YOU AND I | ナノ


※某アニメのパロディ




 あれはもはや人間ではない。この世界にすら存在するべきではない―――


 宮田は彼らを化け物と呼んで軽蔑してきた。会うものはことごとく駆逐した。
 青白い皮膚の色は血液を失ったからなのか、ならば今彼らのなかに流れているものは何なのか、宮田には分からなかった。
 今も彼らに意識があるのか、いや生きてはいるはずがないと思いつつも死んだという確証がもてない―――だとしたらどうして今も歩行を続けているのか、理由が分からず生命活動の停止を宣言することができないだけだ。
 そんな彼らを化け物と呼ぶ以外に何があろう。
 彷徨う瞳、頬を濡らし続ける血の涙。闇にまぎれて時折獣じみた咆哮が村のあちこちから響き渡る。まさに化け物と呼ぶにふさわしい。
 動きは緩慢かつ鈍重で、およそ意思を持ってそうしているとも思えない。しかし彼らは生者という生き物には過敏に反応し、見つけると直ちに蟻のように集り、手にした刃物や鈍器で命を奪おうとする。
 その様は“操られている”というほかなかった。人間の意識とはまるで違う世界で生きているようだった。いや、この世界こそが彼らの世界で、自分たちが闖入者であるという判断は否めない。
 しかし、そうだとしても彼らの挙動は操られた人形そのものだった。
 機械的に動作を繰り返し、機械的に反応する。この世界を統括あるいは創造した者は、彼らに付けた糸を手繰り、手中で逃げ惑う人間をあざけっているのかもしれない。
 首を狩り、肉を焼き、それでも彼らは死ぬことがない。
 その姿を見てまだ彼らを生きていると信じる者はいないだろう。
 この世ならざるもの―――それらを屠るには、まさしくこの世ならざる方法を用いるしかない。
 宇理炎という秘具が唯一彼らを屠ることのできるものであると宮田は知っていた。否、宮田は見てしまった。蒼炎が立ち上る刀を振りかざし、暗闇にも分かるオレンジ色のヘッドホンで耳を覆った一人の青年が、化け物を塵に帰す瞬間を。
 彼は自分とは異なる意思で化け物どもを葬っているようだった。炎が映り込んだ琥珀色の瞳には、憐憫と強固な意思が宿っていた。
 しかしそれと宮田とは、何ら関係がないことだった。
 宮田はただ彼らが憎かった。この世界からすべての化け物を駆逐したかった。
 顔見知りだろうとかつての恋人であろうと、この世界に彼らがいるということそのものが許せなかった。
 その姿で自分を惑わすものは残らず消し去る、人でないものはすべて。
 宮田はそのために行動していた。傍らに同じ顔の人物を携えて。



 樹々がざわめき、雨足が強くなった。
 少し前から風向きが変わり、どこからともなく集まってきた屍人たちが姿を見せなくなった。代わりに頬がピリリと痛み、耳障りな高音が鼓膜を引っ掻いた。
「気づかれたか」
 宮田は腰を下ろしていた大樹の根元から立ち上がった。
 ぼうっとその動作を見つめる牧野を、手を引いて立ち上がらせる。
 少し強い力で引き寄せられ、牧野は宮田の肩に掴まるように軽くもたれた。眼前に宮田の顔が近づく。
 鏡に映し合ったような二人。どちらもそれを嫌とも指摘することもない。ただ静かに見つめ合っている。
「俺はあなたなしじゃいられない」
 宮田は言った。
「……いられるでしょう?」
「でも、いたくないんです……俺と一緒に、いてくれますよね」
「ええ……」
 牧野はかすかに頷いた。
 宮田は牧野の手を取った。細く白く冷たい手であった。
 今では病床の女のように、喉はか細い旋律しか奏でることができなくなった。何もできず、何も考えられず、ただ宮田の同行者として傍にいる。
 ふと肩を掴んだ宮田を牧野は見あげた。
「一緒に逃げましょう」
「逃げて……何をするんですか」
「行ってから考えます」
 牧野の首が傾いた。何を考えているのか分からない、宮田を信じるか迷っている様子のようにも見えた。しかし宮田は肯定によるものと判断した。
 力強く差し出された手に牧野はそっと自分の手を重ねた。
 牧野の手の感触が伝わってくる。それは冷え切った宮田の心と同じくらい冷たかった。
 だが彼はたしかに自分の手を取った、そうしたいと思ってくれているからに違いない。
 自分と彼は想い合っている。今も互いは繋がっている―――宮田はそう信じた。
 暮れかかる森のさらに奥へと二人は歩きだした。手を引かれた牧野は宮田にすがるように頼りない足取りでついて行く。
 この森を抜け、その先にあるものを宮田は信じていた。
 悲しみは無意味だ。
 悲しみと無とでは、俺は無を取る。



