小説 TOP | ナノ
結局私は彼の手中


※梵天軸


まだ私が中学生の頃に付き合っていた男がいるんですよ。当時の私よりも髪が長くて女の子みたいに睫毛が長くて色白で。私の中学時代と高校生に上がってからの一年間は全てが彼に埋め尽くされたと言っても過言では無いですね、はい。でもいっつも怪我ばっかしてて綺麗なお顔には絆創膏やらガーゼがペタペタペタペタ。そう、彼はお顔に似合わずやんちゃっ子だったんです。部活の帰り道に特服らしきものを着てる彼が見知らぬ男をこれでもかとタコ殴りしているシーンを目撃してしまったときは驚いて変な声が出てしまいましたね。そのあとに暴走族に入ってるだなんて何故か恥ずかしそうにカミングアウトされた日には、あはは、だろうねと笑っちゃうくらいには会う度怪我してたんで、変に納得して冷静に対応出来ました。でもまぁ、私その頃彼の事がかなり、いやドがつくほど好きだったんで彼が選んだ道だし、死ななければそれでいっかなんて思って。だけど聞いて下さい。高校二年に上がる前の春休み、いきなり音信不通ですよ。一度"連絡余り取れなくなる"とか何とかメールが来ましたがね?余り所では無かったんです。マジで一回もそれっきり連絡が来ないんですよ。一時彼は死んじゃったのでは無いかと本気で思って汗かいたし毎日滝のように泣いてましたが、巷の噂で彼を見たとか危ないことに手を出していると聞いたので、じゃあ私はお別れの言葉も交わすこと無く別れてしまったんだって今度は怒りが湧いてきましたね。それももう今となっては時効ですが。いやぁ、あの彼は今頃元気でやってるかなぁ?死んでなきゃ良いんですけど。

「いや、それ俺の事だろうがよ。つかその噂流したのどいつだ?あと勝手に殺すんじゃねェ」
「うんうん、そうみたい。お肉焼いてるもんね。ちょっとほんとに意味分かんない」

目の前にピンク色の頭をした男が数年も連絡が音沙汰無しだったくせに、今わたしの目の前で、平然と、網の鉄板に乗った赤身をひっくり返している。これに至った経緯はと言うと、仕事帰りに今日の夜ご飯をコンビニで調達しようとお弁当を真剣に選んでいたときの事だ。パスタにしようかご飯にしようかって悩みに悩んでいたせいで後ろにいた人物に全く気が付かなかったのである。そしたらいきなり背後から肩を掴まれて、振り向けば彼ですよ。元カレの三途君。三途春千夜君が「よォ」とか何とか言って私の前に現れた。そして私が両手で持っていたカルビ弁当とクリームパスタを元カレ春千夜は棚に大雑把に戻すと私の手を引きコンビニの外へ連れ出したのである。

「肉食いてぇんなら食わせてやんよ」

私の左手に持っていたパスタは見えていなかったのかな。見えていなかったんだろう。そのままあれよこれよと車に乗せられ強制的に連れて来られたのは個室の焼肉店。メニューを見て値段の高さに驚愕したのはつい30分程前の出来事である。

「あーとぉ…それで春千夜は何か私に御用でもありました?」
「あん?ンなの彼女に会いに来たに決まってんだろ」
「は、彼女?彼女か…ん、カノジョ?ああ"元"ね」

なんだこの男、平然と彼女と言いやがったでは無いか。ビールのジョッキを持つ手がつい滑り落ちそうになったけど、自己完結して何とかジョッキを落とさない事に成功した。春千夜は食えとなんの気無しに焼けた肉を私のタレが入った小皿に乗せながら口を開く。

「あ?頭ボケたんじゃねぇの?元っつーのはなんなんだよ。今現在進行形で俺の彼女はお前だろーが」
「は??」

口に頬張ったお肉は私がいつも食べ放題で食べる肉とは比べ物にならないくらい柔らかく蕩けておいしかった…では無くて、

「何言ってんの?頭ボケたのは春千夜でしょ?さっきも話したけど私たち別れてるじゃんボケ千夜」
「はあーっ!?んだそのふざけた呼び名はよ。っつか俺がいつお前に別れるっつったよ?言ってもねぇし聞いてもねぇぞ」
「えっ!」
「えっ?」

お互いの目を見つめ10秒。呼吸を止めて1秒所ではなく10秒もお互いを見つめあった。ジュウゥと網から奏でる食欲唆る音に目を覚まし、網に目線を向ければ可哀想に。霜降り肉だった肉は焦げつつある。私はそれをそっとトングで春千夜の皿に移すと、眉を顰めた春千夜が嫌そうに口の中に焦げた肉を放り込んだ。

「いやさ?連絡来なかったしさ?"余り連絡取れなくなるから"とか言って何年も連絡が取れないのは余りじゃないんよね。普通別れたと思うよね?分かる?バカ千夜」
「てめぇ程バカじゃねぇしその呼び方ヤメロっつってんだろ!…あ"ーとォ……俺が入ってたチームが解散してぇ、ンでェ…そのまんま会社立ち上げたりして忙しくてぇ…」
「ふーーーん」
「ふーんじゃねぇだろ!てめぇの男の話しっかり聞けや!」
「だから彼氏じゃないって」

数年ぶりの会話は何処までも平行線である。他に頼んだ肉を運んできた店員にもう一杯下さいと私はビールを追加注文した。胡座をかき片膝を小刻みに震わす春千夜は私の対応に大変不服なようだ。目の前の肉がまた焦げている。いきなり何枚も焼くからこうなるのだ。私はそれをまた春千夜の皿に乗せると彼は何か言いたげだったが口を紡いだ。意地悪いかもしれないけれど今更こんなこと言われても困るし、これは小さな仕返しだ。可愛いもんでしょ、一年は春千夜を思って泣いていた私に比べたら焦げた肉の一枚や二枚。

「じゃあ春千夜今は社長か何かやってるの?」
「ンなめんどくせぇ立場やらすか。経営とかはしてっけど。…まぁー…それで諸々落ち着いてきたからおめぇにやっと会いに来たんだワ」
「ふーん」
「だから何なんだよさっきからその態度はよォ!」
「失礼しまーす!追加のビールをお持ちっっヒッ」

店員さんが追加のビールを持って個室の障子を開けたとき、春千夜が丁度ワンワンと大きな声で吠えたせいで驚いてしまっているではないか。私はニコリと微笑んで何事もないかのようにビールを受け取る。春千夜は店員には目もくれず焦げた肉を大きな口を開き食べると、また顔を歪ませビールを飲み干す。

「バカ千夜、あれから何年経ってると思う?」
「……3年?4年?」
「違う5年。5年も連絡が来ないとなるとさー、私に他の男が出来てる可能性とかも考えない訳?」
「あ"?テメェ俺以外の奴と関係持ってんのかよ?」

場の空気がひんやりと変わったのが分かると私は体が反射的に変な汗がつぅ、と垂れたのが分かった。目が据わった彼の前に、言ってはいけないことを言ってしまったのだと顔が青ざめていく。

「いやぁハハッ!いる訳ないじゃん!仕事で忙しくてそれ所じゃないって」
「……だよなァっ!俺以外にいるワケねぇわな!」

ニッパりと口元の両傷を上げて笑った春千夜は肉をまた焼き出した。…あっぶない。別れたと思っていた私はヤケになり、彼氏は作らなかったが遊んだ男は片手ではあるがいた。まぁ今の仕事先に就いてから初めはバイトとして入ったが、正社員にならないかと言われる位にはきっちり働いているので、あながち間違いではないし嘘はついてはいないはずだ。ふぅ、と心の中で額に伝った汗を拭う、ってアレ?何で私がこんな春千夜に気を使ってるんだ?頭に疑問のハテナが浮かぶも一旦この話を終わりにしようと私は違う話を持ち掛ける。

