ブルロ夢 | ナノ


私を彼の宝物にしてくれるらしい


女子高育ちの卒業月。わたしが19歳を迎える年に結婚について父に呼び出された。

「お前に縁談の話があって」

今どき縁談だなんて、と世間では言われるだろうが、今でも実際にこんな話は本当にあるのだ。1年程前にそれとなく父が口にしていた話題が、ついに現実のものとなってしまった。なんでも相手側の立食パーティーに家族側も招待されわたしも出席したとき、1度向こうの社長と挨拶を交わしたことがあった。その際にわたしのことを気に入ってくれたようで、いつの間にか相手側に回っていたわたしの写真を社長の息子に見せたところから出た縁談話らしい。

わたしの旦那様となるお相手は、日本中で知らない人はいないであろう御影コーポレーションのご子息である。ウチの父が経営している会社は、その会社のお陰でほぼ成り立っているといっても過言ではないくらいお世話になっている。だからわたしが断るだなんて選択肢はない。

「でもお前はまだ18だし、やりたいことも沢山あるだろう」

それでも父は嫌なら断ろうと言ってくれた。父はいつだってわたしのことを一番に考えてくれている。そりゃ内心はまだ10代で、結婚のけの字も考えたことはなかったし、そもそも恥ずかしい話だけど男の人とも禄に付き合ったことすらないわたしがいきなり誰かの嫁になるだなんて思いもよらず頭が痛い。しかもそれが有名な会社の息子となれば尚更のことハードルが高すぎる。与えられた返事の猶予は短くて、申し訳なさそうにする父がわたしの瞳に映った。この縁談話を受けると口にしたとき、心底安心したように息を吐いた父の顔はこの先も忘れないだろう。

「初めまして、御影玲王と言います。よろしく」
「はっはじめまして。ナマエと申します」

初めての顔合わせ。初めての会話。
紫色に染まった長めの前髪を揺らして、テレビでしか見たことのない御影さんがにこりとわたしに笑みを見せた。テンプレのように完璧過ぎるその笑みと、立ち振る舞い。ユニフォームでなくスーツをピシッとキメて今わたしの目の前に立っているということが信じられずに心臓が大きく跳ね上がった。

「ははっ、そんな緊張しなくていいから」
「あっ…すみません」
「これから夫婦になるんだし、もっと気楽にいこうぜ?」
「はっはい…」

わたしより5つも上の御影さんは恥ずかしげもなく軽々夫婦という言葉を口にして上品にワイングラスを片手に笑いかける。それだけでわたしの頬は簡単に熱を持ち出した。それを見て御影さんはクスクスと面白そうに目を細めたのだ。

「わっ笑い過ぎですよ…」
「ん?わりぃわりぃ。肩に力入ってんの丸分かりで可愛いなって」
「え"っ!」

こんなの緊張しない方が無理だって。だってなんだか、随分と女の子扱いにも慣れてるみたいだし。

でも考えなくてもすぐに答えは出た。このルックスで人当たりも良い。話してみれば話題の多さに驚くし、無言の空気を作らない。それでいてスポーツも出来て知識もある人が、モテないはずないかって。

「みっ御影さんその…本当にわたしでいいんですか?」
「ん?まぁだそんなこと気にしてたのかよ。何度も言ってるだろ、お前がいいんだって。っつかその御影"さん"ってやめね?お前ももう"御影さん"なんだから、俺の名前で呼んでよ」
「うぅ…」

なんで彼はわたしがいいんだろう。彼レベルであれば彼と同じスペックで立てる女の子を選ぶことが出来るだろうに。

話はそのまま順調過ぎるくらいにトントン拍子に進み、結婚式の当日まであっという間だった。盛大に開かれた結婚式に訪れた彼のご友人たち。ご友人というか、戦友というのか。彼側の出席者のテーブル席にはずらりと並ぶサッカー選手という名の有名人。テレビでしか見たことのない顔ぶれに、わたしの表情筋はきっと緊張しまくってしまい上手く笑えずひくついていたに違いない。