 また雨が強くなってきたために、宮田は牧野を心配して屋根のある小屋に身を潜めた。
 もう残りも少なくなってきたライターを用いて、一本だけ置いてあったろうそくに火をつける。
 ここには何もない。せめて小屋の一部を剥がして、廃材で牧野の座る場所を作る。牧野は何も言わず、宮田のすることを黙って眺めていた。
 先に腰を下ろすと、牧野は宮田に倣ってすぐ横に座った。濡れた肩があと少しで付きそうだった。
 宮田が前を見ると牧野もそちらを見た。簡単な作りでできた戸板は目線の高さに小さな正方形のガラス窓が設けられていた。
 そこから見える風景は闇。深い霧が朝も夜も分からなくしてしまっているが、今は本物の夜だった。大粒の雨が叩くトタンの音が反響して小屋の中はそれ以外の音をかき消す。しかし宮田と牧野の周りは驚くほど静かな時が流れている。
「何をしているんですか」
 牧野は先ほどから自分の横顔をじっと見つめる視線に向けて言葉を発した。
「見つめています」
「なぜ見つめているんですか」
「見つめたいから」
 濡れた瞳の内側に宿る、暖かな光がくるりと一回転した。瞼に乗った長い睫毛も瞬きに応じて艶めく。
「あなたの横顔は美しい。とてもあなたらしい」
「同じ顔じゃありませんか」
「でもどこかおかしいんです。鏡を見ても同じようにはならないし……みじめな気持ちになる……」
 弱弱しい声が牧野の顎を横に引いた。言葉の意味をあらわすように細められた瞳が、しかし強い力をみなぎらせて正面から牧野を射抜く。ふらりと近づいた肩を宮田は抱き寄せた。
 服が濡れている。体が冷たい。傾いた上体は重心を宮田の方へ移動させていて、それはとても不安定だった。
「怖いですか」
 肩口に喉を這わせて寄りかかる牧野に低い声が尋ねる。
「怖いですけど……もう慣れました」
 牧野は少しだけ顔を上げた。それを分かっていたかのように宮田はタイミングよく体を一旦離し、そして改めて抱きしめた。濡れている以外の違和感はなく、二つの体はぴったり折り重なった。

「……何か、優しいことを言ってくれませんか」
 ぽつりと吐き出された言葉に、牧野は髪を梳いていた手を止めた。
 甘える子供のように牧野の胸に頬を寄せていた宮田は、くたびれたシャツの襟を割って、指先で胸の骨の浮き出た部分をたどっている。
 少し時間を置いて牧野は答えた。
「私にも分かりません……」
 宮田の指が一瞬動きを止めた。手の甲に筋を浮かび上がらせ、爪を皮膚に直角に向ける。何かを掴もうとして力を込める寸前の動き。
 しかし指は皮膚のどこにも爪を立てなかった。無理に掴み上げることもせず、ふたたび牧野の胸の上に優しく乗せられるだけだった。それは労りを超えて傷つけることを恐れた者の逡巡だった。
 しばらくして今度は牧野がぽつりと言った。
「宮田さん、あなたは魂の存在を信じますか?」
 宮田はすぐに答えた。
「優しさだけを信じます」
 牧野に比べて短めの前髪が、宮田の頭上で幾度も細い指先の間を滑っていく。柔らかい光を帯びた瞳が自分を見つめている。
 優しさ、それは不特定多数の優しさという意味ではなかった。視線の先のたった一人の優しさだけあればよかった。
 この人さえいれば、この人しかいらない。
 内に秘めた感情を抑えきれず、宮田の顔はゆがんだ。それを瞳の中に映しながら、牧野の顔は少しも変わらなかった。



 泥に足が取られ、草に靴先が引っかかる。早駆けに耐えられない牧野は、手を引く宮田の指を掴みそこなって地面に倒れた。
 宮田が振り返ると、牧野は驚いた顔でゆっくりと手をつき、起き上がろうとしている。宮田は急いで近寄って、重い体を慎重に抱き起こした。
「牧野さん、しっかりしてください」
 そしてまた手を引き始める。撒いたと思っていた足音は、いつの間にかかなり近くまで接近していた。彼のためにはもっとゆっくり走ってやらなければならないと分かっているが、そうしている余裕はない。
 宮田は心中で舌打ちをした。
 広がる赤い海と足場を切り取った断崖絶壁。目指していた場所は唐突にそこから先をもぎとられたかのように別世界に通じていた。
 くそ、と声が出た。
 逃げ場がないなんて信じない。どこにも居場所がないなんて嘘だ。
 “あれ”と同じ結末なんかにしない、絶対に逃げおおせてみせる。
 しかし足音は奇妙なほどぴったりと宮田たちの足跡を追って、立ち止まるたびに距離を縮めていた。
 目的地を見失った宮田は森の中を彷徨いながら進むしかないのに対して、追手は迷いなくまっすぐに最短距離で近づいてくる。日が昇ったとはいえ、この霧の中でどうしてそんなことができるのか、まさか見えているわけでもあるまいし―――

 須田は歩く速度を少しだけ早めた。
 焦る必要もなかった。普通の人間ならすぐに追いついてしまえる程度のスピードなのだ。もうあと十メートルも近づけば、彼らの後姿を捉えることもできるのだろう。
 それもそうだ。彼を連れていたら速く走れるはずがない。
 須田は目を閉じ、その中の本来見えるはずのない世界―――瞼の中の暗い世界に青白い光の集合体が人の形を為したもの―――を注視した。
 青白い光の近くには翠緑の十字が刻まれている。一度立ち止まりかけたその二つは再び自分から離れ始めていた。
 しかし後方の青白い光がすぐに動きを止める。翠緑の十字は何度もそれに近づき、手を引くように少しでも遠くへ行こうとしている。そこで何が起こっているか須田にはすべて分かっていた。
「見てられないよ……」
 須田は片腕で顔を覆い、視界を現実に戻した。どこからともなく少女の声が聞こえてくる。
『でも恭也、行かないと』
「うん分かってる美耶子、分かってる……」
 そんなことは許されない。
 この世界にいる限り魂の行き先はない。
 真の救済のために、須田はどうしても彼らに会わなければならなかった。すべてを終わらせるというのが自分の約束であった。