「ってかそのピンクい髪の毛。仕事しててその髪色いーわけ?」
「あ?そんなん仕事の出来に髪色なんか関係ねぇだろ」
「わ、わぉ。た、確かにそうかもだけど、まじ一体どんな仕事してんの?……あー、やっぱいいや」

春千夜は頬杖付きながら程よく焼けた肉を私の皿に移していく。派手な髪色、いくつかあいたピアス、そして高価そうなベストの下のシャツは捲られて腕には何かの刺青がチラッと見える。これは私と付き合っている当時は無かったはずのものだ。…ヤバい奴だ。やはりあの風の噂はマジもんだった。真っ当な仕事はしていないだろうと思ったが本当に真っ当な生き方をしていない奴だ。これはイカン、逃げろと私の脳内警告音がピーピーとこれでもかというくらいに鳴り響く。

「あ…わたし御手洗に行ってこよっと」
「おー、じゃあその手に持ったバッグ置いてけ」
「え"っ!」
「トイレとか言ってどぉせトンズラしよーとでも考えてんだろ。昔っから分かりやすいんだよオマエ。残念でした、俺が許すワケねぇだろが」
「…クッ」

私の善は急げ!逃亡計画は一分にも満たずに終了を告げる。仕方なしバッグを置いて特別行きたくもないトイレへと行き大きな溜息を盛大に吐いた。このまま逃げようと一瞬思ったが、スマホが無いのは困るしここから自宅まで歩いて帰れる距離では無い。どうしたものか。今更春千夜が私の所へ来てくれたって一番会いたかったときにいなかった男はもう過去の男なのよ。

五分程経って個室に戻ると私のスマホを春千夜がピコピコと操作しているのが目に映り私は慌てて口を開く。

「はっ!?ちょっと人のスマホ勝手に触んないでよ!」
「あー?俺の連絡先入れて置いてやったんだろーが」
「えっいらないし!必要無いしっ!」

春千夜から即座にスマホを奪うと画面にはもう春千夜の連絡先がご丁寧にフルネームで登録されてあった。春千夜を睨みつけると何故か機嫌が良さそうに焼いた肉を口へと運んでいる。

「今更連絡先交換したって私から連絡しませんけど!」
「いーいー、俺が連絡すっから。ってかさァ、お前あん時からケー番変わってねぇんだな」
「…っそ、そうだけど」
「ふーん」

ニマニマと笑いながらジョッキを持つ春千夜はとても楽しそうに笑みを浮かべている。…気付いてる。きっとこの男は気付いているのだ。この数年間、携帯はスマホへと変わり何回か機種変をした。まだ私が彼に対し未練タラタラ最高峰の頃、いつでも春千夜が私に電話を掛けて来られるように電話番号だけは変えずにいた。しかしこの数年で私の心の中の春千夜は小さくなり、携帯番号を変えていない理由は特段意味が無いものになってしまった。春千夜は私の青春の甘くて苦い思い出として心に刻まれている(後半考えると苦さが88パーセント超えるくらい)…だからこんな勝ち誇った顔をするの止めてもらいたい。凄くイヤ。

「と、取り敢えず!今更彼女だ何だ言われても困るからっ!」
「はぁ?何にも困るこたねぇだろ」
「何年放置されたと思ってんの?また放置されたら次は婚期逃すわ!」
「だぁからもうそんなことしねぇし婚期は逃さねぇから安心しろや」
「はっはぁ!?」

突然現れた男は、突然未だ彼女と言い出し、突然婚期は逃さないと意味不明な事を何食わぬ顔で平然と肉を食いながら言う。

「なまえ」

箸を置きながら春千夜は私を自分の横へ来いと手招きする。挙動不審になりながらウジウジしていると、見兼ねた春千夜が「おせぇ」と言って腕を引っ張られた。数年ぶりに近い距離にいる春千夜は満足気に口元を上げていて、やっぱり顔は昔と変わらず良いんだよなぁと思ってしまうのは悔しい。春千夜が私の目を見つめ視線が交わると変な空気に変わっていくのに、また私の頭は警告音が鳴り響く。逃げようとすると、春千夜は私の腕をキツく掴むため逃げたくとも逃げられないのだ。

