小説 | ナノ

  不意にバラしたくなりました。


※現パロ≠3Z
※突拍子もない
※いきなりはじまるよ!


今日、俺のクラスでは、
恋人暴露大会というものが開催されていた。(全員強制参加)

それで、ここで暴露しないとイチャイチャ禁止、そしてなぜか知らないがうちのクラスの恋愛私情を把握しているやつが晒し者にするぞと脅しているのであった

そして俺には付き合ってる人がいる
天の邪鬼だし、腹黒、毒舌そしてドS

だが、ここでばらすわけにはいかない
何故なら俺たちは──男同士だからだ。
それに、ばれていないはずだ
普通男同士で付き合ってるなんて思わない


今も、一組のカップルが
暴露をしている。
基本的には、いつから付き合ってるか、どこまでいったか、質問をうけ、そして最後にキスして終わりである

そしてもう手をあげる奴がいなくなった…
と思ったら、いた
沖田さんが、俺の恋人が手をあげていた
って、えぇぇえぇっ!

「沖田、付き合ってるやついたのか!?」

沖田さんは普段の行動からして、恋人がいるようには見えないのだろう

「沖田の彼女誰だ?」

 しん……

そりゃそうだ、彼女なんて居ないのだから

「俺に彼女なんていねぇでさ」
「…?じゃあなんで手を挙げたんだ?」
「"彼女"は居ないけど"恋人"はいるんでさぁ……ザキ」

皆が一斉にこっちを振り向く

「…本当なのか?」

俺は黙って首を縦に振る

「ザキ、こっちきなせィ」
俺は仕方なく、前へでる

「…え、っと、いつから付き合ってるんですか…?」
「3ヶ月くらい前」

沖田さんが淡々と答える

「どこまで、いきましたか?」
「最後まで」

顔から火がでるほど恥ずかしい
それに、こんなことを言って軽蔑されないのだろうか

「!…質問がある人」

いつもは誰も質問しないくせに、なぜ俺たちのときは手が挙がるのだろう
一人の生徒が指される

「どっちから告白したんですか?」
「ザキでさァ」

また一人

「攻めはどっち?」
「俺でさァ」

沖田さんは何故こんな淡々と答えられるのだろうか
俺だったら耐えられない、いや耐えれてない
現在進行形だ

「なんでばらそうと思ったの?気づかれてないと思わなかった?」
「不意にバラしたくなったんでさァ」

何言ってんだこの人

「質問もなくなったようなので、……最後にキスを」

そう言われるや否や、なんのためらいもなく、口付けられる

「んんっ…!」

バードキスでいいはずなのに
舌が入ってくる

「んっ…あ、…ふ……ぅん…」

舌をつつかれ、絡められて
皆の前なのに、止められない
同じ男なのだから、押し返せばすむかもしれない、でもできない

「んっ…ふぁ」

やっと唇が離れ、銀色の橋が引く

「山崎エロいでさァ」
「んなっ…!」

誰のせいだと思ってんだ

「あ、山崎は見ての通り俺のもんだ、手ぇ出したら許さねぇ」

皆の顔が、一瞬強張ったのは気のせいではないだろう。


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -