小説 | ナノ

  Merry merry Christmas.



「ザキ、プレゼント寄越せ」
「え?今日なんかありましたっけ」
「お前バカだろ、今日はクリスマスでさァ」

し、しまった。仕事が忙しくてすっかり忘れていた
せっかく沖田さんと付き合えたはじめてのクリスマスなのに
とりあえずごまかしとこう

「あ、そうですよね。ちゃんと用意してありますよ、プレゼント」
「じゃあ早く寄越せよ」
「あ、後でお部屋までお持ちしますから」

これで時間が稼げれば、プレゼントを買いに行くことができる

「嫌でさァ、今すぐ寄越せ」
「…はい。」

どうしようか、逃げられそうにないぞ。
あれやってみるか、プレゼントは俺です。的なやつ
あーでも俺食われちゃうよなー
でもプレゼント無いっていったら、殺されかれないからな
しょうがない、一か八か

「沖田さん」
「…っ!」

沖田さんの唇に自らの唇を重ねる。
ちゅく…、そっと舌を差し入れて歯列をなぞる

「ん…っ、ぁ」
「ははは、沖田さんえっろい声」
「はぁ…っ」

沖田さんは、ほっと息をつく

「沖田さん、プレゼントは俺ですよ、受け取ってくれます?」
「…恥ずかしいやつ。」
「お互い様なんじゃないですか」

今ならわかる気がする、沖田さんは俺がプレゼントを用意していないことを知っていて、はなっからこれを期待していたんだろう、と

「…まぁいただいてやりまさぁ」
「お手柔らかに」


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -