮かべて問えば、

『…さ、わんない…で…』

可愛くない返答が返って来た。
そんなこと言う悪い子にはちょっとお仕置き。
俺のと姫ちゃんのそれを重ね合わせる。

『ッ………!?』


俺はこの瞬間が好きだ。だってキスしてる間は俺の事しか考えられないでしょ?

貪る様に、姫ちゃんの呼吸すら奪い取る様に深く深くキスをすれば姫ちゃんの目から雫が零れ落ちた。

唇を離すのと同時に腹を蹴り上げれば姫ちゃんは苦しそうに呻いた。
そりゃそうだよね。キスしてる間もまともに息できてなかったのに 離れた瞬間に蹴られたんだもん。


ゴホゴホと咳き込む姫ちゃんにまた質問を繰り返す。

「どうして俺を見てくれないの?俺はこんなにも姫ちゃんの事を愛してるのに…」

俺がそう言えば姫ちゃんは憎悪を湛えた瞳で睨み付けてくる。

いいね、すっごくいいよ。
君が自ら俺を見てくれてる。
あぁ可愛いなぁ。

どんな目でもいい。
君が俺を見てくれるなら。

地面這いつくばってる姫ちゃんをそっと抱き寄せれば ビクッ と肩が震えた。

「やだなぁ。別に取って喰ったりはしないよ。君が俺を見てくれるなら。」

『…誰が…あんたなん「ねぇ。ちゃんと俺を見てよ。」


─早く 早く俺だけを見て



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