 身を隠す草木が途切れたところで宮田は逃げるのを止めた。牧野を背後に隠し、毅然として前に立ちはだかる。
「俺とこの人は兄弟だ、誰も俺たち家族の間に介入する権利はない」
 拒絶と脅迫を込めた声が、霧の中から現れた青年の接近を阻んだ。
「だから放っておいてくれないか」
 腰にある拳銃は既に抜かれていた。青年の手に握られた焔薙を警戒して、照準は初めから彼の眉間に定めてあった。
 こんな場所でもなければ、この青年は沢山の表情を感情のままに浮かび上がらせ、そのほとんどが幸せに満ちていたのだろう。学校でクラスメートとたわいもない会話をしたり、好きなことに人生のすべてを費やし、時には同年代の少女に恋をすることもあったかもしれない。
 だが青年と宮田の関係は、二度と平穏と交わらない世界での対立に始まり、ここで終わるのだった。
 須田も覚悟を決めていた。
 引き返そうとは思わない。言わなければならないこともある。泥に汚れた頬を動かし、今一度、大きく息を吸い込む。彼に負けない声で言わなければ、決定的な事実を告げなければ。
「この世界に他の屍人はいなくなりました。俺と、あなたがすべて消したんです」
 そう、以外は。
 須田が指を差そうとしている場所を悟った途端、宮田は叫んだ。
「やめろ! 俺たちはただ……一緒にいたいだけだ……それのどこがいけない、俺たちは何の罪も犯していないはずだ」
 言われなくても、宮田の双眼を見た須田には分かっていた。
 大好きな人だから一緒にいたい、たとえどんな姿であっても、どんな場所であっても。でも、でもそれが許されないから自分は追ってきた。
 俺を助け、宇理炎を渡してくれたあなたなら分かっているはずでしょう…?
「来るな!」
 進み出た青年に宮田はトリガーに指をかけ警告した。
 この短銃と、彼が持つ刀のどちらが強いかは比べるべくもない。けれど速さで競うならば相手の初動と共に眉間に撃ちこめる自信があった。
 脳を貫通する銃弾を受けてなお、その刀を正確に操れるとは思わない。たとえ不死の体であっても、彼の血をもらい受け、同等の肉体を持った宮田には知り得た事実があった。
 一瞬でいい。一瞬でも動きを止めることができれば俺たちは逃げられる。
 左手は牧野の右手をしっかりと握っていた。

「行きましょう、牧野さん」
 拳銃を警戒する須田を前に、宮田は歩き出そうと牧野の手を引いた。
 しかし牧野は動かなかった。引っ張った手だけでなく、彼自身がその場から微動だにしない。
「牧野さん……?」
 宮田の手に牧野の手のひらが重なる。銃を握るその手を取り、冷たい指先が手首を包み込む。引き金を触る指が牧野の指に絡め取られる。
「何をするんです、気でも狂ったんですか!」
「いいえ、私は正気……」
 驚いたように問いかける宮田に、牧野は言いかけてふと気づいたようにつぶやいた。
「いや……そう、狂ったのです。あなたと一緒に行きたくない……もうあなたを愛してはいない……」
 宮田の拳銃を握る手がもう一方と合わせて後ろ手に強くひねりあげられた。腕が背中で交差し、宮田は顔をゆがめる。
 常人とも思えない力だった。肘でそれを払おうとしても、宮田の力は牧野を少しも動かすことはできない。牧野の体は石のように重くなり、宮田の指から徐々に力が抜けていく。
「う……」
 手首がへし折れる寸前で銃は地面へ落ちた。
 須田が驚愕の表情で彼女に尋ねた。
「どういうこと……美耶子、あの人」
 その屍人はまるで人間のようだった。人間のように言葉を話し、行動する。人を殺す以外のことで彼らが反応するはずはなかった。
『分からない、私にも……』
 美耶子でさえ理解できぬようだった。
 ついに宮田は崩れ落ち、がっくりと膝を折った。
 逃げる機会を失った男は愛する恋人による裏切りに絶望の表情を浮かべた。
 その背中に覆い被さって、牧野は抱きしめるように黒い法衣に頬をすり寄せた。
「ごめんなさい……本当に、愛していました」