「コイツが凪な!」
「あ…前にお話してくれてた」
「そうそう!俺の宝物。んでコイツらが、」

御影さんに肩を寄せられた凪さんという方はわたしと目が合うと「どーも」と一言小さく会釈した。慌ててわたしも挨拶をしたけれど、あまり興味がないのか眠たそうに欠伸をして、お肉にぷすりとフォークを刺し口へと運ぶ。

「それにしてもレオの嫁さんわっかいなぁ。まだ十代なんだろ?」
「フン、羨ましいか潔」
「べっ別にそんなんじゃねぇし!!ってかお前彼女いんの知らなかったし急に結婚っつーから驚いただけだわ!」

和気あいあいと仲睦まじい彼らがちょっとだけ羨ましくも感じた。あっという間にそのまま披露宴は終わり、二次会やらなんやら全てが終了したのは午前0時を回った頃。元々ホテルでもある式場にその日宿泊する予定だったわたし達はこの日が一応初夜となるわけで。

「あ久々こんな飲んだわぁ」
「普段はあまりお酒飲まれないんですか?」
「あーうん、オフでもねぇ限りはあんまし。次の日練習なんかで支障きたすし」

お酒が入った御影さん、もとい玲王さんはまろ眉を下げてふにゃりと笑いわたしの肩にかけていた腕を離すと着替えもせずそのまま客室のベッドにぽすん、と寝そべった。

「あ、着替えなきゃ!玲王さん着替えましょ!?」
「ん
「玲王さんってば!」

わたしよりも随分体格の良い男の人を退かすことは至難の業である。揺らしても全く動かない彼に起こすのは無理だと早々に悟ったわたしは隣に腰を下ろした。すぅすぅと目を瞑っている彼を見ながら思う。わたしは今日正式に彼のお嫁さんになったわけだけど、彼は本来イングランドで活躍するサッカー選手。練習の合間を縫って忙しいなか日本にわざわざ帰って来てくれたのだ。

玲王さんは本当に器用な人だと思う。親同士が決めた結婚なのに、まだわたし達が出会ってそんなに時間は経っていないのに、わたしのことを疎かにしない。
どうしても広い家で一人になってしまうわたしに、何かと気にかけては電話もメッセージも送ってくれる。式場の段取りも面倒くさがらず、1つ1つ一緒に考えてくれた。多分、これは二人のことなんだから当たり前なのかもしれないけれど、わたし達の結婚はお互いを知るところから始まるのだから、これはきっと当たり前なんかじゃないのだ。

そんないつも周りを見て気を張っているような彼の無防備に寝ている姿を見れたことがなんだか新鮮で、気を許して貰えているのかな、なんて思ってしまうと自然と頬が緩む。

「……そんな見んじゃねぇって」
「あっ!?おっ起きてたんですか!?」
「こんな大事な日に寝れるワケねぇじゃん。ちょーっと休憩してただけだっての」

玲王さんはひょいっと先程まで重たそうにしていた体を起こす。まさか起きてるだなんて思わないじゃないか。急激に近付いた距離に一瞬にて心拍数が上昇するわたしの顔を玲王さんはそっと覗き込む。

「今日のお前すっげー綺麗だった」
「えっ!えっと…ありがとうござい、ます」
「ん」

玲王さんはこういう気持ちを恥ずかしがらず素直にわたしへと伝えてくれる。だからわたしも同じく返さなきゃと思うのに、それよりも心臓のどきどきの方が勝ってしまうから、伝えたい言葉の語彙力は消滅してしまって言葉にすることが上手く出来ない。

わたしをそっと組み敷いて、大きなその手でわたしの前髪を優しくはらう。そうして徐々に顔が近付いてきてお互いの息がかかる距離まできたとき、出会ってから一番の甘い声で彼は唇を開いた。