「…ンな嫌?」
「はい?」
「俺といんの、そんな嫌かよ」

誰だこの人。何年もほったらかしにしたくせにさっきまでの威勢は何処へ行ってしまったのだろうか。急にそんな自信の無さそうな声で言わないでよ。私が悪いみたいじゃん。春千夜は顔を疼くめるように私の肩に顔を落とす。

「いっ嫌ってゆーか…なんていうか…」
「…嫌じゃねぇんなら俺といろよ」
「えぇ…」

そんな事を言われても素直にうんと答えていいものか本当に迷う。私にもう未練だとか気持ちは無いはずなのに、何故か今の春千夜を見ているとやっぱり嫌いで離れたのでは無いので、心の奥にあった春千夜との良い思い出が今更になって蘇ってきてしまう。深い所に閉まっていたのに、ほんと困る。

「……本当に急に連絡が取れなくなったり、私を放置したりしない?」
「するかバーカ。つかほったらかしにしてたつもりはマジでねぇ」
「私の事忘れた日は無かった?」
「…忘れたことなんか一日たりともねぇーワ」

春千夜の言葉を聞き、彼の背へ返事をするように手を回したとき。春千夜は顔を上げると私の顔を見てニタァっとした笑みを見せた。ビクッと固まった私に春千夜はそれはそれは楽しそうにこれみよがしに言った。

「じゃあなまえ、まずテメェが俺と居ねぇときに関係持った男はいねぇとか言ってたけど、アレは嘘だよなぁ?」
「は、えっ!?」
「俺優しいからさァ、言い訳ぐらい聞いてやんよ。ホラ、言ってみって。ベタベタ他の野郎に体触らせやがってよォ」

なっなんで知ってるの!?私の顔はみるみる内に青ざめていく。春千夜から逃れる為に体を後ずさろうとするも簡単に私は春千夜の膝に乗っけられてしまった。私の脳内は非常に大パニックである。

「いや、だからっ春千夜と別れていたと思ってたんでぇ…な、なんで知ってるのかな…あ?」
「さァ?何で知ってんのかねぇ?言ったろ?ほったらかしにしてたつもりはねぇってよ」
「じ、時効…そう!時効だってぇ…」
「あ"?」
「すっすみません!」

心底後悔した。何故私は春千夜の背に腕を回してしまったのかと。ほぼというか圧倒的に春千夜が悪いクセに何故自分が謝罪をする形になっているのかも分からず、私は春千夜に許しを乞うこととなってしまった。





あれから数日。春千夜は私から仕事以外で離れることをしなくなった。自分の住むアパートに帰して貰えず私はあの日からずっと春千夜の住むマンションにいる訳だが…。

「はるちよ、私今日仕事なんだけど」

中々寝ている間もがっちりと私の体に手を回し離してくれない春千夜に、何とかして腕をどかそうとするがびくともせず固定されている。

「春千夜っ!はるちよってば!」
「あ?あー…っち。…仕事辞めて来いよ」
「は?はぁっ?それは流石に無理!無理だから!」

春千夜の口から出た言葉につい大きな声が出てしまうと、春千夜は「うっせぇ」と薄目を開き私の頭を掴むようにベッドの中へ引き込んだ。

「ちょっと!本当に遅れる!はるちよ!はるちよ!」
「あ"ーもうそんな耳元ででけぇ声だすな!っつかてめぇはもう俺の嫁になんだから俺の稼ぎだけで生活してりゃいーんだよ!他の野郎がいる職場行かすかアホが」
「えっ!そっそれって……プップロポーズですかっ??」

