声に出せば届くのに
沖田さん、
俺は、あなたが好きです。
声に出せば届くのに、この思いは何時になれはあなたの元へ届くのだろう。
「よう、ザキ」
「沖田隊長、またサボりですか?」
「残念。今日は非番でさァ」
おれの思いなんか露知らず、いつもなにかと絡んでくる沖田さん。
それは嬉しいんだ…が、
「ほら膝、」
「またですか?見ての通り俺は仕事中なんですが」
「そんなこと知ってまさァ、嫌がらせなんだ仕事中じゃなきゃ意味ないでさァ」
「許可なんかなくたって、陣取るんでしょう?」
「分かってるじゃねェか」
スキンシップが激しいのだ。膝枕ぐらいならまだいい、抱き付いてきたり布団に入ってきたり…。
ねぇ、沖田さん。
おれの気持ちわかってるんですか?わかってて玩んでるんですか?
ねぇ、沖田さん。
オレはもうどうしようもないくらいあなたが好きなんです。
こんなにも近くに、声に出せば届く距離なのに。
届かないこの思いを抱えているのは辛くて
「(──すきです、沖田さん──)」
この一言が言えたらどんなにいいだろうか。
****
久しぶりの更新がこんなんで申し訳ない…。
久しぶり過ぎて酷い。
素敵お題は夢見月より。