「…キス、する?」
「っ、」

呼吸が止まる。心臓も止まりそう。
目の前の玲王さんはお酒の匂いと香水の香りを放ちながらわたしに問う。極端に体に力が入ったわたしをいつものように笑うわけでもなく、それでもその顔はわたしの反応を見て愉しげで。玲王さんって、優しいのに意地悪なんだって、いま、初めて知った。

「明日の朝イチで俺向こうに戻んねぇといけねぇんだけど」
「あ…と、忙しいのに、わざわざ戻って来て下さってありがとうございます」
「ん?っふは、バカちげえって。2人のことなんだしなんでお前がそんな礼言うんだよ。つか俺が欲しい言葉はそうじゃなくて」
「へ」

柔らかい感触がわたしの唇に伝う。どきどきからバクバクへと音を変えた胸に、自分でも分かるほど熱くなった頬。
数秒にも満たないその感触が離れると、いつの間にか繋がれていた手にきゅ、と力が込められた。

「毎日一人にさせてワリィなって思ってるんだけどさ、明日からも暫く俺と会えなくて寂しくねぇ?」

ずるい。狡すぎるんだよ玲王さんは。やっぱり玲王さんは意地悪なんだと改めて思う。だって彼はわたしに自分から求めるように口にしてもらいたいのだ。

まだ出会って数ヶ月の結婚。顔合わせした日から今日までの間、まだ玲王さんとわたしがちゃんとゆっくり居られた日は両手で数えるくらいなもの。

こういうとき、どうすれば良いのか分からない。きっと"寂しい"と口にするのが正解なのだろうが、恋愛経験皆無なわたしには今のこの状況に手一杯で頭で考えることが出来なかった。

もう1回、玲王さんの唇がわたしに触れる。目を逸らしてしまいたくなる程の緊張しているのは多分、わたしだけで。繋がれていた手に、わたしも返すように指を絡めた。


「恥ずかしいんですけどその…わたし男の人とこういうことしたことがなくって」


玲王さんの瞳が見開いた。ほんと、変な意味じゃないけど男慣れしておきたかったと思うのは今日が初めての瞬間だった。だって19にもなってキスもしたことがなければ処女だなんて、恥ずかしいし玲王さんのような人から見れば重いだろう。

わたしの上でわたしを見下ろす玲王さんから今すぐ走って逃げたい。顔を両手で覆いたいくらいの羞恥心でどうにかなりそうだった。だけどそんな考えは一瞬で遮断される。

玲王さんはわたしをぎゅうぅっと力いっぱい抱き締めると言ったのだ。

「やべ、めちゃくちゃ嬉しいんだけど」
「へ?」
「俺が初めてってマジ?」
「はっはぃ」
「大事にする。絶対ぇ大事にするから。…全部俺に任せて?痛かったりしたら我慢しないでちゃんと言えよ」
「れっれおさっ、」

てっきり面倒くさがられるかと思いきや、思った以上に嬉しそうな声音が降ってきたものだから、驚いて変な声が漏れた。それと同時に胸がきゅう、と掴まれてしまったような初めての感覚に名前をつけることが出来なくて、少し泣きたくもなった。


この数ヶ月間で、わたしの人生目まぐるしく環境が変わった。ついこの間までは普通に学校に通って勉強して、たまに友達と勉強会という名のカフェに行ってお茶をしていた日常が、玲王さんと出会ってから180度変わってしまったのだ。

友達に借りた少女漫画なんかで見ていた展開が、自分にも降り掛かって来たとは誰が思うだろうか。

早朝に目を覚ますと、隣に眠っていた彼はもういなかった。スマホをサイドテーブルから取り、画面に映るメッセージ。

"気持ち良さそうに寝てたから寝かしといた。向こうついたら連絡するから"