春千夜は私の声が頭に響くらしく自分の髪を無造作に掻きむしったかと思うと私の上に覆い被さるような体制をとった。

「言ったろうがおめぇの婚期逃さねぇってよ。それにテメェは浮気もんの前科あるからソレ許して貰えただけ有難く思え。んで俺の言うこと素直に聞けや」

それって全然許してくれてない奴じゃないですか春千夜殿。しかし、単純思考の持ち主の私はそれよりも春千夜のムードも欠片も無いプロポーズに顔を赤く染めてしまったのだから私の負けである。それ以上口を開くことは出来ずに春千夜の手にまんまとハマってしまうのだった。





「−−って事何ですけど」
「ええっ!辞めちゃうの!?正社の話も出てたのになまえチャンが辞めちゃうとなると常連のお客さん寂しがっちゃうな〜なんて」
「あははっ、花垣さん私と余り年変わらないのにオジサンみたいですよ?」
「お、オジサンッ!?ひどい事サラッと言うな〜はは、……まぁ、結婚するんだもんね!おめでとう!君が居なくなるのは本当に寂しいけど、俺も嬉しいよ」
「花垣さん!ありがとうございます!私、そう言って頂けて嬉しいです。花垣さんも彼女さんと付き合ってもう長いんですよね?確か中学の時から付き合ってるって言ってましたっけ?」

某レンタルビデオ店で働く花垣となまえの二人はお互いの想い人を思い出してはニヤニヤと顔を緩ませる。なまえはタイムカードを切りながら思い出したかのように花垣へと口を開いた。

「あ、そういえば花垣さんも昔暴走族入ってたって言ってましたよね?私の彼氏も暴走族入ってたんですよ。会ったことあったりして」
「そうなの!?でもまぁ俺なんか全然だったけど…ちなみにどんな人?」
「えーとあの頃は…金髪の長い髪に黒いマスク付けてたと思うんですけど」
「へぇ〜……ん?」
「確かどっかの隊の副隊長やってたと思います!私は余り暴走族とか興味が無くて分かんない事だらけでしたけど」
「……?」

レンタルビデオ店、花垣さんこと花垣武道。
彼女なまえの言う男には見覚えがある男のような気がした。なまえは「じゃあ残りの期間はしっかり働きますので!」と笑顔で退勤し、一人残された花垣は思考を巡らす。もしやあの男のことだろうか。そう、あれはまだ花垣武道が東京卍會の一番隊隊長として健気に励んでいた頃、仲間たちと仲睦まじく家で話をしていたときだ。花垣の家に黒塗りの車が一台止まり、降りて来たのは金髪の長髪をし黒マスクをつけた男。そしてどデカい声で「花垣いるかァ?」と叫んだ男こそ、なまえの男では無いか?と。

「いやぁ、そんな訳…ないよな?」

花垣、乾、九井がボコボコにされているのを涼しい顔をして見ていた奴だ。伍番隊の隊長に酷くボコられ、その後ゴミ捨て場にゴミのように捨てられたとても苦い記憶が花垣の脳裏に浮かび上がる。

…今度来たとき名前聞いてみよ。

その感は当たり顔を青ざめる花垣が見れるのは数日後のことである。

−−−−−

三途 春千夜

まだ梵天が構成され軌道に乗る前、なまえが自分の女だと周りに知られなまえに危険に晒されるもしもの可能性だけは何としてでも回避したかった男。自分が近くにいる内は守れる自信はあったが、いない間に危険に晒されてしまうのだけは耐えられず距離を置いただけの気になっていた。
別れるという選択肢はゼロなので、なまえと関係を持った男はその都度オシゴトの合間に制裁はしっかり加えてきた。
テメェ誰の女に手ェだしたか分かってんのか?
反社梵天は無事日本最大組織になり得た為、なまえを堂々と迎えに行った。本当はもっと早くに迎えに行きたくて堪らなかった。


花垣 武道

レンタルビデオ店のアルバイト。後に店長。
中学の頃から付き合っている彼女にベタ惚れ。絶対に嫁の尻に敷かれるタイプの男。
いくらなまえの彼氏の事を考えても一人の男しか思い浮かばない。この数年後、マイキーと三途に出くわすとはこの時は思ってもみず、今だけは平和である。




×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -