愛してる、と(切/悲/死)
※敵同士
BGM⇒最後のリボルバー
作詩/作曲:悪ノP
犬神が言ったから
“殺せ”って
私には犬神しかいなかった
だから、彼の言うことは絶対
どんなことでも答えはYesのみ
Noなんてことはありえないの
***
私の武器であるリボルバーを
目の前に立つあなたに向けた
「姫たん…」
「さよならだよ、残夏…」
「…なるほどねぇ」
スッと目を細めた彼は
恐らく私の記憶を見たのだろう
「僕、痛いの嫌いなんだよねー…他に道はないのかな?」
困った様に笑う残夏
震え出す私の腕
「ないよ。だって答えはYesしかないんだもの…私たちは最初から全て違いすぎたんだよ」
腕の震えを軽減させるために
確りと脇をしめて
リボルバーをぎゅっと握り直す
「僕は姫たんのこと大好きだったよ…?」
「私は、」
人を撃つのは初めてではない
数えきれない程撃ち殺してきた
だけど、泣きながら撃つのは
初めてだった
「残夏なんか嫌いだったよ…」
「そっかぁ、残夏たん悲しい」
お願い
悪いのは全て私なんだから
そんな優しい顔をしないで
引き金に指をかける
一歩も動かない残夏
「ごめんね…」
─バァンッ
─どさり
彼の崩れ落ちる音
─ガシャリ
私はリボルバーを手離した
「…っ残夏、ごめんね、ごめんね」
もし時間を巻き戻せるなら
犬神に出会う前に戻して、
残夏に会いに行きたい
そうしたら、
私達は違う運命を
辿っていたんじゃないかな
─愛してる、と言えたなら
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いつかこんな連載やりたい
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