スマホをベッドに放り投げ、枕に顔を埋める。

……絶対に起こして下さいねって言ったのにな。

オフシーズンでもない日の式であったし、本業のスケジュールの合間であったからゆっくり出来ないのは仕方のないこと。昨日のことを思い返せばいまだ夢のようだ。でも寂しくて仕方がない。玲王さんと出会ってからこれも初めて彼に対して感じる感情だった。





『え御影選手は凪選手と高校時代から仲が良かったとお聞きしているんですけれども、どうやらブルーロックの第1期生から聞いた話によりますと凪選手は"宝物"なんだとか』
『まぁそうっすね。俺が一番初めにコイツを見つけたんで。俺の人生に凪は絶対必要だって思ったんですよ』

テレビに映る旦那様。海外で活躍しているともなればこうしてテレビにもたまに出演している彼らは芸能人みたいだ。ブルーロックというプロジェクトは当時わたしが中学生の頃に始まった話。スポーツなんてやったことのなかったわたしは当時興味が薄く、世間を賑わせていた波には乗れずにいた。

こうして玲王さんを見ていると、近い存在なのに遠くの人だとしみじみ思う。玲王さんと結婚したからといってすぐに一緒に住んだ訳ではなかったし、デートというデートもしないまま結婚に至ったからかもしれない。

大企業の息子なんだから、亭主関白なのかなとか失礼だけど初めはそんなことを思ってしまっていた。けれど実際はその逆で、心配性で、マメで、優しい人なのだ玲王さんは。

テレビに映る玲王さんと凪さん。
いいなぁ。凪さんはわたしの知らない玲王さんをいっぱい知ってるんだ。きっと結婚式に来てくれた潔さんたちも、ずっとずっとわたしよりも玲王さんのことを知っている。

わたしがもう少し早く生まれて、もしも玲王さんと同じ高校なんかに通っていたりしたら、もうちょっと距離は近付いていたのかな、なんてしょうもないことを考えてみたり。

"明日の10時頃そっちつく予定"

ふいに届いたメッセージにわたしの口角は自然と上がっていく。

"楽しみに待ってます。気を付けて帰って来て下さいね"

玲王さんと入籍して一年。明日からついにオフシーズンに入り玲王さんが帰ってくる。どきどきして、早く会いたくなって、玲王さんのことを知りたいと思うのだ。

その日のわたしは子供のようにわくわくしてしまって、中々寝付けなかった。





「こんないっぱい!全部わたしにですか!?」
「おう。その箱がチョコでそっちの小せぇ箱のが紅茶。俺も飲んだけどうまかったよ」
「わぁ!嬉しいですっありがとうございます。こんなにお土産貰ったの初めてです」

玲王さんが満足気にわたしの頭を撫でる。それだけでどきどき鳴ってしまう心臓をどうにかしたい。

「あ…じゃあせっかくだしこの紅茶飲みましょっか?」
「それもいいけど、後でいいや」
「へっ」

グイッと腕を引かれたと思ったら、ぽすんとわたしは彼に抱き締められた。

「ふはっ、すげぇドキドキしてんじゃん」
「え"!わっ分かるんですか!?」
「ううん、なんとなくそう思っただけ」

ケラケラと笑う彼に反してわたしの顔はぴゅと音がなるかのように赤く染め上がっていく。
こういうとこ、こういうとこなんですよ玲王さん。玲王さんのこのからかい方にわたしは毎度正直にノッてしまうわけでして。

「……ひどいです」
「そんな怒んなよ。俺会いたくて直行で帰って来たのに」

よしよし、と頭を撫でる余裕のある玲王さんに対してちょっとばかり悔しい。
いつだってわたしより大人であり、いつだってわたしよりも落ち着いていて、いつだってわたしよりも言葉にすることが上手なのだ。

