※キャラ崩壊多し
※色々酷い+露骨表現注意
※すみませんでした


基本的に俺は夜寝るときは薄着で、その上寝相も大変悪いので起床時はいつも体が冷えている、にもかかわらず、今朝は起きると何故か暖かかった。いや、暖かいものに包まれていた。
頭が覚醒しない今、それを悟るのは難しい。顔にあたるものは肌触り的に布団ではない、俺の髪超しにあたるものは少し温くて硬くて汗ばんでいて、え、汗?
頭から冷水をかけられたように強制的に目が覚まされた。目を開けてみるとそこには肌色。
「ん…」
恐る恐る視界を上にずらしたことを後悔した。でも俺の脳はしっかりとその顔と金色を移してしまって、ついでに小さく聞こえた呻き声も。
結論からいうと、俺は誰かに今抱きしめられていて、そのだれかとは俺の大嫌いな平和島静雄、
「――――!!」
声にならない悲鳴をあげてしまったが気にならない。とっさに飛び起きて彼を起こさなかっただけ褒めてほしいくらいだ。いやむしろ体が硬直するくらいだったのだが。
え、え、え、何で、ちょ何で静ちゃん、え?ていうかなんか涼しいと思ったら俺今裸じゃんうっわ、しかも前が肌色ってことは静ちゃんも、ああああ何で全裸なんだよ死ねよ!!!!
混乱して普段の口調がどこかへ行ってしまったようだ、脳内では叫び声が響く。
とりあえず落ち着け、落ち着くんだ折原臨也、深呼吸。すうはぁ。少し落ち着いた。
よし昨日のことを思い出そうか俺、昨日はひとつ大きな仕事が終わったので露西亜寿司でセットをお持ち帰りして、そのまま帰宅すると殺す殺す物騒なことを言いながら静ちゃんが押しかけてきて、でも俺の机上に広がる上等な酒やお寿司を見た途端動きが止まって、何となく不審に思った俺が食事を誘ってみたところ何故か一緒に食べる羽目になったのだ、静ちゃんと俺が食事とかありえないけど実際しちゃったのだ。で、そこから記憶がない、と。
何があった。いやひとつものすごい嫌な予想はあるのだけれど、認めたくないというか認めたら死ぬというか。
だが最悪なことに、今の呼吸で俺が身じろいだせいで静ちゃんはどうやらお目覚めになったらしい、うめき声が大きくなっている。
ちょっと待て起きるな、そんな俺の必死の願いもむなしく、ばっちりと目が合う。
「……」
「……」
「……お、」
「……」
「は よう」
「……」
「…ございます」
「……」
静寂が辛い、視線が痛い。思わず敬語になってしまったことへの突っ込みはなしにしていただきたいものだ。
俺の腰にまわされていた腕を解き上半身を起こす静ちゃんを眺める。怒るだろうか、というか俺殺されるんじゃないか?天敵がこんな無防備な姿で目の前にいるんだから。
「…あの、さ」
「あ?」
「……この状況、何?」
「は?」
「昨日、何かあった?」
「…ッ、何かって…」
「っちょ待て何で顔赤くしてんだよおおおおおお!!」
いつもとは別人なくらいオーバーなリアクションを取ってしまっているがそんなことを考える余裕もない。何々何で顔赤くしてんのありえない気色悪いよ静ちゃん!
この空間から一瞬でも早く抜け出したくて、体を起そうとして、気づいた。
腰が、痛い
…………………
「俺死ねえええええぇぇぇぇぇ!!!!」
突然上半身をたてようとして挫折し横向きに倒れたまま頭を抱えて騒ぎ出すという奇行を起こした俺に静ちゃんが一瞬びくつくが、ごめんそんなこと気にする暇もないわ。
全裸でベッドで二人ですることで翌日腰が痛いっつったらひとつしかねえだろうがああ!!最悪最悪だ何が最悪ってしちゃったこと俺が掘られる側なこと相手が静ちゃんなこと全部全部が最悪。もう死にたい。
職業柄そういう目で見られることも少なからずあったが、そのたびに何とかして切り抜けてきていたから言いたくもないが俺は処女だったはず。なのに、相手が静ちゃんとか、ねーわ。
ものすごい凝視されているのを感じ取り、そちらに目を向けると無表情の静ちゃん。
「あ、静ちゃ」
「悪かった」
「え?」
いきなりのことに驚いた、そりゃそうだろう全裸の天敵が謝罪してきているのだから。
ていうか、この場合謝るのって俺じゃないのか?いくら静ちゃんが酔っていたってあの大嫌いな天敵に手を出すほど見境ないわけじゃないだろうし、どうせ翌朝頭が痛くなるほどにべろんべろんになった俺が逆レイプみたいな感じでやっちゃったんだろうな、死にたい
「お前嫌がってたのに、無理矢理襲って悪かっ」
「ってお前かああぁぁぁあぁ!!」
何だそれ死ねよ俺ちゃんと嫌がってんじゃん昨日の俺よくやったよしよし!ぎろりとにらむと静ちゃんは一瞬ひるんでいた。あ、やばい腰痛い。
「何なのバカなの死ぬの!?ありえないよ何で酔ってたからって犯すんだほんと最悪大嫌い腰痛いしどんだけやったんだよ絶倫が!」
「ちょ…」
「もうやだ最悪死ねよこのバカアホドジ間抜け単細胞おたんこなす殺人鬼鬼畜喧嘩人形化け物怪力マッチョ性悪短小野郎童貞!!」
「…………ほう、」
言いすぎた、そう気がついた時にはもう遅く。
いつのまにか覆いかぶさられていた俺は静ちゃんに両手首をつかまれていて、あっちょ痛い痛いひびはいったらどうすんだ。
「短小、童貞ねぇ…」
「いやあの冗談ですだからその手離し、って変なとこ触んじゃねええぇ!!」
「あー?お前ここ大好きなんだろ?昨日散々言ってたじゃねーか」
「言ってませんん!やっあっちょっやめろこの強姦魔!!」
「んだと…?」
「あっごめん嘘です嘘、嘘ですっちょ待って指いれんなぁああああああ!!」
昨日の俺は静ちゃんの次位くらいに死ねばいいと思った。


100408
すみませんでした。

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