 雲の切れ間から青い炎が降ってくる。
 宇理炎を掲げた須田の元へ、彼が意識する方へと浄化の蒼炎が燃え上がる。
 恋人の裏切りに愕然とする黒衣の男と、愛おしそうに抱きしめる白衣の男。最後はどんな顔をしていたのだろう。須田には彼らの最期の慟哭がそこに残っているような気がして、青白い塵が天に還るその時まで立ち去ることができなかった。







 がらんとした教室に下りたままのスクリーン。
 須田はあの二人の足跡をたどって、折戸分校にやって来ていた。
 画面を映し出す機械は一本のテープを入れた状態のままで、二脚の椅子が寄り添うようにスクリーンから離れたところに置かれていた。
 片方に腰を下ろした須田は、疲れた表情で前方を見上げた。
 あの人はどんな気持ちでここにいたのだろう。どんな気持ちで、隣に彼を座らせ、その横顔を眺めていたのだろう。
 テープが回り始めると、灰色のスクリーンにノイズが何度も走った後、映像が映し出される。
 モノクロの、須田の知らない古い映画だった。


 ブロンド髪の女優が尋ねた。
『あなた、魂の存在を信じる?』
 碧い眼の男優は彼女に向けて微笑んだ。
『優しさだけを信じるよ』
『悲しみと無なら、僕は無を選ぶ』


『一緒にイタリアへ行こう』
『行って何するの』
『行ってから考えるさ』


『僕は君なしじゃいられない』
『いられるでしょう?』
『でもいたくないんだ……僕と一緒にいてくれるね』
『ええ』




演技、映し方、BGM。どのシーンを見ても時代の古さを感じさせた。
 一昔というにも二回りくらい時をさかのぼって作られたような、色あせたストーリーだった。
 違う家に生まれ、違う親に育てられ、他人だった二人がある時恋に落ちる。
 二人の間には身分と世間という冷たい隔たりがあって、立場の低い女性との結婚を彼の両親は決して許さず、二人は駆け落ちを決意する……
 制作当時には沢山の観客を感動させると考えられた話も、今ではよくある悲恋ものの一つとして霞んでしまうような内容だった。
 ずっと恋人のことだけを考えていられる人間はいないし、恋愛で結婚を否定される時代でもなくなった。こんな展開はもう現代には存在しない。
 しかし須田は、画面の中の二人にあの黒と白の双子の姿を重ね合わせていた。自分の知らなかった彼らの様子がこの映画の中にあるような気がしてならなかった。


 どうしても離れたくないと懇願する男に諦めの表情を浮かべた女は、しかし彼の隙をついて男にナイフを向けた。
『気でも狂ったのか!?』
『いいえ、正気よ。いや……そう、狂ったの。もうあなたを愛したくないの』

 はっとして須田は立ち上がった。
 テープを巻き戻して今のシーンを繰り返す。
『気でも狂ったのか!?』
『いいえ、正気よ。いや……そう、狂ったの。もうあなたを愛したくないの』

 電源とテープがリールに巻き付く時の乾いた音が、一人きりの教室にカラカラと空虚な音を響かせる。
 リモコンのボタンを押す度にスクリーンの二人は何度も同じ場面を繰り返した。
『気でも狂ったのか!?』
『いいえ、正気よ。いや……そう、狂ったの。もうあなたを愛したくないの』


『……恭也?』
 隣からいぶかしげに美耶子が言った。だが須田の耳には届かなかった。
 画面はまもなく暗くなり、エンドロールが流れ始める。
 物静かなオーケストラの伴奏にハスキーな女性のボーカルが重なって、切ないメロディーを奏でる。
「最後の台詞が……」

 あの時、彼が口にした最後の言葉が見当たらないと思った。
 演じられた俳優たちの台詞を正確にインプットしたはずの彼の、あのフレーズがどこにもないのは――――


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攻殻機動隊を見返していて、ふと思いついたパロディでした。
攻殻が大好きな方にはごめんなさい、他意はありません。壮大なリスペクトから恐れ多くもS.A.C第三話のストーリーをお借りいたしました。
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