玲王さんの胸に顔を擦り寄せ背中に手を回す。こんなこと自分からしたことがないから死ぬほど恥ずかしい。

「おっおいっ」
「わたしね、恋愛なんてしたことがなかったし、多分玲王さんのこと好きにはならないだろうなって思ってたんです」
「…は?」
「だって親同士が決めた結婚から始まる恋愛なんて漫画かドラマでしか見たことも聞いたこともなかったですし、そもそもわたしは玲王さんのことなんにも知らない状況だったから、」
「……」
「でも玲王さん、出会った時から物凄くわたしのこと気にかけてくれるじゃないですか。忙しいのに連絡も絶対1日に1回はくれるし」

上手く言葉に出来てるか分からないけれど、今日会えたら自分の気持ちをちゃんと目の前で言おうと決めていた。ただこのタイミングで言うつもりはなかったのだけれど。

「会えない日、結構玲王さんの動画とか見返しちゃったりして。だから、その…」

玲王さんは静かにわたしの言葉を待つ。
彼の背に回した手に力を込めた。

「気付いたら玲王さんのこと、めちゃくちゃ好きになっちゃって」

人生初めて親以外で人に対して好きだと口にした。
なんとかこの心臓の音をおさめたいと思うのに、これでは本当に玲王さんに聞こえてしまっているかもしれない。数秒無言の空気におそるおそる顔を玲王さんの方へと上げた。

「へ…れっれおさん?」

驚いた。だって彼のお顔は耳まで真っ赤に染まっていて、石のように動かない。どうしようと焦り彼の背に回していた手を離すと同時に彼は力いっぱいわたしを抱き締めた。

「くっ、くるし、」
「……離婚してぇって言われるかと思った」
「はい?」
「いやだって俺お前と毎日一緒にいてやれねぇし、寂しい思いばっかさせてるし、普通は離婚案件だろ」
「そっそうなんですか…?」

確かに寂しいとは思っていたけれど、離婚なんて考えは持ち合わせていなかった。

「それはわたしのセリフっていうか、お嫁さんらしいことなんてなんにも出来ないし、玲王さんに見合うような魅力も知識もなんにもなくて、それに親同士が決めた結婚だったから」
「お前まだンなの気にしてたのかよ」
「そりゃ…はい、かなり」

だっていくら考えても想像がつかない。全く知らない人同士から始まって、なんでこんなに可愛がってくれているのかも、大事にしてくれようとするのかも。

玲王さんはわたしの肩にこてん、と頭を乗っけるとはぁぁと大きく息を吐いた。そうして顔を上げてわたしと視線を合わせると、随分といつもの彼より真剣な口調で口を開いた。

「俺が決めたんだよ。お前の写真見せて貰って、会ってみてぇって決めたのも、俺の嫁さんになって欲しいって思ったのも、全部全部俺が決めた。だからこれは親が決めた結婚なんかじゃねぇよ…だって俺、」
「あ、」
「お前の写真見てからずっと頭から抜けてくんなかったもん」

ぜったいぜったいわたしの顔は今特段ブサイクな顔してる。真っ赤になって、口を開いて、変な顔をしてるって断言出来る。

だって玲王さんが言っていることってつまり、その、


「ひっ一目惚れ?」
「言うなバカ!恥ずいから」


わたしも真っ赤だけど、多分それ以上に顔を赤く染めている彼を初めて愛しく思った。

「玲王さん、わたしも玲王さんの宝物になりたい」
「はっはぁ?」

まだ言うのかとでもいうように玲王さんはキャパオーバーしてしまったようだ。こんな焦っているような彼を見るのも勿論初めてで、嬉しく思う。いつもわたしがあたふたするばかりだったから、形勢逆転してしまったかのよう。

玲王さんはぐぬぬ、と眉を眉間に寄せると、息を飲んでわたしを寝室へと連れて行く。そうしてふわりとベッドへ寝かせた後、余裕のない表情でわたしを見つめた。



「…俺の宝物はお前だよ。凪もそれは変わんねぇけど意味合いがちげぇっての。お前のことを絶対ぇ手に入れたいって思って、誰かに盗られちまう前にって焦ったくらいには、お前のことが大好きだから」






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